■全ての任天堂IPに可能性がある
今回の発表では具体的なタイトルは明らかにされませんでしたが、「活用いただく任天堂IPは特に制限を設けていない」(岩田氏)と明言。グローバルをターゲットに「億単位のお客さんに楽しんでいただくゲームを」とのことでした。また、前述の通り、ゲーム専用機からの移植はなく、スマートデバイス向けに作り込んだゲームを、しっかり提供するために、ある程度タイトルを絞り込んで運営していくとのこと。具体的な情報は年内には触れることができそうです。
さらに「専用機ビジネスに対する情熱や展望がなくなったわけではない」とし、現在全く新しいコンセプトのゲーム専用機プラットフォーム「NX」を開発していて、来年発表予定だとしました。ディー・エヌ・エーとはクラブニンテンドーに代わるメンバーズサービスも共同開発。デバイスを超えるサービスを中核に置くことで「スマートデバイスとゲーム専用機の間に架け橋をかけていく」(岩田氏)としました。
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守安氏からは「スマートフォンゲームの世界はグローバルで競争環境が激化し、差別化が必要になっています。その中でIPは最も明確な差別化要素で、任天堂は世界で最も支持されている有力なIPを保有しています。この提携はディー・エヌ・エーのゲーム事業を成長させる最良のプランだと考えています」とコメント。
また、資本提携を実施した理由については「短期のプロジェクトではなく、中長期の視点で大きな事業を作っていくという考えで、2件の業務提携だけでなく、お互いの企業価値の向上に繋がるものを是々非々で考えていきたい」としました。
最後に二人から抱負が述べられました。守安氏は「一人のゲームファンとして、子供の頃から慣れ親しんだIPを活用したゲームをスマートフォンで遊ぶ事が出来るのを今からワクワクしています。ゲーム専用機の分野で最も支持されているゲームを、スマートデバイスでも最も支持されるゲームにしていきたいと思います」とコメント。
岩田氏は「スマートデバイスで成功されている会社の多くが単一のゲームで依存している現状があります。我々はIPを活かして、早期に複数のヒットタイトルを生み出したいと思っています。従来のゲーム専用機の定義はデバイス単位でしたが、複数のデバイスを統合することで、私達の作るソフトをより的確に提供できるようにしていきたいと思っています。任天堂のプラットフォームを再定義する取り組みでもあります」と話しました。
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