この日は宇宙最大級の格闘ゲームの祭典「Evolution Championship Series: Japan 2018(EVO Japan)」の第一日目。
会場となった池袋のサンシャインシティ文化会館には世界各国の格ゲープレイヤーが集まり、まるで狼たちの餌場に飛び込んだような熱気と闘気に満ち満ちていました。

――そしてこの男もまた、飢えた狼の一匹。

男の名は千村マルス。過去に一度、ケンシロウに秘孔を突かれたこともある彼はこの日、射るような鋭い視線をとあるブースにぶつけていました。美人コンパニオンや華やかなイベントには一切目を向けず。そう、まるで獲物に狙いを定めるかのように。

その視線の先にあったのは、アリカの新作格闘ゲーム『FIGHTING EX LAYER』。2018年中の発売を予定しているPlayStation4ソフトですが、千村マルスは一体このゲームに何を感じ取ったのでしょうか。修羅の如き気をまとった彼に、もはや誰も問いを投げかけることなどできません。

他のプレイヤーが楽しく試遊している間、溢れんばかりの闘気を放ち続けていた千村マルス。そしてようやく順番が回ってくると、おもむろに人差し指を前に突き出しました。
※むやみに人を指さす行為は止めましょう!

「えっ?私?」
彼女はアリカに所属しているMARiNAさん。たまたま千村マルスの視界に入ってしまったのが運の尽きでした。そして何かを賭けるわけでもなく、何の予兆もなく、突如として決闘のゴングが鳴ることに。

――いや、そこはあえて、お互いが“狼”としての本能に突き動かされていた……とでも言うべきでしょうか。

キャラクターはそれぞれ、千村マルスは「スカロマニア」を。MARiNAさんは「ドクトリン・ダーク」を選択。
なかでも「ドクトリン・ダーク」は今回のEVOで初めて試遊解禁となった大注目のプレイアブルキャラクター。『ストリートファイターEX』で登場していたときの、ワイヤーやブレード、爆弾を武器にする凶悪な戦闘スタイルは今作でも健在で、これには千村マルスも襟を正します。

そしてついに……、戦いの火蓋が切って落とされました!

あ、一つ言い忘れていましたが、千村マルスの好きなゲームジャンルはSRPGで、格ゲーの経験はほとんどありません。「これはすぐにオチがつくだろうな」と、編集部だけでなくおそらく周囲の方々も見守っていたのですが……。

まさかのMARiNAさんも超ビギナーということが判明。
気付けば世界中の格ゲーマーが集まる会場の中心で、初めて格ゲーを触ったときのピュアな感情が甦るような、ノスタルジックな対戦が繰り広げられていました。手元のコマンド表を凝視しながら、手探りで技を繰り出していくあの感じ。

しかし、ラウンドを重ねていくうちにMARiNAさんが覚醒!トリッキーなワイヤー攻撃の連続に、千村マルスは為す術がありません。

千村マルス「あああああ!!!!」

最後は、ドクトリン・ダークの必殺技が華麗に決まり、なんだかんだ終始和やかだった若葉マーク対決はMARiNAさんに軍配が上がりました!
ちなみに企業の人間としてイベントに参加していたMARiNAさん。新キャラクターであるドクトリン・ダークの面目を保つことができて一安心なご様子でした。

日本初上陸となるe-Sports・格闘ゲームの祭典「EVO Japan」は非常に盛り上がっています!今回は、アリカブースに焦点を当てたレポートとなりましたが、ほかにも多くの魅力的な企業がブースを出していますので、少しでも興味がある人は訪れてみてください。
もしかすると27日・28日も、千村マルスがどこかで睨みを利かせているかもしれませんよ。