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【E3 07】本気の注目作品が並んだエレクトロニック・アーツ新作レポート

世界最大のゲームパブリッシャー、エレクトロニックアーツ(EA)。しかし筆者は投資家ではなくゲーマーなので、これまでEAブランドに強く心を揺さぶられることはなかった。ドル箱の「EA SPORTS」や、「ハリー・ポッター」シリーズをはじめとする映画ゲームなど、手堅いが面白みの薄い大作ゲームを連発する会社、という印象が強かったのだ。

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この「メダルオブオナー:エアボーン」では、FPSには珍しく武器の経験値システムも導入されており、敵兵の胴体ではなく頭などをねらうと、一発で倒せるだけでなく、経験値も多く貯まる。経験値がマックスになると、より強力な武器に変わる仕組みだ。武器は13種類用意されており、それぞれ3段階に進化する。

つまり多くのFPSに見られるように、ただマップ上に落ちている武器を拾って使用するのではなく、プレイヤーの経験がモノを言うわけだ。こうした工夫も、ゲームを飽きずに楽しんでもらうための仕掛けだろう。

インターフェースも革新的だ。本ゲームはXbox360・PS3・PCで同時リリースされる(米国では8月28日発売)。FPSはPCで進化したジャンルなので、本ゲームもPCで遊ぶのが一番なように見える。しかし、本ゲームに限ってはPS3で遊ぶのが最適かもしれない。というのもPS3コントローラーのSIXAXISに本格対応しており、コントローラーを左右に傾けることで、主人公の兵士が物影から左右に身を乗り出したり、隠れたりするなど、直感的な操作を可能にしている。これは今までにないFPSのアイディアだ。

このように、FPSのブレイクスルーになると思われる「メダルオブオナー:エアボーン」。中でもAIシステムはGDC2008で講演を聴いてみたいと思わせるほどだった。
 
次に紹介するのが、これも人気ドライブゲームの最新作「バーンアウト パラダイス」だ。ハイウェイや路地裏をかっ飛ばしながら、邪魔な車をガンガンとブッ壊せる爽快感が最大の魅力。渋滞でイライラしたアメリカ人のゲームデザイナーが発案したに違いない(個人的な推測!!)、優れたゲームデザインのタイトルだ。これが最新作では完全オープンフィールドのゲームとなって帰ってきた。

これまで「バーンアウト」シリーズでは、レースに勝利しながらトロフィーをためて、新しいコースにチャレンジしていくという、古典的なドライブゲームの体裁を継承していた。しかし本作では、巨大な街マップが一枚登場するのみ。プレイヤーは最初から街を流して、街中のどんな場所にも行くことができる。バトル開始も道路上のAIカーと、好きな時にはじめられる仕組みだ。このフリーランニングシステムが最大の特徴となっている。またシリーズではじめてハンドブレーキも搭載され、180度ターンなども簡単になった。

広大なマップ上で迷わないように、通りにはすべて名前がつけられており、画面上に現在走っている通りが表示されている。各通りには、これまで記録された最高速度とクラッシュ数が表示されており、通常は緑、どちらかで一番になると銀、共に制覇すると金色で表示される。他車に記録を更新されると赤色になる仕組みだ。他車の動向も画面下にリアルタイムで表時される。街中の状況が常にリアルタイムで更新されているのだ。

《小野憲史》
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