本作は名前のとおり、登場するさまざまな“リア充”(リアル≒私生活が充実しているという略称で、要は恋人がいたりするような人たちのこと)を爆破するというゲームです。開発は『新宿ダンジョン』などのPC・スマホ向けゲームを開発しているUeharaLaboで、無料ゲームとして配信されています。

しかし、実は私、あまりリア充を爆発させたくありません。決して爆破される側というわけではないのですが、ゲームライターなのでゲームが恋人みたいなところもありまして。そのため、本作をプレイする前は少し不安だったのですが、別にリア充たちに対する敵意がなくとも楽しめるゲームなのでした。

さて、本作の物語は、主人公である30歳無職童貞の「ぼっち」が謎の「仙人」と出会うところから始まります。いったいなんの仙人なのかというと特に説明はなく、魔法の力でリア充たちを爆破せよと命令を与えてくるのです。

爆破のターゲットとなるのは、“壁ドン”をしている学生や、公共の場でイチャついているカップルたち。シンプルな文章で彼らのリア充っぷりがアピールされ、それを見た仙人が嫉妬に狂い、爆破開始というわけです。

爆破画面では、カップルたちをタッチするだけで爆発します。また、うまく爆破すると近くにいるカップルたちが連爆し、かなりの爆破ポイントを稼げることに。規定数の爆破を達成するとステージクリアとなり、先ほどのカップルたちの末路を見ることができるようになります。
なお、話が進むたびに爆破するカップルの必要数が増えてきますが、画面上に現れるカップルたちは決まった数のみ。そのため、しばらく放置して待つか、「リア充ホイホイボタン」を押してカップルたちを呼び寄せることになります。

ともあれ、爆破のおかげで壁ドンを楽しんでいた学生カップルたちは先生にチクられ、壁を破壊される“壁ドン”を体験するハメに。少しかわいそうな気もしますが、先生の言い分ももっともなのでここは笑ってしまいましょう。

『リア充爆発しろ!』では、このような流れが10話分用意されています。シンプルなゲームでジャンルとしては、放置ゲーと言われるものに近いでしょうか。


なお、ひとつクリアするたびに「ぼっちの妖精」が現れるほか、主人公のぼっち度合いが上昇していきます。なんでも妖精を10人集めると願いが叶うそうですが……、あまり期待できそうにない妖精たちが出てきますね。

ところで、本作の長所についても語っておきましょう。本作では、リア充たちを妬むのが基本的に仙人のほうで、それをうまくジョークとして描いているというのが良い点です。ともすれば醜い嫉妬でしかないリア充への爆発要望ですが、こういった描写のおかげであまり嫌味がなく、割りきって受け取ることができます。

カップルたちの末路が描かれる場面で一部気にかかるものがあったりもしますが、いずれにせよ気楽に遊べるカップル爆破ゲーです。ネットの流行語「リア充爆発しろ!」が、さらに一段階上のゲームというジョークになっています。
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『リア充爆発しろ!』は配信中で、価格は無料(ゲーム内広告あり)です。
(C) UeharaLabo