4starオーケストラは、株式会社2083が主催するゲーム音楽にスポットライトをあてたイベント。プロ・アマチュア・メーカーの垣根をこえて3日間で14ものステージが公演されました。
サラウンド環境のある研修室に登場したのはオーディオプロデューサーの岡田信弥氏、オーディオディレクターの山東善樹氏、コンポーザーの北川保晶氏。会場中をドッと笑わせる3人の絶妙なトークを交えながら、BGMやSE(効果音)の過程やヒミツを知ることができる貴重なイベントとなりました。
■『バイオハザード5』の音を収穫せよ!
まずは、音が映像に与える影響力を『バイオハザード5』を題材に実証されました。クリスとウェスカーが乱闘するシリアスな場面に流れてきたのは、『ぽかぽかアイルー村G』を想起させるようなコミカルでキュートなBGM。ただ音楽が鳴っているだけではなく、殴る、吹っ飛ぶなどのタイミングでこれまた間の抜けたSEが鳴るので思わずみんな笑ってしまいます。その後、本物のBGMとSEが当てはめられたカットシーンを見て、音によって映像の印象がどれだけ違うかを確認しました。
効果音の収録を、料理を作る過程の一番最初である“材料の収穫”に例えた山東氏。使用されている銃声音はアメリカのサンディエゴで収穫されたもので、実際にハンドガンやショットガンを撃ってもらいリロード時の音も含めマイクで収録する映像が公開されました。
おもな効果音の収録は大阪にあるカプコンのスタジオでも行われています。木箱を落として割ってみたり。さらにその収録されたものは、実際にプレイヤーが操作した状況に合わせて鳴らないといけないので、物理演算ソフトをつかって落下(大・中・小)、引きずり、壊れといったパターンをいくつも用意しているそうです。敵であるクリーチャーについては、映画などの効果音を手がけているハリウッドのサウンドデラックス社との共同制作。クリーチャーが歩くタイミングに合わせて、お皿に盛られたピーナッツをお面でゴリッ、グチャッと潰している姿が印象的です。
人間の姿をした敵、マジニのボイスはスワヒリ語。『バイオハザード5』がアフリカを舞台としているためスワヒリ語が話せる方に激しく荒ぶった口調で台詞を何度も何度も言ってもらいボイスを収穫。こうして収穫された数えきれないぐらいの素材を元に『バイオハザード5』の音は作られています。
■アニマルたちにインタビュー!?『モンスターハンター』シリーズのモンスターの鳴き声の真相が明らかに!
『モンスターハンター』シリーズの登場するモンスターの鳴き声は、実際に存在する動物の鳴き声を元に作成されていることが明かされました。ピューマ、ワシ、ヘビ、オウム、セイウチ、アリゲーターなどのアニマルタレントたちにマイクをかざし収録しているのだそう。それを持ち帰ってコンピューターに取り込み、みなさんが聞きなれたモンスターの鳴き声に加工されます。
明かされたモンスターの素材は以下の通り。ベリオロスの鳴き声は、ピューマ。ジェン・モーランはセイウチ。ボルボロスはアリゲーター、ロアルドロスは低音部分にアシカ、高音部分にワシの鳴き声が元になっています。
■立体音響、3DSでの新たな試み
ニンテンドー3DS向けに発売された『謎惑館~音の間に間に~』のサウンドを担当したのは岡田氏。3DSが立体視になっているため、音も立体にという試みで立体音響を採用。実際に会場で聞いてみると、遠くで鳴っている音が近づいてくる、自分の周囲をハチがグルグルと回っているといったような、音の位置が耳で判断がつきます。この立体音響をより楽しむために、岡田氏は是非ヘッドフォンでゲームをプレイして欲しいと語っていました。
その後は、映像に合わせたBGMが実際にどう作られるのかということで北川氏がリアルタイムで制作を行いました。題材はカプコンのソフトを起動すると見られる、ニンテンドー3DS用のCAPCOMのロゴムービ。北川氏は音楽ソフト“CUBASE”を起動。ロゴムービーを見ながら「水々しい感じがする」「コロコロした感じがありますね」「もうちょっと迫力がほしい」「ショワーンと飛び出している」「トゥーンと飛んでく感じも欲しい」と感覚でつかんだイメージを元にストックされている音色を探し、音を重ねていきます。
無事に時間内に音楽は出来あがり、完成度の高さに会場中がどよめきが。そ大きな拍手が自然と発生し、さまざまなカプコンサウンドのヒミツが明かされたイベントは終了となりました。
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