いよいよ発表となった任天堂の新型ゲーム機「Wii U」。任天堂ブースに一番乗り・・・と誰もが考えたようで、開場と同時に長蛇の列が誕生。約30分で列が一時中断されるほどの人気となりました。筆者も4時間並んでようやく体験できました。ふう。
展示された技術デモは『Japanese Garden』『Shield Pose』『Measure up』『New Super Mario Bros. Mii』『Chase Mii』『Battle Mii』『Tom Clancy's Ghost Recon Online』『HD Experience』の8種類です。
はじめにコントローラについて簡単にレビューしましょう。持ったときの第一印象は「しっくりくる」でした。握り具合も悪くなく、背面にある突起部が握り心地を高めています。左右のスライドパッドに対する指の係り具合や、操作感も良好です。ただし、成人男性の手による感想なので、女性や子供など個人差はあるかもしれません。
続いて、待ちに待ったプレイ感覚について話を移しましょう。まずは一番アクションが激しそうな「Shield Pose」を試してみました。コントローラを盾に見立てて、テレビ画面からの海賊船からの攻撃を、上下左右に動かしながら防いでいく内容です。リズムにあわせて防御していくあたり、「リズム天国」を彷彿とさせます。
はじめにコントローラを正面に向け、次に上と左右に動かしてキャリブレーションを行います。コントローラを中央に向けると、画面に海賊船。上方に向けると月、左右45度くらいに向けると、それぞれ両側の海賊船が表示されます。
ゲームはリズミカルに進んでいき、画面に「Center」と表示されると、タイミングに合わせてコントローラを中央に向け、次の拍で下に向ける仕組み。うまくタイミングが合うと先に吸盤のついた矢が画面にひっつき、ぶるっと振動します。この状態でコントローラを下におろすと、矢を海賊船に打ち返せるようで、海賊を倒せます。
同じようにして左右と上からの矢も防いでいきます。ただし慣れないうちは角度がわかりにくく、つい上げすぎたり、左右に向きすぎてしまうこともしばしば。毎回、画面の中央に月や海賊船が捉えられるように修正するのですが、焦ってしまって失敗しがちでした。
また、ゲームが進むと一度に二方向(「上、右」など)から矢が飛んでくるのですが、こうなると頭がパニック。何度も失敗してしまいました。ただし技術デモらしくゲームオーバーにはならないようで、体験者は全員、最後まで進められていました。
終盤になるとコントローラを激しくふって、海賊達とダンスをするように促されます。ここで手が滑ってコントローラが飛んでいかないように、ちょっと注意しながら振ったことを告白しておきます。その後コントローラを胸に引きつけて、一気に前方に押し出すと、衝撃で海賊たちが一網打尽に。ぶじデモを終えることができました。
続いてプレイしたのが、アメリカ人が大好きな『ゼルダの伝説』をフィーチャーした『HD Experience』。寺院を訪れたリンクの背後で扉が閉まり、祭壇の裏から巨大な蜘蛛が出現。勇敢に剣を構えて対峙するリンクに、長い足を動かして近寄る巨大蜘蛛。はたしてリンクの運命や如何に・・・という一連の流れが、カットシーンで表現されます。
リンクを直接操作できるわけではなかったのが残念でしたが、タッチ一つでテレビ画面とコントローラ画面を切り替えたり、アナログスティックで若干カメラの角度を変えたりといったことができました。メイン画面がテレビの時はコントローラ上にマップが表示され、その逆も可能です。
さすがHDを標榜するだけあって、テレビ画面は鮮明です。コントローラ上の画面解像度は公開されていませんが、思った以上に明るく、鮮明だったというのが第一印象。Wii Uではコントローラだけで遊ぶことも可能ですが、なるほど、据え置き型のゲームをそのまま手元でプレイできるように感じられました。
とまあ、主に筆者の時間の都合で、ここまでしか体験できなかったのが残念。ニンテンドーDSでは上下二枚の画面でしたが、Wii Uコントローラではテレビとコントローラという、二つの画面をどのように使うかが鍵となりそうです。
他にもジャイロセンサーやタッチペン、カメラにマイクにスピーカーなど、これ一つでさまざまな「種と仕掛け」が内蔵されていますので、どのように活用するかが知恵の見せ所でしょう。誰もがあっと驚くような、おもしろいアイディアのゲームを今から期待してやみません。
《小野憲史》
この記事が気に入ったらフォローしよう
インサイドの最新の話題をお届けします