ニンテンドー3DSの「すれちがい通信」に、よりすれちがいやすくする新たな機能が追加されることが明らかになりました。これは任天堂の岩田社長が、E3アナリストブリーフィングプレゼンテーションの場で公表したもので、Wi-Fiアクセスポイントを通じての"すれちがい"が可能になるアップデートを今秋までに予定しているということです。新しい機能では、サーバーを介してのすれちがい実現されます。ユーザーがスリープ状態の3DSを持ってアクセスポイントのある場所に行くと、「すれちがい通信」データを自動接続でサーバー上に送信します。それと同時に、自分の3DSにサーバー上の別の人のデータが受信されるという仕組みです。このようなサーバーを介してのやり取りでは、2人のユーザーがお互いデータを交換する従来のような方法とは異なり、AさんのデータがBさんにわたり、BさんのデータがCさんにわたり、というように順番にデータが中継される仕組みとなっています。新機能が追加される背景には、海外ユーザーには「すれちがい通信」を充分に楽しめる環境がないことがあるようです。人口密度の高い日本では、多くのユーザーが「すれちがい通信」を楽しんでいますが、欧州や北米などではそもそもすれちがう相手と出会う頻度が低く、その結果ユーザー自身も3DSをスリープ状態にして持ち歩くことが少なくなってしまうという悪循環がありました。任天堂はこの新機能の実装により、海外でのすれちがい通信の稼働率が大幅に向上することを期待しているようです。なお、新機能のターゲットは海外だと思われるため、日本版本体も対象であるかは不明です。しかし、地方に住んでいるユーザーから「なかなかすれ違えない」といったような声も聞くため、ぜひ日本でも全てのユーザーが「すれちがい通信」を楽しめるように導入を期待したいところです。