
1988年に発売された家庭用ゲーム機「メガドライブ」。今も展開が続くシリーズ作や、忘れがたい個性的な作品などが、このハードから数多く飛び出しました。
そんなメガドライブを、幅154mm×高さ39mm×奥行き116mmという手のひらサイズで再現し、多数のゲームタイトルを収録する「メガドライブミニ」が、2019年9月19日に発売されます。
「メガドライブミニ」に収録されるタイトルは、10本ずつを4回に渡って公開。第1弾だけでも、『ソニック・ザ・ヘッジ・ホッグ2』から『バンパイアキラー』まで、幅広いラインナップで注目を集めました。その後も、第2弾、第3弾の発表で、『武者アレスタ』、『アイラブ ミッキー&ドナルド ふしぎなマジックボックス』、『ロックマン メガワールド』、『幽☆遊☆白書 魔強統一戦』など、驚きの収録内容を披露。

そして、最後の収録ラインナップを公開する特別番組「『メガドライブミニ』びっくり話」が、6月4日20時にスタートしました。「メガドライブミニ」プロジェクトの中心的な人物であるセガゲームスの宮崎浩幸氏と奥成洋輔氏が登壇し、MCを荒木美鈴さんが担当。また、ゲストとして、元ゲーマガ編集長の梅田浩二氏と作曲家の古代祐三氏も登場し、新たな朗報に繋がる発表を見届けます。
「メガドライブミニ」の初発表(当時は仮称)は、2018年4月に行われた「セガフェス」でした。この時を振り返った宮崎氏は、「実は、セガフェスの時に決まっていないタイトルもあった」と、番組開始早々から裏話をぶっちゃけます。その後の調整の成果もあり、多くのメガドラファンが驚いた収録内容が実現したのでしょう。
また、ネット上では予約しづらい状態が続いているなど、「メガドライブミニ」の現状についても触れ、「明日以降、そこそこ予約ができるようになる…と営業さんから聞いてる」とコメント。その理由のひとつとして、製造がスタートしたことを明かしました。

この報告に合わせ、「メガドライブミニ」を製造している工場の写真も公開。この工場は、かつてのセガハードを生産していた過去もあり、工場のショールームには歴代ハードが展示されています。

基盤などは最新鋭の機器で作られていますが、梱包は人間による手作業で行っているとのこと。今は、まずアメリカ版「メガドライブミニ」(GENESIS MINI)の製造から着手している模様です。

「メガドライブミニ」には多数のゲームが収録されていますが、各タイトルにアクセスするためのメニュー画面も用意されています。このメニュー画面のサウンドを担当したのが、ゲストの古代氏。今回の仕事について聞かれたところ、「嬉しかったですね」「こういうハードが出ることもサプライズ」「そのメニュー画面の曲を担当させてもらえるなんて思わなかった」と、感慨深さを滲ませる言葉を綴りました。
今回用に作られたメニュー画面の曲は、約4分ほど。「自分の曲っぽくするかどうかで悩んだ」と語る古代氏は、様々なエッセンスを取り入れたメドレーのような曲にしようと決意。そして、曲の最後あたりに自分らしい曲調を加えようと思っていたところ、残念ながらメモリが足りなくなったと告白。その流れから、「効果音を『ベア・ナックル』っぽくしました」と語ります。
その後、「メガドライブミニ」のUSBハブ対応についての裏話も明かされ、この件はまず宮崎氏が、バッファローの代表に直接連絡を取ったとのこと。「何十年かぶりに飛び込みで電話かけた」と、本プロジェクトへの意気込みの強さを垣間見せてくれました。
番組冒頭から興味深い話が続きますが、番組視聴者の多くが気になっているのはやはり、新たな収録タイトルについて。「メガドライブミニ」には全40本ものゲームが収録される予定ですが、ここで最後の10本が待望の発表を迎えました。
【「メガドライブミニ」第4弾発表タイトル 10本】
■コラムス
■モンスターワールドIV
■ダイナマイトヘッディー
■重装機兵レイノス
■ラングリッサーII
■アリシア ドラグーン
■ロード・ラッシュII
■スラップファイトMD
■スノーブラザーズ ニック&トム
■ロードモナーク とことん戦闘伝説
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各タイトルが明かされるたび、視聴者のコメントが驚きや歓喜で賑わいます。また、「『ダイナマイトヘッディー』は(この機会に)もっと評価されて欲しい」「固定画面のアクションゲームも欲しいので(『スノーブラザーズ ニック&トム』を入れました)」など、収録タイトルに対する想いや裏話なども。40本目として発表された『ロードモナーク とことん戦闘伝説』は、宮崎氏の一番好きなタイトルとのことです。
これで、予定されていた40本が発表された形なります。多くのゲームファンが様々な収録タイトルを予想していたことは、宮崎氏と奥成氏も察しており、「『マイケル・ジャクソンズ・ムーンウォーカー』はありません!」「メガCDと32Xもないって言ったのに」と、40本を明らかにしたこのタイミングで、念を押すように告げます。
ちなみにタイトルのセレクトについては、「会議といっても、ここ(宮崎氏と奥成氏)で話すだけ」と、宮崎氏が補足。ラインナップについては、「責任は全部僕が持ちます」「ジャンルのバランスなどを考えて決めた40本でした」と、奥成氏が語りました。


しかし、今回の番組名は「『メガドライブミニ』びっくり話」。「まだびっくりしてないでしょ?」と宮崎氏が切り出し、ここで突如、41本目となる『ダライアス』を発表。このシリーズの原点である初代『ダライアス』は、当時メガドライブには移植されなかった作品です。その初代『ダライアス』を、この「メガドライブミニ」のために、完全新規で移植。アーケードのテイストを活かした、今回初登場となるメガドライブ版『ダライアス』が、「メガドライブミニ」で楽しめます。


ですが、“びっくり”はまだ終わりません。当時、メガドライブソフトとしてリリース予定だったものの、発売が中止されてしまった『テトリス』を、42本目として「メガドライブミニ」に収録すると発表。しかも当時のバージョンではなく、「メガドライブミニ」向けに改めて作られており、『ダライアス』と同様に完全新規の移植版となります。
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こうして、全42本の収録タイトルを発表。まさかの展開に、視聴者の興奮も高まるばかりです。「メガドライブミニ」で遊べるゲームは以上となりますが、しかし、ここに至ってもまだ終わらないのが、まさにセガ。「メガドライブミニ」を彩る、限定製造のデコレーションキット「メガドラタワーミニ」を発表しました。

この「メガドラタワーミニ」は、メガドライブの周辺機器として登場した「メガCD」「スーパー32X」「ロックオンカートリッジ」「ゲームカートリッジ」の外見を再現するミニチュアモデル。装飾用なので機能は一切ありませんが、「メガドライブミニ」と組み合わせて飾ることが可能です。
◆「メガドライブミニ」を豪華にデコレーション! 「メガドラタワーミニ」9月19日に数量限定発売
「メガドライブミニ」の発売を記念して、限定製造のデコレーションキット「メガドラタワーミニ」を同時発売します。「メガドラタワーミニ」は、「メガCD」「スーパー32X」「ロックオンカートリッジ」「ゲームカートリッジ」それぞれのミニチュアモデルから構成される「メガドライブミニ」装飾用のデコレーションキットです。
「メガドライブミニ」同様に細部まで再現されたモデルであり、「メガドライブミニ」のカートリッジスロットや拡張スロットに差し込むことで、懐かしい「メガドラタワー」が完成します。また、キットに含まれるカートリッジはメガドライブを代表するソフトである「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」仕様となっています。
【商品概要】
・商品名:メガドラタワーミニ
・発売日:2019年9月19日(木) 発売予定
・価格:3,980円(税抜)
・同梱物:本体…1セット、取扱説明書・保証書
※「メガドラタワーミニ」は全国の「メガドライブミニ」取り扱い店舗でお取り扱いします。
※「メガドラタワーミニ」に含まれるパーツは、すべて装飾品であり動作しません。
※「メガドラタワーミニ」に「メガドライブミニ」本体は含まれていません。

【「メガドラタワー」とは】
メガドライブは、発売から時間が経って、CDメディアで供給されるゲームに対応した「メガCD」や、高性能のCPUを搭載した「スーパー32X」などの追加機器が次々と発売されました。また、「ソニック&ナックルズ」発売時には「ロックオンカートリッジ」と呼ばれる、カートリッジにカートリッジを差し込むという、業界の誰もが驚くシステムが開発されました。
これらの機器をすべて接続すると、塔のようにそびえたつ、家庭用ゲーム機とは思えない巨大なフォルムとなったため、誰からともなく「メガドラタワー」と呼ばれるようになりました。

さらに、「メガドライブミニ」のメニュー画面を初公開。メニューには42本のタイトルが並んでおり、「発売日順」「五十音順」「ジャンル順」「プレイ人数」などでソートする機能が実装されています。
また、全収録タイトルが一画面に収まる、背表紙での表示も用意。この背表紙でのリストは、実際のパッケージ版のサイズを再現しており、『ロード・ラッシュII』は分厚く、『スーパーファンタジーゾーン』が小さいなど、細かいネタをしっかりと押さえるこだわりぶりが光っています。

この「メガドライブミニ」について、奥成氏は「一人二人の暴走ではできない」「セガグループ全体の暴走が引き起こした」と、熱意と挑戦を敢えて“暴走”という言葉で表現し、多くの協力があったからこそ実現したハードだと想いを述べます。
そして、宮崎氏が「いろいろ大変ではありましたが、温かいメッセージをいっぱいいただき、励みになりました」「かなり成功して、その先が見えたらいいな」「ぜひ応援してください」と胸の内を語り、嬉しいサプライズが続いた番組を締めくくりました。
こうして、40本ならぬ42本の発表が終わり、「メガドライブミニ」の全容が明らかとなりました。王道の人気作のみならず、プレミア価格で入手困難なタイトルや、メガドライブ史を語る上で外せない作品などがズラリ。メガドライブに思い入れがある方ほど、見逃せない1台となりそうです。

インサイドでは、この42本のラインナップを対象に、「あなたが一番嬉しかったタイトルは?」というアンケートを実施しています。これまでの発表を通して、あなたが一番嬉しかったタイトルとその理由を、ぜひ教えてください。よろしくお願いします!
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