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【そそれぽ】第105回:確かに『ダビスタ』を待ってたけれども…『ダービースタリオンGOLD』をプレイしたよ!

インサイドをご覧の皆さま、こんにちは。そそそ こと 津久井箇人です。皆さんのゲームライフを充実させるゲームプレイレポート、第105回を迎えました【そそれぽ】のお時間です。

任天堂 3DS
さまざまな種牡馬
  • さまざまな種牡馬
  • 配合を考えて最強の競走馬を生み出せ!
  • 春の種付けから1年で仔馬誕生
  • 調教して立派な競走馬へ
  • G3・京成杯に挑戦
  • わずかに差しきったウチの馬!
  • 軌道に乗せるまでが勝負
  • そそねこ牧場の競馬道は始まったばかりだ!
インサイドをご覧の皆さま、こんにちは。そそそこと津久井箇人です。皆さんのゲームライフを充実させるゲームプレイレポート、第105回を迎えました【そそれぽ】のお時間です。

年の瀬も年の瀬。皆さん、大掃除は済んでますか?お正月を迎える準備はできてますか?気になるテレビ番組の録画予約は大丈夫ですか?筆者は、いろいろバタバタしていて、まだ全然です(汗)。身の回りをキレイにして、心身を清めて新年を迎えたいですなぁ。

というわけで、今回プレイするのは角川ゲームスのニンテンドー3DSソフト『ダービースタリオンGOLD』です。


中学時代にスーファミの『ダビスタIII』を友人から借り、競馬好きの父親を巻き込みながらプレイ。『ダビスタ』好きになって17~8年になります。競馬ファンの中には「ダビスタ世代」なんて呼ばれるファン層もあるそうで、『ダビスタ』から本当の競馬ファンになった人も少なくないそうです。筆者は『III』『96』『ダビスタ(PS版)』『99』『アドバンス』をプレイしてきて、まともにプレイするのが実は『アドバンス』以来。現実の競馬はほとんど興味がなく、世代交代に全くついていけなそうですが、そのあたりも含めてしっかりレポートしていきたいと思います。奇しくも今日、掲載日は有馬記念の開催日!(予定通り掲載されれば!ズレてたらゴメンナサイ!汗)それでは、早速プレイしていきましょう。

※画像はiPhoneで無理矢理Newニンテンドー3DS本体画面を撮影したものです。


◆『ダービースタリオンGOLD』ってどんなゲーム?



■競走馬育成シミュレーションゲームの老舗『ダビスタ』最新作
ゲームの存在そのものが一時の競馬ブームを牽引したと言われるほどビッグタイトルであり、競走馬育成シミュレーションゲームの老舗である『ダービースタリオン』シリーズ。その家庭用ゲーム機向けの久々の最新作です。プレイヤーは牧場を運営しながら、馬主兼調教師になって、競走馬の生産・育成。G1制覇や、最強馬の生産を目指します。

■馬も騎手もファンファーレも本物
レースに登場するライバル馬、種牡馬、乗ってもらう騎手、レースのファンファーレ、競馬場などなどは、基本的にほぼ実際のものに基づいたデータで収録されています。そのほとんどが(『ダビスタ』的には)新しいデータなので「オルフェーヴル」のような超強い馬もライバル馬として登場。見れたら嬉しいけど、自分の育てた馬とレースでぶつかりたくないですねぇ・・・。

■リアルさではないゲームの楽しさ
リアル志向の育成シミュレーションではなく、あくまでもゲームとしての楽しさを追求しているのが『ダビスタ』シリーズの特長。難しい配合理論もあったりしますが、基本的にはカジュアルに楽しめる競馬ゲームです。


◆難易度は高め、これも『ダビスタ』らしさ



■序盤の資金繰りに気をつけよう
開始時、上手く軌道に乗せないと即破産するゲームバランスになっています。このあたりは昔の『ダビスタ』と変わらない厳しめな感じで、変にヌルくなっておらず逆に一安心。筆者は、早々に破産ギリギリにまで追い込まれ、「ニコニコ銀行」の「浜村さん」から借金することになりましたが・・・。その後、グレードレースを勝てる馬を生産することができ、なんとか軌道に乗せることができました。

ところでその浜村さん、「タイガー銀行」じゃなくなってますがタイガースファンやめたワケじゃないですよね?(笑)いや、あくまでゲームの話ですが!最近、某会社の某取締役になった某ゲーム雑誌の元編集長の浜村さんとは一切関係ないですよね!!(笑)

■おまかせ厩舎か、自分で調教か
生産した馬は、自分で調教やレース出走のスケジュールを決めるか、調教もレース出走スケジュールも基本全部おまかせの厩舎に入れるか、選択することになります。おまかせ厩舎の場合はいくつかのざっくり特長の異なる厩舎の中から入厩させる厩舎を選ぶことになるので、その馬の特性(牧場で表示されるコメントからなんとなく才能がわかったりします)に合わせた厩舎を選ぶと良いと思われます。

■資金が貯まったら牧場や調教施設を拡張
最初は「芝」と「ダート」の調教しかできません。しかし貯まった資金を投じることで牧場や調教施設を拡張して、「坂路」などの新たな調教を行うことができるようになります。道のりは厳しいですが、G1を勝てるような馬ができる頃にはきっと拡張も進められるハズ。


◆気になったところ



■「ブリーダーズカップ」がない
実は今回『ダビスタ』をプレイしたくなったきっかけのひとつは、学生時代一緒に『ダビスタ』を楽しんだ同窓生の友達と、久しぶりに「新作出るしダビスタやろうか!」と盛り上がったことに起因します。昔のダビスタには、友達が育てた馬や自分が育てた馬同士をレースで競わせることができる「ブリーダーズカップ」というゲームモードがありました。本格的な競馬ファンではない筆者は、自分の馬が強くても弱くても“ゲームとして”それを対戦モード気分でやることが楽しみで『ダビスタ』本編をプレイしていました。

だから今回、十数年ぶりに同窓生と一緒に楽しんでいる『ダビスタ』で、「ブリーダーズカップ」が楽しめないのは、非常に残念。「ブリーダーズカップ」は、熱狂的な『ダビスタ』ファンや競馬ファンだけが、ディープなやり込み要素として楽しんでいるだけではなくて、筆者のように、ライトに“ダビスタの対戦モード”として楽しんでいる人も少なくないと思います。「ブリーダーズカップ」、もしくはその代わりになるモードがないのが、兎にも角にもショックでした。

■インターレースは本編と別にすべき
オンラインを介して全国のプレイヤーと競い合うインターレースは、ゲーム本編と、はっきり言って全く別の要素なのです。しかし、なぜか本編の中に組み込まれているために、インターレースを楽しむためには、本編で育成している馬を本編の育成から引き離して転厩させる必要があります。インターレースへの転厩は本編を引退させることに等しい仕様です。その上で、わかりにくいスケジュールで開催されている架空のレースに架空のジョッキーを乗せて、レースに勝ってポイント(キャロット)を貯めれば本編にも関わるご褒美があったりします。

強い馬は、本編で育成して走らせたいです。でもインターレースをやらなければご褒美要素はもらえません。両方行き来できればさほど気にならなかったのでしょうが、あまりにも仕様が極端で、インターレースを楽しむための犠牲が大きすぎます。

■インターフェイスが不便
中でも特に気になったのは一覧表示から各馬の状態を見たいとき。各馬の画面になるといちいちメニューが表示されて、ササっとページを送れません。ページを送るためには一度Bボタンでキャンセルしてメニューを消す必要があります。もちろん次のページに行けばまたメニューが表示されるので、それを1頭1頭で繰り返すハメに。管理する馬の頭数が増えるほどに煩わしさが倍増します。必要なときだけメニュー表示、もしくはメニュー表示中でもページ送りできるようにしてほしかったです。

■「放牧」がない
一応確認ですが、自分が本物の競馬の知識がなさすぎて、イマドキの競馬の常識として「放牧なんて普通しない」ってワケじゃないですよね?(汗)馬の調子が落ち込んでいるとき、調教中の骨折など怪我をしたとき、静養のために放牧して、調子を取り戻したら改めて入厩して調教を再開する・・・という当たり前のことができなくて、本気で困りました。どんな状況でも、馬は厩舎の中。骨折中も厩舎で放置。休養させてあげましょうよ・・・。

■チュートリアル要素がゼロ
昔はそれで許されたかもしれないです。突然始まって、繁殖牝馬が牧場に1頭いて、それだけの状況が与えられて、あとは自分で頑張れという感じ。しかし、本作には新要素や、本作から仕様が変わった部分も多く、ゲームの流れを説明書だけで理解しろというのは、ちょっとイマドキのゲームとして“雑”すぎると思います。その説明書も、紙ではなく電子説明書で、直感的に見易いものとは言えません。『ダビスタ』シリーズプレイヤーでも戸惑う部分が多々あるので、新規プレイヤーは何をすれば良いのかたぶんもっとわからないと思います。

■騎手の特長がわからない
レースで自分の馬に騎乗させる騎手を選択する際、昔はその騎手の得意な戦法とか特長とか説明が表示されていたと思うのですが、本作にはないみたいです。一覧の上の方ほど“良い騎手”ってことは共通だと思うのですが、リアルな競馬を知らないと、誰がどういう騎手なのかさっぱりわかりません。筆者も往年のベテラン騎手や最近大活躍している騎手程度ならなんとなくわかるのですが、それ以外の騎手はさっぱり・・・。乗り役がいない場合のやむを得ない乗り替わりなども多く、そういった際の騎手選びにちょっと不親切だなぁと感じました。

■血統が見にくい
『ダビスタ』の醍醐味は、配合によってより強い才能を持った競走馬を誕生させる部分にもあると思います。その配合要素を楽しむ上で、血統表が非常に見づらいです。インブリードなどの効果はそれなりにわかりやすく表示できていると思うのですが、繁殖牝馬と種牡馬の血統表を一度に見ることができず、画面を行き来するか、ゲーム外のガイドブックなり自分のメモなりを頼るか、そういうことをしなければじっくり考えることができません。不便です。

■「差し」「追い込み」が有利すぎる
馬の脚質やレースの距離、芝なのかダートなのか・・・そんなことを考えつつレース前に騎手に指示を出すわけですが、“そんなこと”にほぼ関係なく、「差し」「追い込み」が有利です。印が付いていようがいまいが、「逃げ」「先行」は非常に勝ちづらく、「差し」「追い込み」が入線しやすいです。レースの“難易度”は悪くないのですが、このあたりの“バランス”はあまり良くないと思います。

■レースシーンを飛ばせない
これは『ダビスタ』シリーズ特有の“こだわり”としても有名なのですが、さすがに時代に合っていないかなと感じました。特にレース序盤~中盤では目立った動きは少ないため“4コーナーから直線だけ見る”といった機能ぐらいあっても、いい加減良いのではないかと思います。

■サンデーサイレンスの扱い
本作には血統として「サンデーサイレンス系」はありません。「ヘイルトゥリーズン系」でずっと行くようです。しかし、非常に多くの収録種牡馬が「サンデーサイレンス」の血を引いており、自分がプレイしていた時代の「ノーザンダンサー」か、それ以上に存在感を出しています。上手く配合を重ねなければ近親配合となってしまう場合もあります。それぐらい、血統は「サンデーサイレンス」だらけです。このあたりも考慮して、もう少し「サンデーサイレンス」の“存在意義”を強めてあげても良かったのではないでしょうか。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

◆総評


難易度のバランスはそこまで悪くないけれど
シリーズファン向けなのにファンに不満が残る内容



昔の『ダビスタ』のままで良かった部分までもが変更されている点が目立ちます。その理由がもし「新規プレイヤー向けのアレンジ」であれば諦められる部分もあるのですが、ゲームの中身は新規プレイヤーはほぼお断りの『ダビスタ』ファンしか楽しめない内容。しかし悲しいかな、直近の数本の『ダビスタ』シリーズの中では「楽しめるほうである」という感想も耳に入ってきて、「どの部分を楽しむか」によって多少評価は分かれそうです。

インターフェイスに不便さを感じるものの、3DSの2画面を活かした便利さもそれなりにあるので、粛々と本編を楽しみ、全G1を制覇するような遊び方であれば、そこそこ楽しめる内容にはなっていると思います。ただ、立体視を意識してか、牧場をそんな派手にカメラ動かして見せなくても良いですよ・・・。

開発のパリティビットは、なぜ『ポケットサッカーリーグ カルチョビット』でできたことを・・・例えば、インターネットを介したわかりやすい全国対戦や、直感的でわかりやすいインターフェイス、携帯ゲーム機向けの仕様の搭載などなど・・・を、同社の看板タイトルのひとつである『ダビスタ』の新作でできなかったのかという疑問が強く残ります。本作のインターネットを介した全国対戦「インターレース」では、『ダビスタ』に期待するゲーム的な面白みを見い出せませんでした。

わずかな希望は、公式サイトで今後も更新データの配信を予定していると明記していること。インターフェイスのちょっとした改善で、グっとゲームとしてのストレスが減るような点も多かったので、今後更新を積極的に行ってくれることを切に願っています。

【こんな人にオススメ】
・しいて挙げれば『ダビスタ』ファン

現時点(2014年12月28日頃)の仕様では、とにかく『ダビスタ』がやりたい!1人でコツコツやりたい!という人以外にはなかなかオススメしにくいです。今後の更新で遊びやすく変わっていくのか、そのあたりにもかなり期待したいとことです。思い切って有料の別ゲームになっても良いので『ダビスタGOLD』で育てた馬で、ぜひ「ブリーダーズカップ」をしてみたいですなぁ。久しぶりに同窓生たちと戦いたかったです。


【そそれぽ】第105回、いかがでしたでしょうか?今年最後の【そそれぽ】なのに毒っ気の多いプレイレポートになってしまいました(汗)。買って楽しむからには、買った値段分ぐらいの期待はしたいですよね。好きな趣味にお金を投じるワケですもんね。

今年も【そそれぽ】を読んで頂きありがとうございました。来年もしっかりとプレイした上で中身のあるレポートを書いていけるように頑張ります。それでは次回もどうぞお楽しみに!良いお年を!!


『ダービースタリオンGOLD』は、好評発売中。価格は、パッケージ版・ダウンロード版ともに5,800円(税抜)です。

(C)2014 ParityBit


■筆者プロフィール
津久井箇人 (つくいかずひと) a.k.a. そそそ

作・編曲家・ライター。物心がつく頃にはMSXで『グラディウス』をプレイしていた無類のゲーム好き。ゲームを紹介するブログ記事が評価され、2011年からINSIDEでニュース原稿執筆・ライター活動を開始。レトロゲームから最新ゲーム、戦略シミュレーションゲームから格闘ゲームまで、幅広いジャンルのゲームをプレイ。

Twitter:@sososo291
ブログ:sososo activity

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《津久井箇人 a.k.a. そそそ》
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