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【日々気まぐレポ】第3回 『プロジェクト クロスゾーン』は森住節あふれる「お祭り」ゲーム!

どうも、デスピニスが再びゲームに登場して狂喜乱舞しているライター、ひびきによる隔週連載「日々気まぐレポ」、早くも第3回目でございます。

任天堂 3DS
『OG』世界と『OGサーガ』の世界
  • 『OG』世界と『OGサーガ』の世界
  • まさかの本作オリジナル武器
  • 発音的には「待てぃ!」
  • 『ナムコクロスカプコン』と明確なつながりを持つ本作
  • クロス・アクティブ・バトル
  • 『EXCEED』で参戦が遅かった零児
  • ゲシュペンスト・ファントム
  • 『無限のフロンティア』ともストーリーがリンク
どうも、デスピニスが再びゲームに登場して狂喜乱舞しているライター、ひびきによる隔週連載「日々気まぐレポ」、早くも第3回目でございます。

皆さんはもうご覧になられましたでしょうか、『第2次スーパーロボット大戦OG』の第1話ダイジェストプレイムービー。いやぁ、びっくりしましたね!サムネの段階で「おっ、まずはTD組の話か」くらいの気持ちで待ち構えていたら突然の『R』組の登場!

前作『OG外伝』での『R』といえばティスやラリアーがあんなことになったり、エクサランスはガンナーやダイバーが未登場だったりと、少しばかり勿体なさの残る扱いで、エンディングからの経緯では次回作登場は難しいかな?と思っていただけに今回の『第2次OG』しょっぱなから新しいエクサランスをひっさげての登場とは腰を抜かしましたね。

エクサランスが5人乗りになってたりと、どこぞのトレイラーファミリーもびっくりの大所帯でしかもデスピニス同乗(ここが重要)!この際メインパイロットがフィオナちゃんじゃなくてラウルくんだった事は気になりません!早くも今からL&Eコーポレーションの面々の活躍が楽しみであります。

さて、そんなOG本編の新作も気になるところではありますが、今回はその「関連作」にも目を向けてみましょう。というわけで今回取り上げるのはバンダイナムコゲームスより発売されましたニンテンドー3DS専用ソフト『PROJECT X ZONE(プロジェクト クロスゾーン)』です。

発売前から随分と話題になっていたこの作品。初報が発表されたのは遡ること今年の2月、Nintendo Directのことでした。そのときはバンダイナムコゲームス、カプコン、セガのクロスオーバープロジェクトであるということだけが発表されていました。

が、この時で既に筆者の周囲ではたったこの情報だけで『NAMCO x CAPCOM(ナムコクロスカプコン)』的なものを感じている人が多くいました。そして4月の公式サイトオープンを皮切りに、様々な情報が露出していくたびに、「画面がムゲフロぽくないか?」「これは森住氏が関わっているのではないか?」との疑惑がそこかしこであがり、それは日を重ねるごとに次々と確信に変わって行きました。

そして蓋を開けてみれば案の定、『NAMCO x CAPCOM』や『無限のフロンティア』シリーズに連なる作品であったことが明らかになったのです。

■濃い参戦作品
なにしろ多いのです。すべての参戦作品を把握しているプレイヤーは少ないんじゃないでしょうか。筆者もとてもじゃないですがカバーしきれていません、ですので多少贔屓があるのはあしからずご容赦ください。

カプコンからは『バイオハザードシリーズ』『デビルメイクライシリーズ』『ヴァンパイアシリーズ』『ストリートファイターシリーズ』『ロックマンXシリーズ』『ロックマンDASHシリーズ』『デッドライジングシリーズ』『魔界村シリーズ』『サイバーボッツ』『ジャスティス学園シリーズ』。

セガからは『戦場のヴァルキュリア3』『サクラ大戦シリーズ』『バーチャファイターシリーズ』『シャイニング・フォース イクサ』『スペースチャンネル5シリーズ』『エンド オブ エタニティ』『ダイナマイト刑事シリーズ』『ゾンビリベンジ』『ファイティングバイパーズシリーズ』。

バンダイナムコゲームスからは『テイルズ オブ ヴェスペリア』『鉄拳シリーズ』『.hackシリーズ』『ゼノサーガシリーズ』『スーパーロボット大戦OGシリーズ』『ゴッドイーターシリーズ』『ワルキューレの冒険シリーズ』『無限のフロンティアシリーズ』『ナムコクロスカプコン』『ゆめりあ』

・・・が参戦しています。

本当に古今東西、様々なゲーム作品が一堂に会している本作、1985年に発売された屈指の名作『魔界村』が参戦しているとおもいきや2011年に発売されている『戦場のヴァルキュリア3』が肩を並べているのです。なんたるスパン。ゲームの歴史も年々と長くなってきたのをひしひしと感じますね。

主人公級キャラだけではなく、敵キャラやライバル、はては雑魚キャラまでありとあらゆるキャラクターが集まっているので是非細かいところまで見てみてください。これだけ幅広い参戦作品が集まっているのですから必ずどれか、ビビッと来るものがあると思います。あ、もちろん、原作で流れたBGMも多数採用されてるのもポイントです。

■濃い主人公
さて、このカオス極まりないメンツの中に放り込まれる主人公。これがまともなキャラのはずがない(※褒めてます)。本作の主人公は天斎 小吾郎(てんざい こごろう)と黄龍寺 美依(こうりゅうじ みい)の2人1組のユニット。それぞれCVは、小吾郎が関俊彦さん、美依が田村ゆかりさんとなっています。おやおや何処かの冥王コンビじゃn
この2人、一癖も二癖もある参戦キャラ達に負けず劣らず彼らの主人公足りえるくらいには濃ゆいキャラクターとなっているのです。

さて、参戦キャラ達の中にも彼らと同じ境遇だったキャラクターが幾つか存在します。本作と同じく同じ「クロスオーバー作品」の主人公を務めた有栖 零児と小牟、ハーケン・ブロウニングと楠舞神夜。彼らと今作主人公の2人の共通点とはズバリ「強烈な森住臭のするキャラ」であるという点に他ならないでしょう。そう、『無限のフロンティアシリーズ』『ナムコクロスカプコン』そして本作『プロジェクト クロスゾーン』、いずれもモノリスソフトの森住惣一郎氏が手がけている作品の「森住キャラ」なのです。

この森住キャラ、元を辿れば、本作にも参戦している『スーパーロボット大戦OGシリーズ』のキャラクターであるキョウスケ・ナンブとエクセレン・ブロウニングにまで遡れるかと思います。
(ちなみに彼らは本作に登場するゼンガー・ゾンボルトの元部下でもあります)

「男女のペアである」、「射撃と近接戦闘」、「ビームと実弾を打ち分けられる銃器」と視覚的な共通点も見つけられますが、いずれも「森住節」とも形容できるような独特なキャラクターのノリであったり、語り口やストーリー進行というのが確かに感じられます。作品や形態は違えども、これらはファンの脳裏に確かに訴えかけてくるものがあるのです。

■濃いストーリー
これはクロスオーバー作品ですので当然、参戦作品達が絡み合う「クロスオーバー」展開が期待されるものだと思います。が、ですよ。これだけたくさんの参戦作品の設定やバックボーンをひとつひとつ拾っていき、あまつさえ整合性をとってストーリーを仕立てあげるなど並大抵のことではないことは予想に難くありません。

が、ですよ。それが・・・できているんですよね。びっくりですよ。

任天堂が公開している本作の「社長が訊く」には、このチェック作業は、ほぼ森住氏が行なっているという事実が記されています。この作業のために半年間原作のゲームをプレイし続けての作業、途方も無い労力です。

仲間になるキャラクターは、元はと言えば原作で主役などを張っていたメインキャラクター達ばかり。あちらを立てればこちらが立たず、といった事態に陥りやすい中、しっかりと各キャラクターのストーリーや要所々々の原作由来の発言や言い回し等がしっかりとカバーされているのです。原作再現だけでなく、「格闘ゲームどうしのクロスオーバー」や「近未来世界どうしのクロスオーバー」等など、仮に原作を知らなければ「これって同じ作品のキャラじゃないの?」といったことがしばしば起こるほどの自然なクロスオーバー展開が行われています。故に、決して「全部の作品を知っていなければ楽しめない!」といったことはないので安心です。何しろ原作に戦闘描写がなかったキャラなんかはほとんど今作のオリジナルといっても過言ではない参戦の仕方をしています。

例えば『スーパーロボット大戦OGシリーズ』のゼンガー・ゾンボルト親分。彼なんかは普段はロボットに乗っているので生身で戦う描写がゲームにそもそも存在しません。親分の乗るダイゼンガーなる機体がパイロットの動きをトレースするタイプの操縦方法なので生身でも示現流剣術に長けているという設定があったものの、自らが刀を振るっている戦闘シーンはゲームでは本作初披露となっているわけです。ほとんど捏造じゃないか、ですって?いや、親分なら何の不思議も違和感も無いです。

また、過去作で何らかの繋がりがあったキャラクターは顔見知りであるという設定もされているので、『ナムコクロスカプコン』や『無限のフロンティアシリーズ』において接点があったキャラクターはそのまま本作が後日談であると捕らえることができます。

■アクション性の高い戦闘
本作はシミュレーションRPGなので、ターンごとにマス目で区切られた盤上に配された駒となるユニットを動かし敵を倒して進めて行く、というゲーム進行なのですが、戦闘においては「クロス・アクティブ・バトル」なる比較的アクション要素の高いシステムを採用しています。

既に多くのサイトでこの話題については触れられているのでここでは軽めに紹介しますが、端的に言えば「更に発展した『無限のフロンティアEXCEED』の戦闘システム」とでも言い表しましょうか。

一見すると、画面では矢継ぎ早に攻撃が繰り出されて「いったいプレイヤーはどんな手さばきでコマンド入力しているんだ・・・」とも思いたくもなるんですが、プレイヤーが押しているのはほぼAボタンだけなのです。複雑なコマンド入力とかは一切ありません。Aボタンとスライドパッド上下左右の組み合わせの計5パターンに既に複雑な技構成が登録されている状態なので、それをポチポチと連打しているだけで軽く100コンボは到達できるというシロモノです。そこに「L」や「R」に登録されたソロユニットや援護攻撃などを好きなタイミングで発動すれば、多数のキャラクターが画面狭しと暴れまわるクロス・アクティブ・バトルのできあがりとなるのです。

■XPゲージ
本作のシミュレーションゲーム上最大の特徴とも言えるのがこのXPゲージです。XPゲージはキャラクターのスキルや必殺技の発動、仲間の蘇生等に必要なものです。このゲージは攻撃をすれば自動的に溜まっていき、条件はあるものの最大で150まで貯めることができます。XPゲージはユニット別に設定されているのではなく自軍内でひとつのゲージを共有しています。本作においては、これが「次のターンの味方のためにゲージを貯めておく」「温存しておく」「いっそ使いきっておく」といったような、戦略性を上げるのに一役買っているというわけです。

とはいえ、進行していけば自然と大量にストックされるアイテムで非常時には好きなときに回復できるので別段難しく考える必要はありません。

さて、総評として筆者は本作は「森住節」を十二分に堪能できる素晴らしい作品であると感じました。森住惣一郎氏のファンであれば先ず間違いなくハマれるはずです。また、そうでなくても「夢のクロスオーバー」が実現している、ある種「ゲーム業界最大のお祭り」的な雰囲気はきっと幅広い様々なゲームファンに受け入れられるものだと思います。シミュレーションゲームが苦手だ、アクションゲームが苦手だというような人も絶対に損はしないので食わず嫌いをせずに是非、遊んでみて欲しい作品です。

『プロジェクト クロスゾーン』は、好評発売中で価格は6,280円(税込)です。

それでは、「日々気まぐレポ」次回でまたお会いしましょう。

クロゥスッ!ズォォォォォン!(敬意を込めて)

(C)CAPCOM (C)CAPCOM U.S.A.
(C)SEGA (C)SEGA (C)RED
(C)NBGI (C)SRWOG PROJECT
(C).hack project (C).hack Conglomerate (C)藤島康介 (C)2012 NBGI


■筆者紹介:ひびき
サブカル大好きな駆け出しライター。
最近の趣味はアニメ番組の実況。
ゲームのプレイは基本的にはじっくりまったりやるので足が遅い方。
最近はどうぶつの住人が暮らす村に入り浸っているようだ。

Twitter:hibiki_magurepo
《ひびき》

バーチャル関西の何でも屋さんです ひびき

2012年からインサイドにてゲームライターとして活動して、はや十数年。ちょっと古参気取りの何でも屋。Game*Sparkやアニメ!アニメ!にもたまに顔が出ます。ゲーム・アニメ以外では、ホビーやガジェット、バーチャルYouTuber業界が専門。お仕事お待ちしております。

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