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他業種出身のエンジニアも活躍、スマホソーシャルゲームのdango

モンスターを集めて、育てて、バトルする『マジモン』。NHN Japan(ハンゲーム)がパブリッシュする、スマートフォン(iPhone・Android)向けソーシャルRPGです。この人気タイトルの開発を手がけたdangoが、新規開発メンバーを大募集しています。

ゲームビジネス 開発
 
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モンスターを集めて、育てて、バトルする『マジモン』。NHN Japan(ハンゲーム)がパブリッシュする、スマートフォン(iPhone・Android)向けソーシャルRPGです。この人気タイトルの開発を手がけたdangoが、新規開発メンバーを大募集しています。短期集中連載の最終回では、エンジニアチームに話を伺いました。



―――はじめに自己紹介をお願いします。

松本: 『マジモン』のリードエンジニアで、iPhoneとAndroidのクライアント部分の開発を担当している、松本です。以前はシステムエンジニアで、銀行系のシステムを触らせていただいていました。今年の7月入社で、25歳になります。

吉村: 同じく『マジモン』のクライアント部分を担当している吉村です。もっとも、プログラマとして働いているのは、ここ2年くらいです。以前は事務系機器業界の大手でエンジニアとして働いていました。僕は5月入社で、今年で38歳になります。

―――お二人とも異業種からの転職組ですね。

松本: それまで堅い仕事をしていましたが、やっぱりゲームを作りたいなあと思いまして、転職サイトをチェックしていました。どんな理由で弊社に応募したのかは、もう忘れてしまったのですが、面接時に取締役の方とガンプラの話題で盛り上がったのを覚えています。
それまでにもスマートフォンやガラケーのアプリを趣味で作っていたので、特に入社してから技術面で苦労したという印象はありませんでした。

吉村: 僕ももともと趣味でiPhoneアプリを作っていたんです。また、社長の石橋と以前から面識もありました。それで会社を辞めてぶらぶらしていた時に、開発を手伝ってくれと言われて、2本くらい個人で受託仕事をしたんですね。それで、本格的に社員にならないかと誘われまして、入社しました。

―――入社前と後でギャップはありましたか?

吉村: 僕は前から受託業務でつきあいがありましたので、特にギャップはありませんでしたね。

松本: 僕もギャップはありませんでした。もっとも、入社していきなり開発の佳境に放り込まれたので、それどころではなかったような気もします(笑)。

吉村: しかも、Androidのエンジニアということで採用されたはずなのに、いきなりiPhoneアプリを任されたんですよね、たしか。

松本: その時は驚きましたが、趣味で開発していたので、まあいいかと。

吉村: 弊社はいつもこんな感じです。

―――『マジモン』との関わりについて教えてください。

吉村: もともと『マジモン』は昨年の11月にスタートしたアプリで、僕らが入社する前の話です。当時は前任のディレクターと、外注エンジニアさんの2名で運営されていました。さすがに、それではきついだろうということで、まず僕が加わってエンジニアリングを引き継いだという形です。その後、松本も入ってきて。ディレクターも櫻井が引き継ぎ、大里がプランナーとして加わって、完全に社内で運営するようになりました。

―――iPhoneとAndroidの両プラットフォームで運営されていますね。

吉村: そうですね。最初は二人で仕事を切り分けようという話もありましたが、自分で作ったパートは自分で移植する方が効率的なので、今は案件単位で仕事を切り分けています。二人とも両プラットフォームでアプリ開発経験があったのが良かったですね。

―――開発言語はどうなっていますか?

吉村: 僕らはクライアント担当なので、iPhone版はObjective-C、Android版はJavaでコードを書いています。これとは別にサーバエンジニアがいて、PHP言語を使っています。また表示部分はほとんどHTMLでコードしているんですよ。HTML5とは言わないまでも、かなり動的なHTMLコードになっています。HMTLコードで使い回せる部分は、iPhone版とAndroid版で共有しています。

―――最近ではスマートフォンアプリでHTML5への対応がトレンドになっていますね。

吉村: そうですね。そうした背景もあって、JavaScriptの必要性がどんどん高まっています。そのためJavaScriptができる方に、ぜひ来てほしいんです。逆にObjective-Cだけガッツリできます、という方だと『マジモン』では厳しいですね。

松本: Objective-CとJavaのどちらかができて、さらにJavaScriptができる人がいいですね。もちろんObjective-CとJavaの両方がわかれば、言うことはありません。

―――チームとしての動きはどうしていますか?

吉村: 定期ミーティングでいろいろ話し合いを行います。あとはディレクターの櫻井に引っ張ってもらって、いろいろ動いてもらう感じですね。追加案件の仕様などは、パブリッシャーのハンゲームさんからの要望もありますし、チーム全員でも話し合って決めています。櫻井がゲーム好きなので、ユーザー目線からどんどんアイディアが出てきますし、我々もエンジニア視点から、こうした機能を付けておくと後々拡張がしやすい、という風に提案しています。それを最後に櫻井がまとめて計画にするという流れです。

―――エンジニア視点で見た、ソーシャルゲームの魅力はなんですか?

吉村: それまでは、すべてクライアント側で処理するゲームばかり作っていたので、なにもかもサーバ優先という点が新鮮でした。『マジモン』では、根幹の処理がすべてサーバ側にあります。クライアント側では、それぞれの処理を、ちょっと加工して表示しているだけなんです。

―――なるほど。

吉村: また、常に複数の端末が存在することを配慮しながら処理を行うという点がポイントです。サーバ側の処理に対して複数の端末が、偶然同じタイミングで対応したら、どうするか。ある端末でアイテムを提示している間に、別の端末でアクセスして、ゲットしてしまったらどうなるか。そうしたことを全てにおいて考慮する必要があります。最初は頭がついていかなかったんですが、だんだんと慣れてきました。そこが大変でもあり、おもしろくもあるところです。

松本: 僕は今まで業務系アプリばかり作ってきたので、スピード感が全然違いました。リリースしてからの修正作業などが慌ただしくて、それが辛いですね。また業務用アプリでは納品時の試験が非常に厳しいんですが、ゲームは独特の緩さがあります。これがけっこう大変だったりします。

―――どういうことですか?

松本: 業務系アプリは完成するまでアプリを作り込む。もし間に合わなければ、納品日をずらしてでも完成させる。そのかわり、お客様に完璧なものを提供するという文化です。一方でソーシャルゲームでは、たとえ期日までに間に合わなくても、バージョンアップで対応できます。もともと運営しながら、どんどん変わっていくモノなので、それはそれでいいんですが、なにしろ当初の目標を知っているだけに、どこか中途半端なモノを提供してしまった、という思いがあるんです。しかも次から次に新規案件が積み重なっていくので、どんどん課題が積み上がっていく感じが消えないんですよ。

吉村: 一方でお客様も常に新鮮な体験を求めています。そのままの状態で淡々と運営していると、どうしても売上が低下してしまうんですね。そうならないためには、イベントをうったり、新機能を入れたり、常に新鮮な体験を提供し続ける必要があります。やればやるほど、お客様も喜んでもらえるんですが、とにかく慌ただしいですね。

―――ちなみに、ゲームはお好きですか?

松本: やりこむタイプではありませんが、好きです。中でも3Dダンジョン系が好きですね。『世界樹の迷宮』シリーズや、『地球防衛軍』シリーズなどが好きです。

吉村: 僕も好きですが、気に入ったゲームをずっとやっちゃう方なので、詳しくはないんです。よく遊ぶのは『スーパーマリオ』シリーズです

―――どんどんリッチクライアントになっているので、数年後にはそうしたテイストのソーシャルゲームを、実際に作っているかもしれません。

吉村: うーん、嬉しい反面、実際に作るのは大変そうですよね。

―――この会社には、どんなエンジニアが向いていると思いますか?

吉村: わりとどんなタイプの方でも大丈夫だと思います。そもそも、いろんなタイプの人がいますから。僕らも、社交的な方が来たら一緒に楽しみたいし、寡黙な方がいたらそーっとしておくし。かっちりした人が来たら、かっちり仕上げの仕事を任せたいし。ふわっとした方なら、大枠だけ作ってもらいたいし。

―――エンジニア同士でスキル向上などの取り組みはありますか?

吉村: 制度やシステムとしては特にないです。ただ、その時々でこうすればいいよというノウハウ共有は、常にしています。会社が小さくて、それぞれの距離が近いですからね。また社内でも『マジモン』の次のプロジェクトが立ち上がっています。そちらでは『マジモン』で苦労した部分や、ノウハウなどを継承できるようにしろと、よく指示が出されてます。

―――最後に今後の目標を教えてください。

吉村: 個人的には、『マジモン』なり、今後の新規プロジェクトで、一定の成功を収めたいですね。その後で好きなことをやりたいです。

松本: まずは『マジモン』売上倍増をめざしてがんばります。

―――ありがとうございました。

《小野憲史》
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