
「NHKラジオ第1」にて毎週日曜日に放送されている「子ども科学電話相談」。本番組に関して、質問者からの問い「ゲームやYouTubeを止めたいのに、止められないのはナゼ?」に対する答えが、注目を集めています。
「子ども科学電話相談」とは、中学生までの子どもたちによる些細な質問・疑問に対し、専門家が答えていくというラジオ番組。今までにも「感情がコントロールできなくなるのはどうして?」「世界で一番多い花の色は何色なの?」など鋭い質問が投げかけられてきました。
10月23日11:05~より放送された「子ども科学電話相談」では、「ゲームやYouTubeを止めたいのに、止められないのはナゼ?」という質問が。ゲーマーや動画好きであれば一度は経験したことのある、「やらなければいけないことがあるのに、ゲーム・動画を止められない…!」現象。今回、その謎が解き明かされました。

質問に答えたのは公立諏訪東京理科大学の、「篠原菊紀」教授。篠原教授によると、「止めたくても止められない」現象には、脳の奥にある「線条体」が関係しているといいます。線条体が「発火」―つまり一度でも働き始めると、その時点で継続している活動をなかなか止められなくなるとのこと。
“ゲーム”や“動画視聴”といった「活動」を始めると線条体が発火し、止められなくなる…ゲームを止められないのは、脳の機能が原因ということです。
「線条体」が我々人間に備わっているワケは、ずっと昔「狩猟時代」にあります。当時、人間は野生動物を狩ることで食料を手に入れていたため、狩猟が上手くいかなかった時に獲物をすぐ諦めると、食料が無くなってしまう危険がありました。そのため、「線条体」を「発火」させることでやる気を保ち、獲物を追いかけ続けられるようにしていたといいます。

ちなみに「線条体」の活動は、人間が動作をストップすると徐々に治まるとのこと。篠原教授は質問者に対し、ゲームを止めるためには、ゲームを含めた全ての活動を止め、発火を落ち着かせる必要があるとアドバイスしました。
ゲーマーが頻繁に直面する「ゲームを止められない」問題。もし悩んでいる方がいれば、篠原教授のアドバイスを試してみてはいかがでしょうか。
10月23日11:05より放送された「子ども科学電話相談」は、12月18日11:50まで「NHKラジオ らじるらじる」にて聴き逃し配信を行っています。本編では、線条体を利用した“嫌なこと”に対するやる気の出し方なども紹介されているため、あわせてご確認ください。