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『FINAL FANTASY VII REBIRTH』アンダージュノンDEEP案内―海岸沿いの荒廃した風景を目に焼き付けろ【TGS2023】

いよいよ世界全体を舞台とする『FINAL FANTASY VII REBIRTH』。今回はTGS2023のデモで確認できた、ジュノン周辺の模様はどうだったか? をレポートします。

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『FINAL FANTASY VII REBIRTH』アンダージュノンDEEP案内―海岸沿いの荒廃した風景を目に焼き付けろ【TGS2023】
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ミッドガルの外に広がる世界を、高いリアリティで描いたとしたらいったい何が見える? それは地獄である。

東京ゲームショウ2023(以下、TGS2023)のGame*Spark連続『FINAL FANTASY VII REBIRTH』(以下、FF7リバース)試遊レポート。今回はクラウドやセフィロスたち登場人物や新しいバトルシステムとはまったく別の視点のお話をしましょう。

今作も原作の『ファイナルファンタジーVll』(以下、FFVll)のディテールを細かく描写しており、記号的だったワールドマップをオープンなエリアとしてリアルに描かれているのが特徴です。

そんなリアルな描写に伴い、原作ではあまり見えなかった市井の人々の生活が見えてくるのが『FINAL FANTASY VII REMAKE』シリーズのもうひとつの見どころでもあるでしょう。クラウドの苦しみとは別のところで、名も知れぬ人々の人生がどことなく見えてくるのも本作の魅力なのです。

筆者は前作に関して「『FF7 リメイク』のモブや広告から見えてくるミッドガルの恐るべき社会状況と文化─本当にプレート上層は裕福で幸せなのか」という、リアリティの増したミッドガルの背景から見えてくる社会状況を考察するテキストを執筆しました。それに倣い、今回のTGS2023で出展されたデモで描かれた風景や情報から「あの世界には何があるのか?」を考察させてもらいます。

原作以上に漁村の崩壊が見える

今回のデモでプレイできた舞台はジュノン周辺。「FFVll」の世界で、ミッドガルに続く大都市として印象深い場所のひとつでしょう。

神羅カンパニーによって巨大な軍事都市として設立されたジュノンは、原作でもさまざまなイベントが用意されていたことで思い出深い街でもあります。しかし、その街がどのようにしてできあがっていたか、周りの環境はどうだったかについてはファンでもあまりわかってはいなかったのではないでしょうか?

その意味で今回『FF7リバース』で描かれるジュノン周辺、特に低所得層の暮らすアンダージュノンは「想像以上に殺伐としている土地だった」と一目で伝わる衝撃があります。

あらためまして、ジュノンはもともと漁村があった場所に、あとから神羅カンパニーが巨大都市を設立した都市という経緯がある場所です。ミッドガルと同じく中間層~富裕層が上層の都市部に住み、貧困層がかつてからの漁村に暮らすという経済格差があるわけです。ただ、原作の『FFVll』ではミッドガルほど格差の悲惨さを感じることはなかったと思うんですね。

そこで『FF7リバース』でジュノン周辺を歩いてみて「えげつないな」と思ったのは都市部周辺です。かつて漁村があっただろう場所がことごとく崩壊している様がありありと描かれている。

たとえば海岸近くに家屋が立ち並んでいるのが見られるのですが、どれも崩壊しておりそのままにされている。電線などのインフラも完全に潰れたまま放置されているのが見受けられる。巨大軍事都市の建設に伴い、かつての村の形が崩壊した過程が見えてくるかのようです。使われることのなかった線路が積み重なったまま放置されているのを見ると、「軍事都市がむりやり作られることが無かったら、この漁村も違う道があったのかもしれないな」などと考えたりしてしまいます。

都市開発と崩壊した自然

ジュノン周辺の自然がどれも朽ち果てているのも気になるところでしょう。ジュノンは海底魔晄炉を抱える都市であり、その影響もあるのか? などと考えるんですが、そもそも大量の魔晄炉を抱えるミッドガル周辺が(思ったよりは)自然への影響を与えていなかった、と思うので違うかもしれません。

そもそも『FFVll』世界において、魔晄を吸い上げることが地球環境を悪化させることは作中で語られるわけなんですが、具体的にどのような悪化が観られるのかについては、ちょっと謎のままではあります。どうあれ魔晄というより、ジュノンの漁村周辺の再開発と都市部の環境の影響から、ほとんどの植物が枯れ果ててしまっているのではないか、とは推測できるでしょう。

ジュノンに近づいてみますと、なんとここでも神羅の新しい兵隊を募集する広告が。広告は村に向けられています。こちらも軍事都市を開発したことで漁業を崩壊させた後、職を無くした人々をそのままこちらに誘導していたり、ジュノン周辺に在住する人に向けていたりするということでしょうか。

ジュノンの入り口近くにはふたりの神羅兵が警備しているのが見られたんですけど、なんだか彼らを見ているといろいろ考えてしまうんですよね。

「こいつらも、もともとはジュノンの漁村で暮らしていた奴らの家系の人たちなのかな、親は漁村出身だけどいろいろあって子供は家業を引き継ぐ形にならず、仕事先を求めたら神羅の衛兵になるしか道はなかったのかな」などと想像してしまうんですよ。

村の上に巨大な軍事都市を建設するのもざっくり言って10数年規模のプロジェクトかな、と思うので、かつて漁村に暮らしていた家族は子供に漁業を引き継がせることはできず、神羅兵として吸収されていったみたいな苦い背景も見えなくはないんですね。

漁村のかたちが残っているのは巨大都市の下でした、かつてからの漁村は隠花植物のように存在しています。その傍に船やヨットが見えていても、海に向かう雄大さをまるで想像させず、薄ら暗い状況にあることだけが伝わるのです。アンダージュノンはここまで陰惨な海の街だったのか、というのが見えて衝撃を受けるのですね。まだ海には、イルカが生きられるくらいには環境は壊れていないようですが。

『FINAL FANTASY VII REBIRTH』は2024年2月29日にPS5にてリリースを予定。我々がまだ知らない『FFVll』の社会もまた、伺えることでしょう。


ファイナルファンタジーVII リバース(FINAL FANTASY VII REBIRTH)-PS5
¥8,082
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《葛西 祝》

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