今回プレイするのは、アトラスが贈るPlayStation 4向けアクションパズル・アドベンチャー『キャサリン・フルボディ』です。
本作は2011年に発売された『キャサリン』に、パズルパートの低難易度モード、新しいヒロイン、変更可能なボイスなどの新要素が追加されています。
当時旧作である『キャサリン』をプレイしていたのですが、パズルパートが難しくて途中で積んでしまっていたので、低難易度モードの追加は非常にありがたいです。
旧作発売時の8年前、20代だった僕は「主人公のヴィンセントと同じ30代になれば、こんな波乱万丈な生活が待っているのかも」と思ったものですが……30代半ばを過ぎてもそういう事が起こる気配はありません。

せめてゲームの中だけでも波乱万丈な生活を送ってこようと思います!
恋人と浮気相手、2人のキャサリン!

主人公ヴィンセントは恋人キャサリンから結婚を迫られていたのだが、独身生活の自由が失われる事や将来の不安から、結婚に前向きでは無かった。
ある夜、酒の勢いで一人の女性と浮気をしてしまう。奇しくも恋人と同じ「キャサリン」という名前の女性だった。それ以来ヴィンセントは毎夜悪夢に襲われる事になる……。
日中は恋人や浮気相手、バーでの友人たちとの会話などのアドベンチャーパート。夜は、ブロックを組み上げて頂上を目指すパズルパート。これらを交互に進めていく事になる。

恋人のキャサリンは高校時代の同級生で、5年前の同窓会を契機にヴィンセントと恋人関係になった。だらしないヴィンセントに少々きつめの対応をする真面目な性格だ。

浮気相手のキャサリンは、浮気をする男性の願望を詰め込んだような小悪魔的な女性。恋人に結婚を迫られて及び腰になっていたヴィンセントにとって、非常に魅力的に感じたのだろう。

ゲーム中には何度も選択肢やメールの返信などが登場する。選択次第で天使と悪魔のゲージが傾き、エンディングも変化していく。
僕が旧作をプレイしていた20代の頃は、キャラデザインが浮気相手のキャサリンの方が好みだったので、恋人のキャサリンにはそっけない態度を取りまくっていた。

20代の僕「焦って結婚する事ないって!浮気相手のキャサリンにしとけって!」
だが、8年経ってヴィンセントと同じ30代になった今……

30代の僕「30代の出会いの無さを甘くみるな……!」
30代で僕らみたいなだらしないやつ、結婚出来るのこれが最後のチャンスかもしれんねんぞ……!という思いから、本作では恋人のキャサリンに傾いている!
エンディング保証!低難易度でパズルパート!

日中のアドベンチャーパートが終われば、夢の中で死んでしまえば現実でも恐ろしい最後を迎えるという、悪夢のパズルパートが始まる。足元が崩れる中、積み上げられたブロックを引き出して階段状の足場を作り、頂上のゴールを目指すアクションパズルだ。

ブロックには、足場が崩れたり、即死罠が飛び出してきたり、ツルツル滑るものなどがある。引き出すブロックを間違えると他のブロックが崩れるなどして進行不可になってしまう。
当時はこのパズルパートが難しくて途中で積んでしまっていたのだ……

今回は、加齢による衰えを理由に何の臆面もなく、イージーモードを選択!

さらに優しいセーフティーモードもある。時間制限や罠の発動がないだけではなく、パズルパートをスキップする事も可能なのだ。
純粋にアドベンチャーパートだけを楽しみたい人や、パズルパートが苦手な人も安心だ!
ただパズルパートも難しいとは言え、やりごたえがあって非常に楽しいので、とりあえずイージーから遊んでみてほしい。

などと勘違い出来るほど、イージーではサクサク進める。非常に気持良い!
第3のヒロイン登場!追加要素色々!

前述の通り、ゲーム中では様々な選択を迫られる事になる。

パズルパートでは懺悔室での選択。

アドベンチャーパートは、バーでの会話やメール返信でゲージの傾きが変わる。特に懺悔室での選択は、エンディング分岐にも関わってくるので慎重に決めなければならない。

本来ならば現在付き合っている恋人を大事にして、浮気相手の方をなんとかするべきなのだが……浮気相手のキャサリンも非常に可愛らしいのだ。
当初は浮気相手のキャサリンの事を「サキュバスとかそういう超常的な、ヴィンセントを惑わすだけの小悪魔的な女性」だと思っていたのだが、意外と人間味のある所も見せてくる普通の女の子だ。

エロ写メも送ってきてくれるぞ!人気のないトイレなどで確認しよう!

本作ではさらに第三のヒロイン「リン」が追加されているので、プレイヤーとヴィンセントはさらに悩まされる事になる。

何者かに追われている所をヴィンセントに助けられた謎の女性リン。名前以外の記憶を失っているという。その後ヴィンセント馴染みのバーで働く事になり、少しずつ仲を深めて行く事になる。
恋人のキャサリン。エロい浮気相手のキャサリン。庇護欲を掻き立てるリン。それぞれ三者三様の魅力があり、どの娘を選ぶか悩ましい所だ。
今回のプレイではどのキャラのエンディングを目指すか決めかねており、選択肢の傾向もぶれぶれなので、全員に振られるというオチが待っていそうな予感もする……。

悲しみのひとりぼっちエンド……
アドベンチャーパートもパズルパートも出来が良く、どちらも楽しんでプレイ出来ました。旧作では積んでしまっていましたが、イージーモードのおかげで詰まる事無くクリアできました。
第三のヒロイン、新たな難易度、パズルパートのローカル・オンライン対戦などが追加されている他、『ペルソナ5』のジョーカーとしてプレイ出来るDLCなどが配信されており、旧作プレイ済みの人でも楽しめると思います。

ちなみに序盤プレイ時ぶれぶれの選択肢でしたが、途中から恋人のキャサリンに狙いを定めました。そうしてたどり着いたのは恋人とのエンディング。ヴィンセントと恋人のキャサリンは幸せになれたのかは君の目で確かめてくれ!
ちなみに現実の僕のエンディングは……なお……なお……
『キャサリン・フルボディ』は、PlayStation 4/PlayStation Vitaを対象に発売中。価格は7,980円(税別)です。
吉田輝和のプロフィール:19年にわたって自画像の絵日記を書き続けているおじさん。近年、「ちおちゃんの通学路(KADOKAWA)」や「お稲荷JKたまもちゃん(一迅社)」、「からかい上手の高木さん(小学館)」などの人気漫画のモブキャラとして登場しており、2018年にはアニメ作品に2回登場した。何故こんなに漫画登場しているのか、描いた漫画家も吉田本人もよくわからないらしい。 吉田のTwitterはこちら。