上海自由貿易試験区における家庭用ゲーム機の解禁は、PS4やXbox Oneなど、中国から見た外資系企業ばかりにチャンスをもたらすものではありません。現地企業もこの市場に目をつけています。China Joyの一部として開催されている「ACH / Next-gen Arcade, Console and Home Entertainment Expo」では2つの中国発の家庭用ゲーム機が見られました。通信機器メーカー第2位のZTEが、モバイルゲームメーカーThe9(第九城址)と組んで4月に発売した「Fun Box」は、Ouyaのような外観で、NVIDIAのTegra4チップを搭載、2GBのRAMを持ち、HDMIとテレビに接続して、ブルートゥースコントローラーでゲームをプレイします。OSはAndroid 4.3カスタムで、外観はOuyaそっくり。また、現地のテレビメーカーのTCLは「TCL T2」と呼ばれる、こちらもOuyaそっくりのゲーム機をリリース。中国のAllwinner Technologyが開発するARMベースのA31クアッドコアプロセッサを搭載、2GBのRAMと16GBのストレージを積んでいます。OSはAndroid 4.2。どちらもAndroidの幅広いゲームが楽しめる一方、PS4やXbox Oneのように独自タイトルを持っておらず、ゲーム機といっても、Google Chromecast、Apple TV、Amazon Fire TVなど多数の競合が存在するテレビを"スマート化"するデバイスの1つとしか現時点では言えません。Ouyaの失敗を糧にする事が望まれますが、現時点で見えている内容では厳しそう。ただし、Androidのゲームをコントローラーと大画面で遊ぶというのは、カジュアルなユーザーにとっては悪くないゲーム体験で、一定のニーズは存在するのかもしれません。
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