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50歳手前にしてエルデの王になる―アラフィフ古参ゲーマーが『ELDEN RING』で死にゲー初挑戦して感じた“やさしさ”

『ELDEN RING』は“やさしい”。もちろんイージーじゃない、でも意外とカインドに溢れてる。

ソニー PS5
50歳手前にしてエルデの王になる―アラフィフ古参ゲーマーが『ELDEN RING』で死にゲー初挑戦して感じた“やさしさ”
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仲間が優しい

それでも倒せない時にはオンラインで助けを求めることだってできます。遺灰で召喚できる霊体は確かに強いものもありますが、的の数を増やすというだけでも2人呼べるプレイヤーの召喚の方が有利なシーンは多いです。ここまで「戦える戦える」と言いながら最後は寄生か?との意見もあるかもしれませんが、他人を呼べるのもまた仕様です。いつか独力でのリベンジを誓いながら今は目の前の勝利を目指すのもまた良しなのではないでしょうか?ちなみにラスボスとそれに継ぐ(それ以上とも言われてる?)難度と言われるボスをオンラインで仲間を呼んで倒しました。倒してもらったとは思っていません。共闘です。

筆者は現在4周目をプレイしているのですが、結局初めてラスボスを独力で倒せたのは3周目でした。これがまたなかなかの達成感で、一粒で二度おいしい気分です。

戦いを楽に進める要素を挙げてきましたが、それじゃ簡単でつまらなくならないかと思うかもしれません。でも。大丈夫です。それ以上に死にます。何度も何度も。そしてまた立ち上がりましょう。更に楽に勝てる方法を探してもいいでしょう。そしてお約束のように現れる初見殺しの敵の配置は「そう来たか」と笑いましょう。たぶん死ぬから面白いんです。このゲームは。

マップが優しい

戦闘以外のやさしさについても触れておきましょう。筆者はオープンワールドのアクションRPGといえば、『アサシンクリード』シリーズや『Ghost of Tsushima』のようにマップ移動時に怪しい場所に近づけば「そこに何かありますよ」と言うことが明示されてそこを潰していくスタイルに慣れていたので、ゲーム序盤は何もかも目視で探す必要のある本作の仕様には少々不親切さも感じました。ただこれが不思議なことに中盤くらいからマップのつくりから「ここ怪しいですよ行ってみませんか?」と言われているかのような感覚を覚えるようになります。そしてそれは単なる思い込みではなく、そこに行けばほぼ何かしらの発見があって、地形が探索を促す設計になっているように思えました。

明確に言語化するのは難しいですが、こうした緻密なマップデザインこそが単なる広さだけではない、本作のボリューム感にも繋がっているのではないでしょうか。特に城塞等の縦方向の広がりのあるマップは多彩な攻略ルートに感心させられながら、時には迷い、時には落下死なんかも繰り返しながらも、目に見える範囲を手探りで探索を楽しんでいる自分がいました。きっとそこに何があるかが明示されないからこそ発見の喜びも大きかったのでしょう。

体には優しくない

行き詰まる度にある程度まとまった時間をかけてレベルを上げてからシナリオや探索を進めるプレイスタイルだったので、ゲーム中盤までは比較的進行もスムーズだったのですが、ラスボスとその一つ手前に攻略したエリアのボスキャラには本当に苦戦しました。1、2時間負け続けてはレベルを上げに行き、また負けてはレベルを上げるの繰り返しなのですが、とにもかくにもクライマックスで盛り上がった「次は倒す」の気持ちが抑えきれなくなり、2日連続で朝までプレイしてしまいました。

……50手前のおっさんのやることではないですね。

エンディングを迎えた総括としては、盾に戦技が設定されていると右手の武器の戦技が使えなかったりであるとか、NPCの関わるイベントの進捗管理が難しい等の細かい不満点がないわけではありませんが、そういったことは気にならない程に非常に楽しい91時間でした。本作については「凄い」と「面白い」が両立したあまりお目にかかれないレベルの名作と言えるでしょう。クリアするまでにパリィを3回しか成功させられなかった私が、今から『SEKIRO』をやってみて本作と同じように太刀打ちできるのかといえば、そううまく行かないかもしれません。

ただ、少なくとも本作に関しては私と同じように加齢で華麗なアクションを諦めていたり、高難度の死にゲーということで躊躇したりしている人がいるなら、何も恐れずに騙されたと思って一度触れてみてもらいたいと思います。きっとそこには、アクションの得手不得手に関わらずその人の技量に合わせた歯応えのある戦いと、これまでに見たことない冒険が待っていることでしょう。


《YOSHI》
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