
試遊では、神秘と信仰の地クライン王国を舞台に繰り広げられる「霊媒裁判」の一端を体験することができました。この聞き慣れない裁判のキーとなるのは、クラインの姫巫女レイファ様による被害者の死の直前の記憶を再現する秘術「霊媒ビジョン」。このビジョンはムービーのように見ることができ、同時にその場で被害者が感じた五感を文字として表します。

そして、感覚と証拠品、発言とのムジュンをついて被害者を救う道を探していきます。これまでの裁判では、証言台に立った人物の発言と証拠品のムジュンを指摘してきましたが、リアルタイムに変化する感覚を使ってムジュンを発見するのは不思議な体験でした。また、ビジョンを表示中はインターフェイスが特殊なものに変化するため、神聖な儀式を行っているような雰囲気を感じさせます。

シリーズの新しい試みとして、弁護士が疎まれている、被告人から嫌われるという四面楚歌な状況もあります。過去作品においてもありとあらゆるピンチに立ち向かってきたナルホドくんですが、初めて被告人からも距離を置かれた状態で弁護をしなければならず、本当に孤独な戦いとなります。弁護士を必要としない被告人に対して信頼関係を築けるのか、そして無罪判決を勝ち取れるのか──ナルホドくんの奮闘ぶりに期待しましょう。

最後に、今作はキャラクターの服装や法廷の雰囲気、インターフェイスなど全体的にオリエンタルなデザインが用いられており、文化の異なる国に来たことを実感させてくれました。音楽もヒロインが持つ錫杖の輪のような神秘的な音色が随所に流れ、異国情緒を感じさせます。

新しい舞台、新しい法廷、そして五里霧中の状態での弁護という過酷な試練に挑む成歩堂龍一。しかし、これまで数多くの事件や苦難を乗り越え成長してきた彼だからこそ、きっと立派に成長した姿を見せてくれることでしょう。



