人生にゲームをプラスするメディア

中国、家庭用ゲーム機規制を撤廃か

中国当局が13年間にも及んで禁止していた国内での家庭用ビデオゲーム機の製造販売を、今後許可する可能性があることが非公式に伝えられています。

ゲームビジネス 市場
経済開放政策を掲げる李克強首相
  • 経済開放政策を掲げる李克強首相
中国当局が13年間にも及んで禁止していた国内での家庭用ビデオゲーム機の製造販売を、今後許可する可能性があることが非公式に伝えられています。

この当局の考えは、中国経済の開放政策を掲げる李克強(Li Keqiang)首相の主導による「上海自由経済特区(Shanghai free trade zone)」構想についての資料に示されていると、『South China Morning Post』が報じています。

それによれば、この上海自由経済特区の圏内において、当局が承認した外国企業のゲーム機生産が認められ、また中国国内への販売も許可される旨が銘記されているとのことです。実施されればゲーム業界にとっては画期的な出来事となります。

中国当局はビデオゲームの暴力表現などによって国民のメンタルヘルスが損なわれることを懸念して、2000年6月に正式に国内でのゲーム機の製造、販売を禁止しています。しかし昨今、AppleのiPhonやiPadでゲームアプリを楽しむ若者が増えてきていて、ゲームに対する印象が変わりつつあるという事情もあるようです。これらのゲームアプリは従来の「ゲーム」とは見なされておらず、楽しむこと自体は合法です。

また、この上海自由経済特区構想の中身には、海外銀行の子会社の設立手続きの簡便化や、海外先物取引市場の設立などの計画も含まれているということです。

上海自由経済特区についての詳細な公式声明は近々北京で行われると見込まれていますが、ゲーム関してはブラックマーケット化し、海賊版がはびこっている中国国内の現状が改善されるきっかけになるという意味でも歓迎すべきでしょうか。ともあれ、今後も続報をチェックしていきたいと思います。
《小寺信夫》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

ゲームビジネス アクセスランキング

  1. 任天堂が65歳定年制を導入

    任天堂が65歳定年制を導入

  2. ポケモンはここで作られる!ゲームフリーク訪問記(前編)

    ポケモンはここで作られる!ゲームフリーク訪問記(前編)

  3. 国際学生バーチャルリアリティコンテスト(IVRC)決勝大会の出展作品を徹底リポート

    国際学生バーチャルリアリティコンテスト(IVRC)決勝大会の出展作品を徹底リポート

  4. 「パワプロ」生みの親、大阪電通大教授・長江勝也さん死去

  5. 閉店になった洋ゲー専門店「ゲームハリウッド」、海外ゲームソフトは「未来百貨」で販売継続

  6. 『FINAL FANTASY XIV: 新生エオルゼア』を支える中国のデベロッパー・・・バーチャスインタビュー(後編)

  7. ミドルウェア開発からゲーム制作まで~シリコンスタジオにPS3『3Dドットゲームヒーローズ』について聞く

  8. ポケモンが現実世界と仮想世界を繋いでいく、20年目の挑戦・・・株式会社ポケモン代表取締役社長・石原恒和氏インタビュー

  9. 任天堂経営方針説明会、要点チェック(8/8 17:00 update)

  10. 株式会社サクセスを名乗る架空請求にご注意

アクセスランキングをもっと見る