2016年12月31日まで東京ビックサイトにて行われていた同人誌即売会「コミックマーケット91」。様々な同人作品が頒布される会場では、昨今ではインディーゲームとしても知られるようになった“同人ゲーム”も数多く頒布されていました。本記事ではその中からReminisce制作のPC向け3Dアクション『空棲精神性 レゾナンス / コンフリクタ』をピックアップ、ご紹介したいと思います。
今回のプレビューは、筆者が今回コミケ91にて頒布された完成版を入手できなかったため、合わせて制作されたまだ未頒布の最新体験版でのプレイとなっております。本作は、「空棲精神性フレスヴェルグ」と呼ばれる精神体の自機を操作して、他の精神体たちと戦いを繰り広げる面クリア型の3Dアクションゲーム。プレイヤーはダッシュやマルチロックオンレーザー、体当たり等の兵装を使い分けながら雑魚を蹴散らしステージを進めていきます。
視点移動はあるものの、自機本体の上下方向の移動は特にないようなので、3Dである事自体はそこまで意識せずに、音と光の洪水に身を委ねることができるでしょう。操作性も、自機がダッシュ中、リズムに乗って動いたり止まったりと感じられる挙動になるなど、癖はあるものの悪くなく、武装の分かりやすさもあって気軽にプレイできるのも魅力です。
ステージで集めたアイテムを使って永続的に取得できるスキルや装備も
雑魚敵を倒すたびにその色に対応した能力が強化されていきますが、レベルキャップがあるため、どの能力を優先して強化するかはプレイヤー次第です。またゲームが一定時間経過するたびに自機は特殊能力を一つ選択して強化することができます。
この強化のサイクルを何回か繰り返していくと、ゲームはボス戦へと突入。強力な弾幕を持ったボスとの戦いとなります。ステージクリア後はスコアリザルトとなり、ハイスコアを競うような遊び方も考慮に入れられているようです。
本作の大きな特徴となるのはそのBGMとSE。ランダムに選択されたフレーズが繋がって毎回違う、美しいBGMを奏でてくれると共に、プレイヤーのすべての攻撃のSEはそのBGMに合致するよう調整された楽器音となっており、音声周りだけならばまるで音ゲーでもプレイしているかのような雰囲気に。Unreal Engine 4で作られたビジュアルも相まって、中々のトリップ感を与えてくれます。
ボス戦ではザコ敵と比べて相手の耐久力の高さもあって、プレイヤーの攻撃音が道中と比べてヒートアップしていく様は実に気持ち良く感じられました。反面、ステージ進行について、区切りこそ自機進化に合わせて半ば強制的に付けられているものの、全体的に漫然と感じられる部分があり、先のステージでの大きな変化の存在や、今後の調整にも期待したい所です。
この『空棲精神性 レゾナンス / コンフリクタ』、会場でも注目度が高かったのか、用意部数を早々に完売してしまっておりました。1月中にダウンロード販売が行われるとのことですので、公式サイトをチェックしておくと良いかもしれません。なお、本作は将来的にSteamでのリリースも予定しているそうで、その際には今回頒布されたダウンロードコードを持っているユーザーは、それを提示することでSteamキーを受け取れるようになるとのことです。