人生にゲームをプラスするメディア

【レポート】ゲーマーが世界を救うハリウッド映画「ピクセル」の演出が胸熱だった

5月18日に開催されたフッテージ上映と、『パックマン』の生みの親である岩谷徹氏(東京工芸大学教授)のトークショウレポートをお届けします。

その他 全般
【レポート】ゲーマーが世界を救うハリウッド映画「ピクセル」の演出が胸熱だった
  • 【レポート】ゲーマーが世界を救うハリウッド映画「ピクセル」の演出が胸熱だった
  • 【レポート】ゲーマーが世界を救うハリウッド映画「ピクセル」の演出が胸熱だった
  • 「パックマン」と対峙する4台のMINI
  • 樽を投げてきそうな「ドンキーコング」
  • ワシントンDCに現れた「ボス・ギャラガ」
  • 8往年のゲームキャラたちが地球を侵略?!
  • 【レポート】ゲーマーが世界を救うハリウッド映画「ピクセル」の演出が胸熱だった
今から30数年前、NASAは宇宙人との交流を夢見て「人類・地球を知ってもらうための紹介映像」を宇宙に向けて発信しました。その内容の多くは“当時大流行”していたもので、「パックマン」や「スペースインベーダー」といったデジタルゲームもそのうちの一つ。これらは友好のメッセージとして発信されましたが……なんと、宇宙人は挑戦状としてそれを受け取ってしまいます。その結果、巨大ギャラガがワシントンDCの空に現れ、ニューヨークではパックマンが大暴れ。彼らは地球が発信したゲームキャラクターに扮し、現代の地球を侵略しにきたのです。



そんなゲーマー必見のハリウッド映画「ピクセル」が9月19日に公開されます。監督は「ハリー・ポッター」や「ナイト ミュージアム」シリーズのクリス・コロンバス氏、主演はアダム・サンドラーさん、ミシェル・モナハンさん、登場作品は『パックマン』『ドンキーコング』『ギャラガ』『スペースインベーダー』などです。



本稿では、5月18日に開催されたフッテージ上映と、『パックマン』の生みの親である岩谷徹氏(東京工芸大学教授)のトークショウレポートをお届けします。

◆世界を救うのはゲーマーだ




今回のフッテージは約8分30秒程度の内容で、宇宙人の侵略にアメリカ軍隊が大苦戦する中、敵の弱点……いや攻略方法を知っている男たちが集結するシーンから始まりました。彼らは80年代当時ゲームチャンピオンの名をほしいままにしていた最強の元ゲーマーで、フッテージで描かれたメインターゲットは「パックマン」です。



現実世界に現れた巨大パックマンは、触れるものを次々と飲み込んでいきます。生身では対抗できないため、彼らはモンスター(アカベエ、ピンキー、アオスケ、グズタ)に見立てたMINIに乗り、実際のルールに則ったバトルを繰り広げます。もちろんパックマンはオバケよりも早く、パワーエサ(クッキー)のギミックも完全に再現。モンスターの追跡パターンと各登場人物の性格が一致しているのかは不明ですが、とても面白い映像表現でした。



また少々身内ネタではありますが、作中の登場人物として岩谷氏がプロフェッサーイワタニとして登場。オーディションで“岩谷氏のそっくりさん”を探した結果、日系俳優のデニス・アキヤマさんが演じる事になりました。そして驚きなのが、岩谷氏ご本人の出演です。とあるワンシーンでゲーム筐体をメンテナンスしているそうですよ。

◆パックマンは悪者じゃありません




フッテージ上映の後は、岩谷氏のトークショウが行われました。そもそも『パックマン』は、“人に優しく、人の気持ちを考えたゲーム作り”をポリシーに、汚くて暗くて臭いゲームセンターに“カップルでも楽しめるゲームを作ろう”というコンセプトで開発。その方針は見事に成功し、殺伐としたゲームにはない、明るくコミカルなデザインとアニメーション、そして食べるというマイルドな行動が女性層に受けました。

米国シカゴ郊外の『パックマン』をモチーフとした大型複合エンタメ施設「Level 257」

またアメリカでは、“パックマン=正義の味方”という認識が一般的だとか。実際、パックマンを起用したカジノマシーンを作る企画があった際、アメリカの公的機関は「パックマンは子供の味方だから、カジノで使うなんて駄目だ」と反発したそうです。

そんなパックマンも、映画の中では悪者に。これに対して岩谷氏は「製作の方々のクリエイティブな部分には干渉しないのがポリシーなので、監督にお任せしました」とのことで、普段は見ることのできない“悪役パックマン”も本作の魅力のひとつだといえるでしょう。ただ「パックマンは人だけは食べない」という設定があるそうで、演出や設定から現場のパックマン愛を感じました。因みにアダム・サンドラーさんは『パックマン』の大ファンで、家にアーケード版の筐体があるとか。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

ゲーム原作ではなく、さまざまなゲームキャラクターが現実世界に登場する「ピクセル」。当時はドット絵だったキャラクターたちが3Dになるだけでも感慨深いものがありますが、その演出の一つ一つに小ネタが散りばめられており、シリアルでもありギャグでもある絶妙な演出は、ゲームファンなら必ず楽しめるものだと今回のフッテージで強く感じました。

まだまだ公開は先ですが、今後いくつかのイベントが開催される予定ですので、続報にご期待ください。

映画「ピクセル」は9月19日より全国ロードショーです。

2015 CTMG, Inc. All Rights Reserved. **ALL IMAGES ARE PROPERTY OF SONY PICTURES ENTERTAINMENT INC. FOR PROMOTIONAL USE ONLY. SALE, DUPLICATION OR TRANSFER OF THIS MATERIAL IS STRICTLY PROHIBITED.
《栗本 浩大》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

その他 アクセスランキング

  1. 「機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)」TVアニメがAmazon Prime Videoで最速配信!新たな場面カットもお披露目

    「機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)」TVアニメがAmazon Prime Videoで最速配信!新たな場面カットもお披露目

  2. 戌神ころねのアクロバットに仰天!ARで飛び出し観客とつながった「hololive 3rd fes. Link Your Wish」1日目レポ

    戌神ころねのアクロバットに仰天!ARで飛び出し観客とつながった「hololive 3rd fes. Link Your Wish」1日目レポ

  3. 「機動戦士ガンダム 水星の魔女」チュチュの髪はどうやってヘルメットに収納してるの?設定集で斜め上すぎる公式回答

  4. ガンダムで話題の「緑のおじさん」pixiv閲覧数が“約3,000倍”にー新作「ジークアクス」公開後から急上昇、ファン人気止まらず

  5. スイッチでプレイしたいメトロイドヴァニア5選!豪華客船を舞台にした新作や“圧倒的に好評”なダークファンタジーなど

  6. 信号無視が減るかも?信号機に卓球ゲーム『Pong』を設置する企画がドイツで

アクセスランキングをもっと見る