これまでの人体3Dモデリングデータは、スキャニング時にポリゴンの欠損が発生するため、手作業による修復を行うことが主流でした。ですが1→10designは、1年間の開発期間を経て、この一連のスキャニング工程を自動化して数分でデータを生成するシステム「ANATOMe」を作り上げることに成功。そして満を持して、「ANATOMe」の提供に乗り出しました。



「ANATOMe」は、人体にある22箇所の関節を自動でセンサリングし、モデリングデータに体の動き(モーションデータ)を容易に適用することができます。スキャンデータは、Unity、UnrealEngineなどの様々なゲーム開発プラットフォームで使用可能なほか、WebGL技術を用いてPCやスマートフォンのブラウザ上で表示することが可能です。
同社はこの「ANATOMe」を核とし、各種モーションセンサーと組み合わせたVRヘッドマウントディスプレイを使用するエンターテイメントコンテンツ開発や、3Dファッションコーディネートによるアパレル業界への提供、スポーツイベントや音楽ライブのオンライン配信といった展開を予定。また、人間国宝の動作の記録といった、文化教育への適用も視野に入れているとのことです。
1→10HOLDINGSおよび1→10designは、先日大きな話題を呼んだ「ソードアート・オンライン ザ・ビギニング Sponsored by IBM」にも携わっており、同タイトルに「ANATOMe」も用いられています。注目を集める実績をいち早く重ねており、今後多くの方から関心が寄せられることでしょう。
将来的には「システムの普及を通じ、全人類の3D人体データを取得、オンラインデータベースから各種サービスで自由に使用できるプラットフォームの開発を予定しています」ともしており、「ANATOMe」がもたらす新しい未来に想いを馳せずにいられません。
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