人生にゲームをプラスするメディア

「脳トレ系ゲームは科学的根拠のない大ぼら」−仏の教授が主張

『脳を鍛える大人のDSトレーニング』『やわらかあたま塾』といったゲームは脳を活性化するといわれていますが、その効果に疑問を唱える調査結果が発表されました。

ゲームビジネス その他
『脳を鍛える大人のDSトレーニング』『やわらかあたま塾』といったゲームは脳を活性化するといわれていますが、その効果に疑問を唱える調査結果が発表されました。

レンヌ大学の認知心理学の教授であるAlain Lieury氏は「ニンテンドーDSは技術の宝石だが、これらのゲームが科学的なテストであると主張するのは大ぼらだ」と主張します。

Lieury教授は10歳の子供67名を集めて4つのグループに分割、7週間のプログラムを行いました。2つのグループはニンテンドーDSで脳トレ系ゲームを7週間プレイ。1つのグループは紙と鉛筆を使ってパズルをし、残る1グループは特別なことはしませんでした。

プログラムの前後に論理テストや計算テスト、地名を覚えるテストなどを行いましたが、脳トレ系ゲームをした2つのグループの成績は他のグループとそう変わらなかったとのこと。ゲームをした2つのグループがプログラム後の計算テストで19%の成績アップを果たしたところ、他の3グループは18%前後成績がアップ。記憶テストでのゲームグループの成績はプログラム後に17%ダウンしたが、紙と鉛筆でパズルをしたグループは33%アップ。論理テストではゲームグループと紙と鉛筆でパズルをしたグループの成績が10%ほどアップしましたが、何もしなかったグループは20%ほど成績が上がったとされています。

Lieury教授が用いた「charlatanism(大ぼら、欺瞞)」という表現はいかにもセンセーショナルですが、ゲームと心の関わりを解き明かす上でこうした調査結果は有益なもの。そもそも「科学的なテスト」であると主張していないという話はありますが、さらなる調査が今回の結果を突き崩すのか否か、まだまだ熱いテーマといえそうです。
《水口真》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

ゲームビジネス アクセスランキング

  1. 京都銀行が給与振込みミス、任天堂の2200人総額5億4000万円

    京都銀行が給与振込みミス、任天堂の2200人総額5億4000万円

  2. 迫力のドット絵でサイバーパンクを表現した『The Last Night』がクール!家庭用版も開発中

    迫力のドット絵でサイバーパンクを表現した『The Last Night』がクール!家庭用版も開発中

  3. 発覚!元任天堂広報H氏2度目の転職

    発覚!元任天堂広報H氏2度目の転職

  4. マリオの1コインは370万円の価値あり!? ドルより強いゲーム通貨

  5. 「ほぼ日刊イトイ新聞」にて任天堂・岩田社長と糸井重里氏の対談が連載スタート

  6. バンダイナムコグループ合同入社式メッセージ、171名が入社

  7. 「キミの心の応援団長」バーチャルYouTuber富士葵が込める想いとはーーキーマンインタビュー

アクセスランキングをもっと見る