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『パネキット』本日8月5日で20周年!「パーツ+アイディア=無限の工作」の方程式が世界をどこまでも広げていく─熱すぎる読者コメントも見応え満点

需要に対して供給が追いつかず、高嶺の花だった──そんな思い出を持つ方もいる『パネキット』。運良く、もしくは確固たる意志で手に入れたユーザーの多くは、この「無限工作おもちゃ箱」の楽しさを満喫しました。そんな名作を振り返り、読者の想いなどもご紹介!

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ゲームの魅力を一言で伝えるのは、誰であっても至難の技です。あれこれ言葉を尽くしても適切に伝えることが叶わず、「いいから遊んでくれ」で締めくくって終わる──そんな経験を持つ方も少なくありません。

例えば「幅広いキャラメイク」「マルチシナリオ・マルチエンディング」「魅力的なキャラクター」「先が気になるシナリオ」など、その魅力は様々な形で言語化されます。しかしその一方で、期待が高まる前に「本当にそうなの?」と疑問に思ってしまうケースも皆無ではないでしょう。

「自由度が高い」──この言葉も、ゲームを語る上でよく用いられる言い回しです。傾向でいえば、RPGやシミュレーションなどで使われやすいものの、実際にプレイした後の実感はその時々で様々。期待が高まりすぎて、物足りなさを覚えてしまうこともあります。

その自由度を魅力的な要素として推すゲームもいくつかあり、プレイステーション向けにリリースされた『パネキット』も、そんなゲームのひとつ。「無限工作おもちゃ箱」という言葉で表現された本作は、しかしそのフレーズに違わず、延々と遊べる手応えたっぷりの一作でした。多くの方にとって、その期待が正しく報われたゲームと言えます。

『パネキット』が発売されたのは、1999年8月5日。本日でちょうど20周年を向けました。今回は、この記念すべきアニバーサリーを祝い、その「自由度の高さ」と、ここから生まれる魅力について振り返ってみたいと思います。

◆与えられるのは、“世界”と“パーツ”。3Dの箱庭に、自分だけのラジコンを生み出す快感!



コアやパネルといった「パーツ」を自分で組み立て、3Dの空間上で動かせる「モデル」を制作するのが、『パネキット』の最も軸となる部分であり、魅力の大半がこのモデル作りと密接した関係にあります。

モデルとは、分かりやすく言えばラジコンのようなもの。モデルの核となるコアを中心に、パーツで本体を組み上げていきます。例えば、走らせたいならタイヤを装着。車体のデザイン、大きさ、駆動部分などを、自分の発想次第で組み合わせていくのです。

ラジコンと言うと車を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実際には水上を進む船もあれば、空を飛ぶ飛行機もあります。そして、『パネキット』の中でも、そういったモデルを作成することが可能です。空を飛ぶ手段も、パーツのジェットを使い、普通の飛行機のように飛ぶこともできれば、ホバーのような使い方で浮くように動かすことも。また、パネルにモーターを取り付け、ヘリコプターのように飛行する手もあります。

しかも、現実にあるラジコンのようなモデルが作れるだけではありません。その枠をはみ出すようなモデルだって、アイディア次第でいくらでも作り出ることができます。動かすだけでなく、シューターを組み込めば弾丸を飛ばすことも。

現実世界では、トライ&エラーも一苦労なのに、『パネキット』ならコントローラで操作するだけ。しかも、パーツが増え、そしてゲームへの理解が進んでいくと、変形機構を持つようなモデルを生み出すことも可能になります。「できないことができるって、最高だ」というフレーズはPS4のキャッチコピーですが、このソフトにもぴったり当てはまる言葉だと個人的に思います。

最初に生み出したモデルは、洗練されておらず不格好で、まともに走るかどうかも怪しいもの。でも、手を加えるごとにその動きは着実に向上し、思い描いたイメージに段々と近づいていきます。新しいパーツを見つけるたびに可能性は広がり、無限の選択肢が自分の前に現れ、その分岐を自らの手で集約させ、ひとつの形に落とし込む。

こうして“成長”したモデルは、ほか人の『パネキット』の中には決して存在しない、自分だけの愛機となります。最初はおぼつかなかったモデルが、いつしかジェットを付けて空を飛ぶ。自由に動き回る愛機は、『パネキット』というゲームが持つ可能性そのものでした。

TV画面越しに広がる世界で、大地を、海の上を、大空を、モデルが自在に駆けめぐる。同じゲームだけど、そこに映るモデルは唯一無二のもの。掘れども尽きぬ無限の楽しさは、プレイヤーが持つ想像力と合わさることで、真の意味での「無限工作おもちゃ箱」になるのです。

◆今からだって遊べる『パネキット』!



20年前に登場した本作は、プレイしたユーザーの満足度とはまったく異なり、販売本数という意味では残念ながらヒットとはなりませんでした。その後、『パネキット』は口コミで魅力の高さが広まりましたが、口コミというのはどうしても時間がかかるもの。ある程度のユーザーに広まった頃には、新品はほぼ見かけなくなり、気がつけばプレミア価格での流通という事態に。

そのため、興味があってもなかなか手を出せなかった期間が長く続きましたが、今から約12年前となる2007年6月28日に、ゲームアーカイブス版の配信がスタート。PS3やPSP、そしてPS Vitaでもプレイが可能にとなりました。しかもゲームアーカイブス版なので、価格も617円 (税込)と非常に手頃。

オリジナル版で遊びたいというこだわりも分かりますが、手軽に楽しめるだけでなく、プラットフォームの選択肢も多いゲームアーカイブス版が、今遊ぶにはお勧めです。もう少し欲を言うならば、リメイクなどが欲しいところではありますが。グラフィックをもう少しだけ向上させて、あとはパーツ制限をもっと緩和するだけでいいので、どうかひとつ・・・!



『パネキット』に熱い想いを寄せる読者のコメントをご紹介!
《臥待 弦》
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