人生にゲームをプラスするメディア

【E3 2012】Wii Uにみる「神様」視点『New スーパーマリオブラザーズU』プレイレポート

任天堂のハードローンチといえば、やっぱり『スーパーマリオブラザーズ』。会場でも『Newスーパーマリオブラザーズ U』がプレイアブル出展されていたので、さっそく遊んでみました。

任天堂 Wii U
任天堂のハードローンチといえば、やっぱり『スーパーマリオブラザーズ』。会場でも『Newスーパーマリオブラザーズ U』がプレイアブル出展されていたので、さっそく遊んでみました。

同作は初代DS版、Wii版に続く第3弾。初代『スーパーマリオブラザーズ』の伝統を組む横スクロールアクションで、直接的にはWii版がベースになっている印象。Wiiリモコンの4人に加えて、Wii Uゲームパッドが加わった5人同時プレイが可能です。

本作の最大の特徴は、このWii Uゲームパッド担当プレイヤー。ゲームには直接かかわらず、アシストプレイを担当します。他の4人がテレビを見ながらプレイする中で、Wii Uゲームパッド担当プレイヤーだけは手元の液晶画面を見ながら、タッチペンを用いて操作。タッチペンでつつくと敵キャラクターを倒したり、空中にブロックを配置することができるので、他の4名の動きを先回りしながら、的確にアシストしていくことになります。

実際に遊んでみたところ、他の4人がめまぐるしく動くため、すべてをフォローするのは結構大変。一方うまくフォローできたときは、他のプレイヤーから感謝されることもしばしばで、盛り上がりました。慣れないうちは、ついモグラ叩きのように画面中をタッチしたくなるんですが、それだと無駄も多くなりそうです。足場が不自由な箇所でブロックを配置するなど、ポイントを絞ってアシストするのがコツのように感じられました。

E3会場で3種類用意されたステージのうち、1つしかプレイできませんでしたが、製品版ではどのような遊びが盛り込まれるか、楽しみです。公式サイトではミニゲームのスクリーンショットも公開されていますが、Wii Uゲームパッドとの絡みは不明なので、どんな役割になるか気になりますね。子どもがWiiリモコンでプレイして、お父さんがWii Uゲームパッドでアシストしてあげるなど、二世代にわたるプレイも見られそうです。

ちなみに『スーパーマリオブラザーズ』シリーズは任天堂アクションゲームの中でも、体育会系の部類に入ります。それだけに途中で投げ出されることのないよう、「間口が広く奥が深い」ゲームデザインが求められるわけですが、プレイヤーのスキルは千差万別。そこで考えられたのがアシストプレイで、『スーパーマリオギャラクシー』から導入されました。いわば、プレイヤーにゲームバランスの補完をしてもらおうというわけです。

一方で『New スーパーマリオブラザーズWii』では、ルイージがコース攻略のヒントを見せてくれる「おてほんプレイ」も導入され、話題を集めましたよね。アシストプレイはマルチプレイ前提となるため、ソロプレイでは対応できない。そこでゲームシステム側で補完した形です。Wii Uでこうした初心者救済システムが、どのように進化していくのかも、ちょっと気になります。

余談ついでに筆を走らすと、本作におけるWiiリモコンプレイヤーがゲーム内世界の住人なら、Wii Uゲームパッドのプレイヤーは、ゲーム世界を外側から見つめる、いわば「神様」の視点。住人と神様がインタラクションしているところが、おもしろいわけです。こうした「非対称のゲームデザイン」についてはアナログゲームで、いろんな先行事例があります。本作のみならず、Wii Uゲームソフトの広がりに期待したいですね。
《小野憲史》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

任天堂 アクセスランキング

  1. 任天堂の不思議なキャラ10選

    任天堂の不思議なキャラ10選

  2. 元ドット職人が教える『あつまれ どうぶつの森』マイデザインお役立ちテクニック!描き方の初歩から独特な「なめらか補正」まで幅広く解説

    元ドット職人が教える『あつまれ どうぶつの森』マイデザインお役立ちテクニック!描き方の初歩から独特な「なめらか補正」まで幅広く解説

  3. 【特集】『ゼルダの伝説 BotW』旅の歩みを止めても眺めたい景色10選

    【特集】『ゼルダの伝説 BotW』旅の歩みを止めても眺めたい景色10選

  4. 『モンハンライズ』で手強いモンスターは?読者が選んだ投票結果ー苦しめられたハンターの生の声をお届け

  5. 『ワールドトリガー』のランク戦を独自に再現!? クオリティが高すぎる「自作ゲーム」が話題に

  6. 『ポケモン スカーレット・バイオレット』新ポケモン「パモ」「グルトン」「ミニーブ」発表!御三家に続く“かわいい3体”

  7. 『モンハンライズ』里長フゲンの姪「モンジュ」が突如公開!素手でアオアシラを倒すほどの猛者が、追加ボイスで登場

  8. 【Nらの伝説・34】任天堂いっぱいアトラクション『Nintendo Land』の元ネタ発掘!

  9. 立体感のある大迫力サウンドをスイッチに追加せよ! 簡単取り付けでテーブルモードの利便性も向上するパイオニア「ポータブルゲーミングスピーカー」の魅力に迫る

  10. 『スーパーロボット大戦T』TACマネージメントのGRADEごとのオススメは?スパロボあるあるの悩みが見える結果に【読者アンケート】

アクセスランキングをもっと見る