尺八奏者の神永大輔さんとアイリッシュミュージックバンドJohn John Festivalの3人(フィドル、ギター、バウロン)がおもちゃ箱をあけたように「刻の工房」を演奏するなか、ウッドブロックをカッコン、カッコン叩いて登場したのはなるけ氏。あたたかみある一曲目が終わりMCに移ると、なるけ氏はまず、この日ソールドアウトしてしまったチケットについて、「当日券を求めにいらしても、入れずにお帰りになったかたもいて心苦しいんですが、そのかたの分まで頑張ります」と語りました。
朝露を浴びた草の絨毯で寝そべっているような「湖畔の町で」、アイリッシュのディスコがあったのなら……と思いを馳せる「a little visitor」、前半最後の曲は何でしょうかというなるけ氏の漠然とした問に「たたかいの刻!」と見事答えたファンがいたほど人気なトラディショナル楽曲まで。普段からアイリッシュミュージックを演奏しているJohn John Festivalだからこそ出せる表情とグルーヴ感に、休憩に入ったとたんお客さんの口から出る言葉は「すげー」の一言。筆者の周りでも「すごいよね」「来てよかったね」と、音楽から受けた感覚を共有する言葉たちが飛び交っていました。
前半の途中には、なるけ氏からおねだりとしてセットリストには入っていないJohn John Festivalオリジナル楽曲「鳥の一生~ a whole life of a bird」も急遽演奏されました。この楽曲はアイルランドのトラディショナルな楽曲を3曲繋げたもの。当日の演奏ではありませんが公式でアップされていますので、アイリッシュの息吹を感じてみてください。