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2つの世界を2画面で描く『World II World』のキーワードと超えるべき壁とは? 『RPGタイム!』藤井トム氏を直撃【TGS2022】

徹底したこだわりぶりが光る『RPGタイム!~ライトの伝説~』の開発陣が、完全新作RPG『World II World』を発表。まだ全容が見えない期待作に迫るべく、藤井トム氏にインタビューを行いました。

ゲーム 特集
2つの世界を2画面で描く『World II World』のキーワードと超えるべき壁とは? 『RPGタイム!』藤井トム氏を直撃【TGS2022】
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想像上の世界をノートに描き、友達と一緒に架空の冒険を楽しむ──小学生時代の1ページを彩る懐かしくも得難い体験を、まるでそのまま落とし込んだようなゲーム作品が登場しました。その名は、『RPGタイム!~ライトの伝説~』。

味わい深い手書きのタッチで統一されたグラフィクは次々と移り変わり、尋常ではないその描き込みが、こだわりの大きさを感じさせます。実際に開発期間は長期に及んでおり、構想から含めると15年もの歳月を積み上げました。

そのこだわりぶりはゲームの出来栄えに繋がっており、『RPGタイム!~ライトの伝説~』を開発したデスクワークスの公式サイトには本作の受賞歴がズラリ。期待に応えて話題を集めた本作は、その人気を裏付けるかのように、様々なプラットフォームに展開中です。

そんな『RPGタイム!~ライトの伝説~』の熱も冷めやらぬうちに、デスクワークスが新たなタイトル『World II World』を発表。今回もアニプレックスとタッグを組み、完全新作のRPGに乗り出します。

『World II World』の詳しいゲーム性などはまだ明かされていませんが、「東京ゲームショウ2022」の出展ブースや公式サイトにて世界観の一部などを公開中です。その中でも特に、スマートフォンの画面を上下に分割し、それぞれで別々の物語を2画面で同時に描くという、挑戦的な切り口が目を引きます。

『RPGタイム!~ライトの伝説~』とは、絵柄や演出、ゲームの方向性もまるで異なる『World II World』。まだまだ謎に満ちた期待作に少しでも近づくべく、デスクワークス代表取締役/ゲームデザイナーの藤井トム氏にインタビューを行いました。

■『World II World』のキーワードは? 2画面が生み出す体験は?

──前作の『RPGタイム!』に引き続き、今回もRPGであると明言されています。RPGというジャンルに深い思い入れがあるのでしょうか?

藤井氏:私も含めて開発陣がRPG好きであり、経験も深いというのはありました。ただ、それが理由だったわけではなく、本作の最も大きなアイディアである「2画面」がどのジャンルに一番適しているか考えた際、「それはRPGだな」ということで決めました。

──『RPGタイム!』は「手書き」が大きなキーワードでした。新作にキーワードを挙げるならどんな言葉を選びますか?またその理由を教えてください。

藤井氏:本作はナンバリング作品ではありませんが、『World II World』というタイトルにもあるとおり、「2」という数字が大きなキーワードになっています。

2画面で進行していく大きなアイディアが凄く秀逸で、それをベースにキャラクターやシナリオ、フィールドギミックなど色々なものが2画面によって新しい体験を生み出してくれる、というのがその理由です。

──昨今はインディゲームへの注目が大変集まっています。そうした環境の中で、自身の作品に注目してもらうために必要なことは何だと考えていますか?

藤井氏:そうですね、私もそこは考えていかないといけないと思います。今年の東京ゲームショウのインディブースや先日のビットサミットを見て思ったことですが、数百のタイトルが出ていて、しかもそのどれもが平凡ではなく、色々なジャンルや表現で描かれています。

そんな中から自分のタイトルを見つけてもらおうと思った時に、名刺代わりになるような武器みたいなものは、諦めずに探求していかないとなと思っています。そういうものをいかに自分の中から掘り起こすか、もしくは勉強して新しく獲得していくのかというのが、インディゲーム開発のひとつの壁かなと。

──『RPGタイム!』は凄く年数をかけていました。今回の『World II World』は、どれくらい開発しているのですか?

藤井氏:開発が始まったのは、コロナ禍になる前あたりからです。実はアニプレックスさんのパブリッシングが決まる前から、開発は始まっていました。これまでの期間は、4年掛からないくらいだと思います。

また『RPGタイム!』の時は全てデスクワークスのプランナー2名が中心となって開発しましたが、本作はこの規模のRPGということもあって、我々だけでは無理だなと。また、デスクワークスは元々プログラムとグラフィックはできなかったので、それぞれ北海道と東京の別会社さんにお願いをして、大阪にいる我々が企画とシナリオを担当する形になっています。

ちょうどコロナ禍でリモートが進んだということもあり、その関係もあってスムーズに回ったなと感じています。

──リモートという働き方が広まったからこそという面もありそうですね。

藤井氏:ええ、抵抗もなく進みました。個人としては、開発が始まった時に「北海道に旅行できるぞ」なんて思ったんですが、結局も一度も行けてないです(笑)。早く色々収まって、北海道にも行きたいですね。

──『RPGタイム!』の今後についても、動きがあると窺いました。

藤井氏:そうですね、『RPGタイム!』の開発は終わっていなくて。というのも、今「コロコロコミック」さんとのコラボレーションとして、雑誌内に応募ハガキを付けました。そこで皆さんに描いてもらったモンスターをゲーム内に取り込み、新しいページを作るというもので、そちらのアップデート開発も進んでいます。

──応募した人から見ると、自分で描いたモンスターがゲームに出てくるんですね!

藤井氏:はい。昔そういう企画を見た時に、僕も描きたかったなという思いが捨てきれなくて。これは、僕の夢でもあったんですよ。今回、そういう場を用意頂いて、コロコロコミックさんに凄く感謝しています。ぜひぜひ、こちらもお楽しみ頂きたいです。

──それでは最後に、本作を期待するファンに向けて、一言お願いします。

藤井氏:「2画面のRPG」ということで、アニプレックスさんと開発チームと二人三脚で一生懸命、開発をしております。新しくて面白いゲームになっていると思いますので、ぜひ皆さんにご体験頂きたいなと考えています。


インタビュー時間は短いながらも、『World II World』に傾ける熱量や思い入れが感じられ、見た目こそ異なりますが『RPGタイム!』に注がれたこだわりぶりが、本作でも味わえそうな手応えを覚えました。

そんな『World II World』の魅力やゲーム性などが明かされるであろう紹介番組が、9月17日の22時より行われます。YouTube Liveニコニコ生放送などで視聴できるので、『World II World』の本質に少しでも早く触れたい方は、今回の番組をお見逃しなく。

@DeskWorks / Aniplex

《臥待 弦》
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