■プログラム 【プレコンサート】 Slide show Part1&Part2 Shuffle or boogie Odeka ke chocobo - mods de chocobo
【第1部】 Liberi Fatari Balamb GARDEN The Landing - Never Look Back - Dead End(SeeD実地試験メドレー) Waltz for the Moon Blue Fields - Fisherman's Horizon - Love Grows(今の、みんなには内緒だからなメドレー) Don't be Afraid - Force Your Way - The Man with the Machine Gun Dance with the Balamb-fish - Fragments of Memories - Tears of the Moon - Ride On(ルナサイドベースメドレー)
【第2部】 The Oath - Premonition Compression of Time - The Castle The Extreme The Successor - Ending Theme
まず演奏されたのは、『FFVIII』のストーリー中、とある人物が映画に出演するシーンで流れる楽曲「Slide show part1&part2」です。ゆったりした旋律のPart1、一転してテンポが早くなり楽しげなPart2。とある人物が必死になってドラゴンと戦うシーンを回想し、思わずニヤリとした方も多いのではないでしょうか。
お次は、『FFVIII』をプレイした方ならハマった方も多いであろうカードゲームのBGM「Shuffle or Boogie」! この曲をやってくれるとは…!わかってますねニクいですね!原曲には手拍子の音が入っているのですが、パーカッションのメンバーが、「パパッ、パン! パパッ、パン!」と手拍子を始めて。指揮の後藤氏が観客側を振り返り、「さあ皆さんもご一緒に」的な笑顔を見せると、観客からも自然に入る手拍子! カードゲームの音楽で、会場は一気に楽しい雰囲気になりました。
次に演奏されたのは、『FF』シリーズではおなじみ、チョコボのBGMです。とある村のチョコボ注意標識前で流れる「Odeka ke chocobo」は、木管アンサンブルによるかわいらしい演奏で、チョコボのかわいらしさがよく表現されていました。この楽曲はゲーム中での使用場面が限られていますが、それにも関わらず演奏を披露してくれたのは愛を感じますね。間髪を入れずに、今度は「mods de chocobo」。こちらはたくさんの楽器が入ってきて、にぎやかな演奏! ごきげんな空気に包まれたまま、歓声の中プレコンサートは終了しました。
「Waltz for the Moon」は、スコールがヒロイン・リノアと出会い、ダンスをするシーンで流れる楽曲です。2人のはじめての出会いを彩るように、オーケストラで美しく優雅に奏でられました。ちなみにこの楽曲は、『FFVIII』の主題歌「Eyes On Me」が3拍子でアレンジされたワルツになっています。
続いて、『FFVIII』でも特に人気の高い癒し曲である「Fisherman's Horizon」へ。ピアノソロから、徐々に木管とストリングスが入り、楽曲を爽やかに盛り上げていきます。そして「Love Grows」…「Eyes On Me」のインストゥルメンタルアレンジであるこの楽曲は、スコールが、リノアを背負ってエスタへ向かって単身歩いてゆくシーンで流れます。壮大に歌い上げるストリングスとコーラスによる盛り上がりは、やさしく変わりゆくスコールの心情や、育ちゆく愛を表すかのような心ふるえる演奏でした。
「Don't be Afraid」「Force Your Way」「The Man with the Machine Gun」の3曲は、バトル曲のメドレーです。「Force Your Way」は原曲よりもテンポを抑え、重厚な雰囲気となっていました。この楽曲はスクウェア・エニックス社主催の『FF』コンサートでも演奏されたことがなかったので、非常に新鮮でした。ラグナ編の戦闘曲である「The Man with the Machine Gun」もテンポを抑え目にして、美しい旋律をじっくり聴かせてくれます。途中に入る、アレンジの効いたピアノソロは特に絶品で、おしゃれでクールな雰囲気を醸し出していました。
第1部最後は“ルナサイドベースメドレー”。宇宙を連想させる華々しいオーケストラ演奏の「Dance with the Balamb-fish」から始まります。とある人物を救出・再会するシーンで流れる「Fragments of Memories」は、ピアノソロと木管の旋律でやさしく奏でられたあと、オーケストラ全体で壮大な盛り上がりを奏で、再会の喜びを表現していました。邪悪で不安な旋律の「Tears of the Moon」に続き、最後は飛空艇ラグナロク搭乗時の「Ride On」! ストリングスや金管の疾走感ある演奏で、大空を舞うさわやかさと気持ちよさがよく表現されていました。
続いては「Compression of Time」。「時間圧縮」と訳されるこの楽曲は、クラリネットと、バックに薄く流れるストリングスの音色で、浮遊感のあるメロディが奏でられます。不安な印象を抱かせる楽曲ではありますが、ハープが非常に美しく、耳が魅了されます。続く「The Castle」では、様々な音が入り乱れ、魔女の居城の不気味な雰囲気が再現されていました。
間髪を入れずにはじまる「Ending Theme」。精神世界に迷い込んでしまい、足元もおぼつかないかたちでさまようスコール……。それを表すような、ストリングスによる不安で歪んだ旋律が、観客の心を少しずつ蝕んでいきます。不安が最高潮に達する寸前、静かにはじまる「Eyes On Me」。ピアノを主体にし、コーラスを取り入れてアレンジされた美しい演奏が、観客を安心させ、心をうるおしていきます。目を閉じて耳を傾けると、そこには一面の花畑が広がっているかのようでした。