◆手札補充だけじゃない!相手の動きも牽制できる「増殖するG」

遊戯王のデッキコンセプトとして、モンスターを多数召喚し盤面を形成していく「展開系」があります。環境上位デッキでいえば電脳堺や幻影騎士団、ドライトロンなどのこと。こられに限らず、ほぼ全てのデッキは「モンスターの特殊召喚」をしなければ勝負になりません。
ここで活躍するのが「増殖するG」。たかがゴキブリと侮ることなかれ。なんと相手が特殊召喚をする度に、デッキから1枚ドローできるのです。カードテキストは以下の通り。
【増殖するGのカードテキスト】
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できず、相手ターンでも発動できる。1:このカードを手札から墓地へ送って発動できる。このターン、以下の効果を適用する。
・相手がモンスターの特殊召喚に成功する度に、自分はデッキから1枚ドローしなければならない。
先ほど紹介した「灰流うらら」と同じく、手札誘発に数えられる1枚。相手が特殊召喚した際、チェーンして使えば最低1枚ドローは確実です。また、そのドロー数に際限はなく、例えば相手が特殊召喚を7回行ったなら、こちらも7枚ドローできます。

手札補充もさることながら、もう1つの強みが「相手の動きを牽制できる」こと。手札が増えれば増えるほど、より柔軟な動きができるのは言うまでもありません。相手からすれば「満足のいく盤面を作れたとしても、手札を増やし過ぎては簡単に覆されるかもしれない」となるわけ。
ちなみに、この効果で「灰流うらら」を引ければもちろん使えます。妨害の機会を増やすことにも繋がりかねないので、必要最小限の展開で済ませたり、そのまま魔法・罠をセットしてターンエンドしたりと、相手の動きをためらわせるのです。
「灰流うらら」と同じ理由で、こちらも後攻になった際、最初に引けていればラッキー!ただし、中にはドローを気にせず展開する人もいます。幻影騎士団でよく見られる「No.86 H-C ロンゴミアント」なんかを出されると堪ったもんじゃないので、念のため「灰流うらら」などの手札誘発をセットで入れるのがオススメです。
◆「増殖するG」は「灰流うらら」に弱い!

話を変えて、ここからは「灰流うらら」の“もう1つの強み”を紹介。実は「増殖するG」の対抗手段として活躍します。デッキからカードを手札に加える効果なので、チェーンして使えば完全無効化。そのターン中であれば、いくら特殊召喚しても「増殖するG」の効果で相手はドローできません。
妨害だけでなく、先攻時は「増殖するG」の保険としても活躍できることから、多くのデッキで採用されているのです。この2枚を出し合う光景は、遊戯王で珍しくありません。