
『シャドウバース』に『遊戯王 マスターデュエル』…デジタル空間でカードゲームを行う「DCG」が全盛の昨今。「ポケモンカード」は現実世界では大人気ですが、残念ながらDCGブームの渦中にはいません。
しかし実はさかのぼること24年、ゲームボーイで『ポケモンカードGB』というソフトが発売されています。日本における先駆的DCGとも言われる同作について、この機会に振り返ってみましょう。
唯一無二のデジタルポケカ!
ゲームボーイ上でいつでも「ポケモンカード」を楽しめる、夢のソフトだった『ポケモンカードGB』シリーズ。第1作目『ポケモンカードGB』は1998年に、第2作目『ポケモンカードGB2 GR団参上!』は2001年に発売されました。

2作品とも、メインとなるのはストーリーモード。『ポケットモンスター』風のマップ画面で主人公を操り、他トレーナーと対戦しながらカードを集めていきます。
『ポケモンカードGB』でのプレイヤーの目標は、8人のクラブマスターを倒し、4人のグランドマスターが待つポケモンドームに挑戦すること。こう書くと、かなり“本家”と近いストーリーですね。

もちろん、1人で遊ぶだけでなく、通信ケーブルを使って友達とカードバトルすることも可能。ボリューム満点のストーリーモード+ソーシャル要素ということで、昨今のDCGと比較しても、遜色ない内容となっていました。
「昔のゲーム」でもハイレベル!
黎明期のカードゲームというと、モンスター同士の単純な殴り合いとなるイメージがあります。しかし『ポケモンカードGB』は、カードバトルの内容も出色の出来でした。

ゲーム内では、戦略性が試されるさまざまなデッキタイプが存在。ゴルダックやニョロボンの「相手のエネルギーカードをはがして捨てる」効果を活かしたリソース破壊デッキ、相手の手札を山札に戻す「ロケット団のワナ」を活用したハンデスデッキ、フーディンの特殊効果「ダメージスワップ」で耐久する遅延デッキなど…。
もし現代でリリースされれば、DCGに親しんでいるカードゲーマーたちも虜になるはず。それほどまでに、よくできたゲーム性になっていました。
同作は現状、残念ながらNintendo Switchで遊ぶことはできません。ですが、ニンテンドー3DSのバーチャルコンソールでは配信中。ただし2023年3月28日には3DSのニンテンドーeショップがサービス終了となる予定なので、今のうちに入手しておくのが吉かもしれません。