競技シーンを震撼させた“456構成”
彼らを語る上で欠かせないのは、Yukio選手が考案した通称“456構成”。競技シーンではなかなか見かけないレジェンドであるローバを採用し、そこにコースティックとクリプトを組み合わせたものです。安置移動と籠城に特化しており、スクリムや大会で猛威を振るいました。
この構成の肝となっているのが、初動の立ち回り。通常、競技シーンでも初動は物資漁りから徐々に展開していくもの。しかし456構成では、驚くほど速いスピードで移動をはじめ、最終安置への確実な“先入り”を目指していきます。
そこからコースティックの「Noxガストラップ」で建物内に籠もりつつ、ローバの「ブラックマーケットブティック」で物資を調達。さらに、クリプトの「ドローンEMP」でアーマーを育てることで、最終局面に備えるのが基本戦略でした。

とくに悪名高いのは、ローバで敵の物資を盗みまくるところ。実際の試合でも、他のプレイヤーがクリプトのアルティメットを警戒してアーマーを脱ぎ捨てたところを、さっそうと「ブラックマーケットブティック」で奪い去る凶悪なプレイを連発していました。
なお、456構成は彼らの代名詞ですが、その時々の環境に応じて新たな編成を開拓しているよう。次はどんなユニークな構成を編み出すのか、注目が集まるところです。
いい意味で“プロとは思えない”エンタメ性
プレイングだけでなく、配信者としての適性が高いのも「456」の大きな魅力。ランクマッチの最中に3人で命がけのチキンレースを始めたり、通称“456語録”と呼ばれるパワーワードで会話したりと、ファンを飽きさせない日々を送っています。

たとえば456構成の時、クリプト担当のHesiko選手はアグレッシブなドローンさばきを見せることでお馴染み。「ドローンEMP」を放つ際には「ご機嫌麗しゅう」と挨拶することもあり、その様子はいつしか“慈愛の雨”と称されるように。曰く、Hesiko選手の「ドローンEMP」は決して嫌がらせではなく、あくまで他のチームへ愛を伝える目的なのだそう…。
他にも「驚異の子」や「如意」など、語録は豊富にあり、日々の配信で更新されている最中。そんな彼らを応援する人々は、「456er」と呼ばれています。
実力とエンタメ性を兼ね備えて、飛躍の兆しを見せている「456」。独特すぎる“456ワールド”が、生配信を重視する「Riddle」の方針とどんなシナジーを生んでくれるのか、今後の活躍にますます期待が高まります。