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『ドラゴンズドグマ2』に抱いた“2つの不安”は、実際に遊んだら払拭されたのか? 前作ファンの視点で10年越しの続編に挑む【プレイレポ】

カプコンが放つ本格オープンワールドRPGであり、ファン待望の最新作でもある『ドラゴンズドグマ2』。期待高まる注目作のゲームプレイを、独自の視点から取り上げます。

ゲーム 特集
『ドラゴンズドグマ2』に抱いた“2つの不安”は、実際に遊んだら払拭されたのか? 前作ファンの視点で10年越しの続編に挑む【プレイレポ】
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■前作で満たされなかった、「広大な世界の冒険」への夢が叶うのか?

「オープンワールドながら手応えのあるアクション」「ポーンとの共闘感」という前作の独自性が、『ドラゴンズドグマ2』でも楽しく感じられるのか。それが最も大きな“不安”でしたが、気兼ねなく共闘できる醍醐味は2024年でも健在で、それを実現させた作り込みにも感銘を受けました。

ですがもう一点、個人的に気になっていた“不安”があります。それは、本作に用意されたオープンワールドの規模です。単なる広さだけでなく、どれくらいの“冒険感”が味わえるのか。ここも気がかりなポイントでした。

というのも、前作の『ドラゴンズドグマ』は、オープンワールドなのに手応えのあるアクション、「ポーン」と共に挑む乱戦といった独自要素が評価されましたが、一方で多くのユーザーが不満を抱いた部分があります。それは、“冒険感の少なさ”です。

オープンワールドの定義に「基準となる明確な広さ」は含まれていませんが、当時の同系作品と比べても、冒険の舞台は正直手狭でした。暗闇に支配され見通しの効かない夜の戦い、不意に現れる巨大なモンスター、先が見通せないダンジョン、様々なサブクエストと、冒険心を刺激する要素はいくつもあったものの、その頻度やバリエーションは正直物足りません。またフィールドの広さも、シンプルに不十分でした。

バトルの混戦感は本作でも楽しめましたが、前作で満たされなかった“オープンワールドで繰り広げる冒険感”は改善されているのか。今回のプレイでは、この点も重視しながら臨んでみました。

■矢継ぎ早に訪れる“小さな驚きと発見”

こちらも先に結論を述べると、『ドラゴンズドグマ2』は不安を覆すに足る“冒険感”のある作品に仕上がっていました。25時間プレイした時点で、埋まったマップは全体の1/4ほど。同じ場所を繰り返し探索したり、長時間の行き来もあるので、効率的に進めればもっと短時間で埋まると思いますが、これだけ遊んでもまだ全容が見えないのは、遊び応えという意味では非常に期待が持てます。

特に嬉しかったのは、単純なマップ自体の広さだけでなく、“冒険”の密度が上がったこと。例えば普通に道を歩いているだけでも、通常遭遇の戦闘に加え、明らかに潜伏している「不意打ち」、襲われている人の「救助」、たまたま出会った人からの「依頼」、大型モンスターとの「遭遇」に「乱入」と、偶然出会う出来事だけでもバリエーションが豊かに揃っています。

あと、この点はネックに感じる人もいると思いますが、本作では移動手段が限られています。特定の区間を結ぶ「牛車」や、限定されたファストトラベルなどもありますが、(特に序盤は)徒歩の移動がほとんどです。

サブクエストの関係で遠くの村へ行く際、そこまで徒歩で向かうのは面倒と考える人もいることでしょう。感じ方はそれぞれなので、もちろんそれも間違いではありません。ですが『ドラゴンズドグマ』は、配慮が足りずプレイヤーに不便を強いているのではなく、移動の過程に“冒険”を盛り込むゲームデザインを採用したのだと思われます。

前述した「不意打ち」や「救助」、「遭遇」など、ハプニングに出くわすのも冒険の一部ですし、何気ない移動の最中に意味深な建造物を見つけたり、思わぬ場所に洞窟の入り口を見つけたりと、“小さな驚きと発見”が矢継ぎ早に訪れます。実際の計測ではなく体感での話になりますが、初見の地域を探索している時、その驚きや発見が数分くらいの間隔で訪れることもしばしばありました。

徒歩での移動が敬遠されがちなのは、「移動しているだけ」という無味乾燥な時間を味わいたくない、という理由から来るものでしょう。もちろん筆者も、味気のない移動は遠慮したいところ。ですが『ドラゴンズドグマ2』の場合、移動の最中に“冒険”が詰め込まれており、敵との予期せぬ遭遇から未知の発見まで、緩急のついた展開が待ち受けています。

さすがに、探索し尽くした地域を2度、3度巡っても飽きない……とまでは言えませんが、1度目で見落としていた発見と出会うこともあり、再訪もなかなか侮れません。それくらい、“小さな驚きと発見”が徹底して随所に盛り込まれているので、冒険と移動が同じ意味と言っても過言ではないくらいです。

■ダンジョン巡りで溶けていくプレイ時間

移動に“冒険”を詰め込んだ『ドラゴンズドグマ2』ですが、その中でもテンションが特に上がるのは、ダンジョンを発見した瞬間です。どんな敵が、トラップが、そしてお宝が待ち受けているのか。想像と期待が一気に膨らみます。

本作について特筆したい点のひとつが、用意されたダンジョンの多さ。プレイの途中なので総数はまだ分かりませんが、25時間ほどプレイした範囲(最初の国をあらかた探索)では、優に20を越すダンジョンが確認できました。

ダンジョンのほとんどは洞窟ですが、立体的に入り組んだ遺跡などもあり、いずれも探索意欲を刺激するものばかり。規模感はまちまちですが、出入口が複数あるダンジョンも珍しくなく、意外な場所に出ることも。全体マップを確認して、「こんなに移動してたのか」と驚かされたこともあります。

冒険の密度の話とも関係しますが、一例を紹介すると、道すがらで出会った人物に護衛を頼まれ、その後をついていくとフィールド形式のダンジョンに突入。先々で湧き出るアンデットを撃退しつつ先に進み、目的地に辿り着いて護衛任務が終了しました。

しかし、ダンジョン攻略という意味ではまだ途中なので、引き続き探索を行うと、大型モンスターと出会ったり、山中を貫くダンジョン(ただし短め)があったりと、想像以上の広がりが待ち受けています。

さらにその先には古びた神殿があったり、そこで意外な出会いが待っていたり(その内容は、実際にプレイしてお確かめください)と、新たな冒険の一幕がめくるめく展開を見せました。

これは特に濃密な例ですが、たったひとつの護衛依頼がきっかけで冒険が予想外に拡大していくのも、『ドラゴンズドグマ2』が持つ醍醐味と言えます。

前作では食い足りなかった“冒険感”は、広大と呼ぶにふさわしい舞台と、手が空く暇もないほどの探索要素により、大幅な充実を得た『ドラゴンズドグマ2』。“時間が溶ける”を、形容ではなくリアルに体験した、いい意味で「非常に罪深い」ゲームでした。


今回は、『ドラゴンズドグマ2』を遊ぶ前に抱いていた大きな2つの不安をもとに、それを払拭するゲーム性とパワフルさを味わった体験をお届けしました。

少なくとも現時点の筆者は、ポーンと一緒に戦うアクション性の高い乱戦は今プレイしても十分面白いと感じましたし、オープンワールドのボリューム感と詰め込まれた“冒険”にも満足しています。

もちろんこの他にも、ジョブごとに変わる立ち回りや手触りの違い、そこから生まれる爽快感、育成の醍醐味、先が気になるメインストーリー、サブクエストを通じて描かれる人間関係など、その魅力は数限りなく存在します。

一方で、全てが手放しで褒められるかと言えば、残念ながらイエスとは言い切れません。敵の種類はさほど多くないので、お馴染みの面子と戦う印象が付きまといますし、アイテムの管理や使用時のUIも改善の余地アリ。ポーンの挙動も怪しい時があり、気づいたら落下死していたことも。こうした点は、冒険ゆえの不便さとはまた別で、人によっては大きな不満と感じてもおかしくないでしょう。

決して完璧なゲームではありませんが、揺るぎない魅力とプレイが止まらない没入感が大きく後押しする『ドラゴンズドグマ2』。世界と物語の壮大さ、そこで見つける小さな発見と喜び、この双方をポーンと共に体験できるひとときが、極上の冒険へと導いてくれるでしょう。


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《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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