Martin Hollis氏は教師であった父親からシンクレア ZX81(1981年発売のパソコン)を買って貰いますが、電源を入れても画面は真っ暗なまま。交換して貰っても同じ状態だったということで、BBC Micro(1981年発売のパソコン。BBCによるコンピューター教育プロジェクトに使用された)に乗り換えます。BBC Microで作成したパックマン風ゲーム「Easter Maze」が氏のゲームクリエイターとしての出発点となります。
その後氏は潜水艦を探知するエンジニアリング会社に勤務するも、「あまり刺激的ではなかった」ということでレア社に入社。格闘ゲーム『Killer Instinct』に関わった後、007シリーズのファンだったことから『ゴールデンアイ 007』のプロジェクトをスタートさせます。
『ゴールデンアイ 007』は氏が好きだった『バーチャコップ』から直接の発想を得ており、ガンシューティングとして開発されたものの、『スーパーマリオ64』の衝撃からFPS(一人称シューティング)へと路線変更されたそうです。Hollis氏は制作姿勢に関して「非・ゲーマーの為にゲームを作り、可能な限り多くの人に遊んで貰いたかった」と述懐します。
こうして開発された『ゴールデンアイ 007』、初動は思わしくなかったようですが、通常とは違うパターンで後になるほど売上がアップ。一時期は一ヶ月で20万本が売れたといいます。レア社はロイヤリティ契約を結び、開発チームにはゲーム1本当たり1ポンドのロイヤリティが発生したとのこと。
『ゴールデンアイ 007』のヒット後、自分がやりたいこととは合わないということで氏はレア社を退社し、自らのスタジオであるZoonamiを設立。ペイントソフトのプロシージャルブラシから着想を得て盆栽の世話をする『Bonsai Barber』を開発。任天堂からのアドバイスは常に「我々はこれこれを提案する」という形式であり、ゲームの見た目や内容にはほとんど口を出さなかったものの、メニューに関しては意見されたといいます。氏は任天堂を「メニューシステムを通してゲームをナビゲートし、100%のプレイヤーにゲームの各ステップを理解させるかについて信じられないほどの知識の蓄積がある」と評価します。
Hollis氏はゲームを作成する上ではチームの力を信じる、といいます。ゲーム開発はオーケストラというよりはバンドのようなものであるべきで、自らは指揮者というよりは楽器でありたいと希望します。氏は開発プロセスを民主的なものとし、チームのそれぞれが絶えず目標を口にしてビジョンを共有することが大切であるとしています。
自らのゲームで最も印象的な作品は『Bonsai Barber』であり、自分を変えてくれた、と語るHollis氏は、「世界を豊かにするゲームを作りたい」と語ります。
「銃は不吉なモノではなく、闘争は排除できない世界の一部である」ものの、ゲームにおいてプレイヤーが銃をもって世界と関わることに「悲しく感じると言わざるを得ない」という氏は、銃以外のツールでプレイヤーが世界と関わる方法を考えることに貢献したい、と希望します。
銃で敵を倒す『ゴールデンアイ 007』の作者の言葉としては意外ですが、Zoonamiのゲームが盆栽をテーマとした『Bonsai Barber』や忍者や空手家が数独で戦う『Zendoku』など東洋系のものであるのはこうした思想の表れであり、Zoonami時代の氏の方向性こそが本来のものであるのかも知れません。
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