
――ここからは新キャラクターについて伺っていきます。まずは「スサノオ」なんですが、ボイスは中村さんではなく、三宅健太さんなんですね。
森:スサノオはマスク被ってますし、流石に厳しいかなと。あと近藤さんの兼役で少し反省しまして、今思うとミュー・ニュー・ラムダは全員声優を変えてもよかったかなと思っています。これは良い悪いじゃなくて、負担の問題ですね。そういうのも考えて、今後の僕の作品で同一人物キャラを出すことがあれば全員声優を変えると思います。
――バトルコンセプトはどのようなものでしょうか。
森:まず刀は持たせたくなかったんですよ。みんな持ってるんで(笑)。それでスサノオに合う刀ってなんだろうと考えたら、もう破壊神って言ってるんでヤツ自身が刀でいいだろうと。エフェクトとかは武器みたいになってますが、あれもスサノオの一部ですね。

――ドライブがまた特殊ですよね。
森:流石に30キャラ以上居るんで、余程変わったことしないと目立たないんですよね。
ただ、もともと“自分で何らかの既定技を当てたら解放される”というコンセプトは決まってたんですが、まさかあそこまで極まるとは自分でも思ってなかったですね。もちろんあのまま単体でも戦えますが、苦労して全部解放したんだから、『GUILTY GEAR』のザッパがラオウを召喚した時みたいな圧倒的な火力にしたほうがいいと思いまして。
――デザイン面ではいかがでしょうか。
森:番犬的なイメージがあって顔3つなんですが、もともとハクメン自体が全方向見えるという設定でして、あの赤いのは目なんですが、スサノオも全方位見てます。あとは仁王像みたいなイメージも入ってますね。立ち方も相当リテイクしまして、普通に立って欲しくなかったんです。そして今のうねうねした神っぽいポーズになりました。尻尾に関しては付けるか悩んだんですが、怪獣のような印象も持たせたいので、恐竜みたいな尻尾を付けました。
――事前に情報が発表されず、隠しキャラとして登場したのが驚きでした。
森:昔の格闘ゲームって隠しキャラが居て、ワクワクしてたじゃないですか。それと同じような「こういうヤツがいるらしいよ」という噂でやってみるのもいいのかなと。だから1週間黙ってました。
同じようにアーケード版(家庭用版ではアーケードモード)にも隠し要素を入れてまして、1本も落とさずにディストーションを6本以上取るとアンリミのナイン、さらにディストーションを取るとアンリミのイザナミ、さらにアストラルを何回か取ると……ヤツが出てきます。とてつもなく強いんで、家庭用版でも挑戦してもらいたいですね。

――あと今後聞ける機会がなさそうなのでお伺いしたいんですが、「イザナミ」の脇はどうなってるんでしょうか。
森:これも本編で描こうか悩んだんですけど、イザナミの体はサヤの体ですよね。でもガタが来ているんですよ。それをレリウスが補強しているって設定で、あの脇はそのためです。本当は継ぎ接ぎだらけで膝も球体間接にしようと思ったんですが、やり過ぎかなと……。
――ラグナ以外のキャラクターのその後を描く予定はありますか?
森:今のところはまったくありませんね。一応、エンディングを作るためにシナリオ自体は設定としてあります。
――では10月20日発売の「スパイラルシフト」はどのような物語になるんでしょうか。
森:イカルガ内戦の話です。本編では語られていない「なぜイカルガ内戦が起きたのか」がついに明らかになり、ずーと存在を濁してきた天上の存在がよく分かると思います。

あと「スパイラルシフト」の続きが「ヴァリアブルハート」なので、そちらもよろしくお願いします。12月9日発売の単行本1巻は 「スパイラルシフト」の終わりから始まりますので。そして10月9日発売のドラゴンエイジ11月号から、マイがゲーム版と同じ衣装になります!ベルという面白いキャラクターも登場しますのでご注目ください。
――マイのアーケードモードではどのような物語が描かれるのでしょうか。
森:レリウスがいかに悪い奴かが分かるストーリーになってます(笑)。レリウスは人を物としか見ていない「倒さなくてもいいのか!」というキャラですが、“レリウスとはどういう人物なのか“というのが垣間見れるストーリーですね。
