草薙は1990年に現代表取締役の中座洋次らにより設立、アニメやゲームの美術に特化した有力スタジオとして広く知られている。数多くの人気作、傑作の背景美術、美術設定を手がけてきた。アニメでは『鋼の錬金術師』や『機動戦士ガンダム00』『TERRAFORMARS』など多数、ゲームでは「FINAL FANTASY」シリーズ、『ニノ国』など代表作が数多い。クオリティの高さで定評がある。
今回の株式譲渡は、事業継承先を探していた草薙と、コンテンツのクオリティを高めるパートナーを探していたCygamesとのニーズが一致した結果だという。草薙の中座洋次代表取締役は、今回の決定を2D背景イラストや3DCGデザインの技術をさらに活かすためと説明している。また、アニメだけでなく、ゲームの制作にも積極的に参加協力するとしている。事業の拡大にもつながりそうだ。
一方、Cygamesの渡邊耕一代表取締役社長は、互いの強みを活かしてシナジー効果の発揮を目指し、新たなコンテンツの創出につなげるとしている。
ゲーム会社によるアニメ美術スタジオの子会社化は、業界関係者にも大きな驚きを与えそうだ。一方で近年Cygamesはゲームに加えてアニメ分野へ積極的に進出している。アニメ『神撃のバハムート GENESIS』の製作、さらにアニメ事業部の設立と、本格的にアニメビジネスに関わっている。
2016年春にはアニメ制作スタジオのCygamesPicturesも設立した。これでアニメーション制作にも関わる。これに続く、草薙の子会社化でCygamesのアニメ業界での存在感は大きく高まりそうだ。同時に異業種からの本格的なアニメビジネス参入は、これまでのビジネスプレイヤーにも大きなインパクトを与えるに違いない。
Cygamesがアニメ美術の草薙を子会社化 全株式を取得
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