◆紅葉と歴史が染みいる「仙峯寺」─絶景に近づくほど、命の危険も感じざるを得ない!

次に向かったのは、「仙峯寺」。歴史を感じさせる佇まいなどに、期待したいところです。

しかし、そんな「仙峯寺」へ向かうには、「捨て牢」を通らなければいけません。地下だし視界は悪いし、ここの人(?)は殺しても蘇るしと、絶景とはかけ離れた場所。こんなところは、とっとと抜けないと。

「捨て牢」にいた人物(なんでこんなところに・・・)にうっかり話しかけたら、会話の最中も敵が近寄って来てるし! 恐い恐い!!

でも、「捨て牢」を抜け出す絡繰りは、時代を考えると結構な最先端かもしれません。仕掛けで動くエレベーター、安全性さえ確保されていれば実際に乗ってみたいかも。

そして、これまでとは異なる絶景と遭遇。なんと、喋る掛け軸です。これは現代でもお目にかかれない! なんだかありがたい気持ちに駆られますが、台詞の中身は恐ろしげです。やはりここも、危険な地か・・・。


雪景色が続いた「落ち谷」から一変、ここは木々に囲まれた山間で、遠くには紅葉もちらほら。登っていくのが楽しみです。

高い分だけ、うっかり落ちるとエライ目に遭いそうですけどね!

凧も上げられる「仙峯寺」。エレベーターといい、何気にアトラクション系も多めです。


石灯籠に囲まれた山道。立派な社も待ち構えています。

この景色をゆっくり眺めるには、求道者との戦いも避けられませんが・・・。観光客が気軽に来られるお寺を目指すべき。受け入れぬならば忍殺やむなし。

「仙峯寺」本堂を目指す途中にも、歴史を感じさせる建築物がいくつもあり、即身仏を奉っているところも。厳かな気持ちで手を合わせたら、イタズラなどせず速やかに立ち去りましょう。

・・・ちょっかい出すと、おぞましい戦いが待ってるから! 早く逃げてー!



世知辛い殺し合いもあるものの、道中の景観はやはり素晴らしく、足を止めてしまうこともしばしば。紅に染まる山間と、時代の歩みを感じさせる建築物のコントラストが非常にマッチしています。


しかし、道筋の悪さは悩ましいところです。山肌に沿う足場は途切れていることも多いし、二段ジャンプや鉤縄が欠かせない場所も。熟練の忍者だからこそ平気ですが(注:たまに落ちる)ホントちょっとどうにかして・・・。

子供を供養するためか、水子地蔵らしき像が数多く集まっているところも。紅白の風車が、慰めるように回っています。ここにも、哀しい出来事が折り重なっているのでしょう。

山を登っていくと、立派な渡り廊下を発見。こんな高い場所に、よくも作り上げたものです。あそこから見える景色も、さぞ素晴らしいに違いありません。早速向かいます。

まあ、こうなりますよね! 甲冑に身を包む武者と、狭い通路で死合です。

ここから見える景色も絶景なのに! 見応えあるのに! 戦い終わって眺める景色は、美しいのに物悲しい。


艱難辛苦を経て、ようやく本堂に到着。ひときわ神々しい本尊が、忍びを出迎えてくれました。これは手を合わさずにはいられません。プレイしているこちらも、思わず背筋が伸びてしまいます。


ここに至るまで戦いは避けられなかったものの、殺めた命の重さに違いはありません。心を無にして、これまでの歩みを振り返るように目を閉じる忍び。ここにあるのは、美しい景色だけでなく、普段は得られない厳粛な静謐さもありました。


──って、ここでも死合いですかー!

厳しい戦いも多い『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』ですが、だからこそ緊張感をほぐすひとときも不可欠。たまには景色に目を向け、気持ちを切り替えてみるのも一興ですよ。これから本作に挑む方は、絶景を楽しみつつ進んでみましょう。そう、心が折られる前に!

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