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【レビュー】世界で活躍するプロゲーマーTypeNemuke氏に聞く、ディスプレイの重要性

近年、ゲームを単なるエンターテイメントとして楽しむだけではなく、競技あるいはスポーツ(e-Sports)としてのゲームを楽しむ人も増えてきました。そして、ゲームの歴史が長い日本でも、ゲームをプレイすることを職業とする、「プロゲーマー」と呼ばれる人が現れ始めました。

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世界で活躍するプロゲーマー・TypeNemuke氏に聞く、ゲーマーにとってのディスプレイの重要性
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近年、ゲームを単なるエンターテイメントとして楽しむだけではなく、競技あるいはスポーツ(e-Sports)としてのゲームを楽しむ人も増えてきました。そして、ゲームの歴史が長い日本でも、ゲームをプレイすることを職業とする、「プロゲーマー」と呼ばれる人が現れ始めました。

BenQから新発売された「RL2450H」はRTSへの最適化を謳ったディスプレイです。そこで今回は、『StarCraft II』(以下SC2)のプロゲーマーで、ドイツの「TypeII」チームで活躍するTypeNemuke(本名・尾崎大吾)さんにプロゲーマーにとってのディスプレイについて聞きました。

TypeNemukeさんは世界的に競技で使われることの多いSC2のプレイヤー。しかし日本ではSC2のプロゲーマーはTypeNemukeさんが初めて。「TypeII」が日本人のプレイヤーを求めていたこともあって昨年契約。現在は同じチームのメンバーと共に、大会等での勝利を目指して練習やプレイのストリーミングなどを日々行なっているとのこと。試合は毎週のように行われているそうです。

そんなTypeNemukeさんに周辺機器のこだわりを聞きました。やはり商売道具ですから、その選択には気を使うそうです。

「マウス、マウスパッド、キーボード、ヘッドホンなどはゲーミングデバイスとして発売されているものを使っています。マウスやマウスパッドなどは埃がたまるとゲームに影響がありますので、使用後は掃除してカバーをかぶせるようにしています。」

ただ、ディスプレイについては特にゲーム用と銘打たれているわけではない、ナナオのディスプレイを使っているそうです。そんなTypeNemukeさんにRTSの有名プレイヤーが監修したというBenQの新製品「RL2450H」を触ってもらいました。



◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆


TypeNemukeです。今回、SC2のプロチーム、韓国の「StarTale」が開発に協力したという「RL2450H」を実際に触らせていただきましたのでレポートいたします。

■ SC2とStarTaleについて

SC2は『StarCraft』の続編として2010年7月に発売され、以来RTSの定番タイトルとなっています。プロ選手も多く、有名大会の配信は7~8万人の視聴者がいます。現在のe-Sportsシーンの中で最も人気の高いゲームといって良いでしょう。ファンの数は欧米が多く、実力は韓国選手が飛びぬけて高くなっています。

StarTaleはそんな韓国のプロチームの一つです。SC2でテニスの4大大会に匹敵するGSL(Global Starcraft2 League)といった大会で活躍している有名チームの中でもRainbow選手はGSLの第1回大会で準優勝という戦績を残しています。またBomber選手、July選手も同じくトップクラスの選手として有名です。私もStarTale選手のプレイはよく参考にしています。そんな彼らがプロの目で開発に助言したということですから、どのようなディスプレイになっているのか期待が高まります。

■ RTSプレイヤーにとって嬉しい機能



試用期間は14日~20日までの約6日間で計18時間ほどプレイしての評価になります。私が普段使っているナナオの「FlexScan EV2335W(IPS)」とも比較しました。

まずSC2のプレイ中に便利だと思ったのは、画面の暗い部分を明るくするBe(Black eQualizer)です。SC2は色調の暗いゲームのため、ミニマップなど一部が見にくいことがあります。しかし画面を明るくするために輝度を上げると全体が明るくなるので、どうしても「まぶしい」という印象が強くなってしまいますし、設定を暗いゲームに最適化してもウェブサイトを見たときに明るすぎる、という問題も残ります。

そこでBeを使うと、明るい部分の変化が少ないので「まぶしい」という印象はなくなり、ゲーム画面が見やすくなります。そのままウェブサイトを見ても違和感はありません。ゲームの合間にウェブサイトを見るスタイルにも適していると思います。なお、Beの数値は0~20段階で調整できますが、10や20では明るすぎると感じたので私は3に設定しました(輝度は0%)。

標準

Black eQualizerの数値 0(左)、3(右)

10(左)、20(右)

高速応答技術(GTG 2ms)については約6日間のプレイではEV2335W(GTG 6ms)との違いはあまり感じませんでした。ただしそれにはRTSの特性もあるでしょう。RTSで勝つためには反応速度(相手が見えた瞬間に動く)以上に細かいマネジメント(資源を使い切る、軍を適切に動かす)の正確性が求められるからです。反応速度がより重要なFPSや格闘ゲームではもっと変化が体感できるかもしれません。

RTSモードにすると標準モードに比べて色がやわらかくなる印象になります。それによって目の刺激が抑えられるため、SC2の情報が見やすくなっていると思いました。長期間の使用でも目が疲れにくいのではないでしょうか。ちなみにモードを切り替えても各種設定(輝度やコントラスト)は保存されます。調整についても、本体右側面についているメニューボタンと液晶画面に表れるメニュー項目とが視覚的に対応していて使いやすいと感じました。

TN特有の視野角の狭さはやはりあって、机の前に座って身体を左右に揺らすと、それだけで画面の色調が変化してしまいます。ただし、これは特に明るい画面(インターネットやテキストエディタなど)を表示した場合であって、画面が暗いSC2をプレイする上では気になりませんでした。

■ディスプレイが戦術に影響を与えるケースも

最後に、約6日間体験した「RL2450H」はBeの恩恵が非常に大きく、SC2に適したゲームモニタだと感じました。価格帯も2万円代と手頃ですので、この価格帯では有力な選択肢になるのではないでしょうか。

TypeNemukeさんにディスプレイがプレイを変える可能性はあるかと尋ねてみたところ、「プレイスタイルは武道における型のようなものです。ディスプレイだけで変化するかは分かりません。しかし、ディスプレイによって反応のしやすさやユニットの動かしやすさが変わるのは間違いありません。それによって戦術レベルで良くなったり、逆に相性が悪ければ悪化することはあるでしょうね」とのコメント。

その意味では「RL2450H」はさすがSC2プレイヤーが開発にアドバイスしたということもあって、RTSを遊ぶには適したディスプレイとして、プロゲーマーも納得できる製品になっているようでした。

BenQ 24型ゲーミング液晶ディスプレイRL2450H
公式ストアページ
製品情報ページ
《編集部》
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