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巨匠・寺沢武一氏を偲び、代表作「コブラ」の魅力を振り返る─異端にして名作、令和でも色褪せない魅力と名台詞

名作「コブラ」を通して、寺沢武一氏の素晴らしい手腕を振り返ります。

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■ゲーム業界も席巻した「コブラ」の活躍

「コブラ」は、その内容だけでなく、作品としての取り組みも先進的でした。当時はまだ機材も高く、技術的にも模索状態だった「デジタルを活用した漫画表現」を、寺沢氏はいち早く取り入れます。

連載漫画としては当時異例の試みでしたが、昨今ではデジタルによる作画はすっかり当たり前に。これもまた、寺沢氏の先を見る目が鋭かった証左のひとつでしょう。

デジタルへの取り組みがいち早かったのも後押しになったのか、「コブラ」はゲームとの相性も良く、様々なプラットフォームで「コブラ」原作のゲームが登場しました。PCエンジン時代には、CD-ROM2向けに『コブラ 黒竜王の伝説』や『コブラII 伝説の男』などが発売されています

またPS時代には、愛銃と左腕のサイコガンで敵と戦う『コブラ・ザ・シューティング』が生み出されたほか、デジタルコミックシリーズのラインナップに『コブラ・ザ・サイコガン(前編)』『コブラ・ザ・サイコガン(後編)』『コブラ・ギャラクシーナイツ』が加わります。

さらに2005年には、アーケード向けに『コブラ・ザ・アーケード』がリリース。ジャンルはガンシューティングで、ロックオンした敵に必ず命中するサイコショットは、原作のサイコガンを再現する心憎いシステムでした。残念ながら移植などはされていないので、今後なんらかの形での復活を切に望みます。

そしてもうひとつ見逃せないのが、今年3月に判明した「コブラ」の新たなゲーム化の動き。フランスのパブリッシャー「Microids」と「トムス・エンタテイメント」が、アニメ「コブラ」のゲーム開発を進めていると報じられました。

この時はまだプリプロダクションの段階だったので、詳細はもちろん現時点の具体的な動きなども不明ですが、悲しい出来事があったからこそ、よりよいゲーム作品を作り上げて欲しいものです。なお当時の予定では、PCとコンシューマ向けになる模様です。


当時の少年漫画には珍しい切り口と要素ながら、唯一無二の魅力で読者を虜とし、40年を超えて愛され続けてきた「コブラ」。この名作は多数のコンテンツへ広がり、様々なアニメ作品やゲーム化、そして今もまた新たなゲームプロジェクトが進行しています。

「コブラ」という作品は、これからも活躍が続くことでしょう。ですが、寺沢氏の手による完全新作を見る機会は、残念ながら失われてしまいました。それは例えようもなく悲しい事実ですが……ひとりのファンとして、巨匠との別れを“笑ってごまかす”つもりです。寺沢武一氏と生み出された作品の数々が、長く語り継がれることを願いながら。

《臥待 弦》

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