同社は任天堂向けのVoIP技術の提供など、長年、ゲームとテクノロジーに携わってきたHiro Nakagawa氏によって率いられ、ゲーム業界のベテラン技術者が、ゲームの視点から有益なプラットフォーム作りを進めています。チーフエンジニアはディズニー・インタラクティブ・スタジオで実際にスマホゲームの開発に携わっていた経験があるそうです。
同社の「AppSteroid」はいわゆるmBaaS(mobile backend as a Service)と呼ばれる製品で、SDKを組み込む事で、ゲームやアプリに様々な便利な機能を追加することができます。「AppSteroid」で提供される機能の一例は次のようなもので、こうした機能が数行のコードだけで導入できます。また、Unityとのインテグレーションも行われています。
・ゲーム動画録画
・グループチャット
・ボイスチャット
・ゲームフャーラム
・フレンド管理
・プレイヤープロフィール
・プッシュ通知
・マッチメイキング
・リーダーボード(ランキング)
・アナリティクス
・ソーシャルネットワーク連携
・クラウドストレージ
こうした機能は自社開発を行えばかなりの工数を要求されるものです。「AppSteroid」ではこれらを無償で利用することができます。特にコミュニティ系の機能はユーザーのリテンションレート(継続率)を改善する効果があるということで、Nakagawa氏によれば「約40%改善する効果があることが分かっている」とのこと。
直近ではゲームプレイの録画機能が導入。ワンタッチでゲームの様子を録画できる機能を追加でき、それを「AppSteroid」の中にあるフォーラムやチャットに貼り付けられるほか、もちろん、FacebookやTwitterなどの外部のソーシャルネットワークに投稿することもできます。
昨年の10月から一般への公開を開始し、これまでに1600の開発者が参加しているとのこと。実際にSDKを採用したゲームも登場してきています。Fresviiがサンプルとして制作した『Chicken Baloon』はこちらからダウンロードできます。
今後はユーザー獲得もできるプラットフォームとして進化させていきたいとのことで、相互総客の仕組みなどを導入する計画だとのこと。
無償で提供されている「AppSteroid」ですが、有償のエンタープライズ向けのソリューションで収益化していきたいとのこと。特定の企業に特化した設計で、独自のサーバーを用意するなどのメニューとなり、米国ではこちらの引き合いも多くなっているようです。
既に日本語化も図られています。ウェブサイトよりユーザー登録を行うことでSDKのダウンロードが可能ですので、気になる方は是非チェックしてみてください。
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