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プレイヤーの思いつきをシステムで制限するのはやめよう―“ファンタジー世界の再現”にこだわった『ドラゴンズドグマ 2』発売直前開発者インタビュー

開発者が思い描くファンタジーRPGとは。

ゲーム 特集
プレイヤーの思いつきをシステムで制限するのはやめよう―“ファンタジー世界の再現”にこだわった『ドラゴンズドグマ 2』発売直前開発者インタビュー
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ファンから長らく続編が求められていたアクションRPG『ドラゴンズドグマ 2』がついに3月22日に発売を迎えます。

本記事では、発売を目前に控えたディレクターの伊津野英昭氏およびプロデューサーの平林良章氏にインタビューを実施。発売前の心境や本作へのこだわりなどをお聞きしました。

写真左が伊津野英昭氏、写真右が平林良章氏

プレイヤーの思いつきを、システムで制限するのはやめよう

――発売までもう1ヶ月を切りましたね!開発状況的にはもう完成しているのでしょうか、それとも佳境!という感じでしょうか。

伊津野英昭(以下、伊津野)一旦完成を迎えました!Day 1パッチの開発もすでに終わっています。

平林良章(以下、平林)まだ一部作業は残っているのですが、すでに皆様の元にお届けできる準備は整っています。

――先行プレイさせて頂いたジョブだけ見ても、魔剣士は魔法を撃って間合いを詰めた上で攻撃、マジックアーチャーはシューターのように遠くから攻撃など、ジョブによって大きくプレイ感が異なります。今回採用するジョブはどのように決めたのでしょうか。

伊津野1作目のジョブをすべて採用はせず、すべて作り直しています。例えば「ストライダー」というジョブはアーチャーとシーフに分割していますし、『ドラゴンズドグマ オンライン』の職種も取り込めるものは取り込んでいますが、すべて実装する上で考え直して再構築しています。

僕が作るアクションゲームではいつもやっていることなのですが、キャラごとに遊びを変えて違う脳みそを使うようにするという点を意識していまして、今作ではそれぞれのジョブの個性を際立たせる方向に舵を切りました。

――グリフィンという鷲と獅子が組み合わさった巨大モンスターと戦ったのですが、途中でグリフィンが飛び立ってしまい、しがみついたまま長距離移動してしまうというハプニング(?)が起こりました。こうしたダイナミックなイベントはプレイ中にどんどん起こるのでしょうか。

伊津野事前にそういったイベントを用意しているというよりかは、ゲーム上で起こりうることをシステム側で制限するのはやめよう、という方向で作っています。プレイヤーがやってみようと思ったり、その結果起こってしまったことに関してはすべて受け入れるようにしており、グリフィンの例では無理やり振り落とすようにしたりとかは一切していません。

そのため、起こりそうなアクシデントは実際に起こり得ます。しかし、そのアクシデントについていければ、それなりになにかあるかもしれない、といった作りを目指して開発しました。

――前作からその片鱗はありましたが、今作になってより「ファンタジーサンドボックス」という色が濃くなったように感じます。こういった設計の思想はどこからきているのでしょうか。

伊津野ロールプレイングゲームの始まりといえば、まずファンタジー小説があり、それを体験したいと考えた人がTRPGを作り、そこからゲームブックやCRPGが生まれた……という流れがありますよね。

1作目の時から考えていたことではあるのですが、この流れを踏まえずに作ろうと意識しています。“ゲーム”を再現するのではなく、今持っているアクションゲームのノウハウを活かして“ファンタジー”を直接再現する、という考え方なので、価値観がちょっと他のゲームとは違った感じになっているかと思います。

――先行プレイの中で、門番に通せんぼされていて道が通れない……というシチュエーションに遭遇したのですが、本作のデザインとしてひとつの問題にいくつか攻略法があるのか、一旦他のところに回る必要があるのか、どちらなのでしょうか。

伊津野どちらでもできるようにしています。無理やり行っても良いですが、無理やり行ったなりのリスクもちゃんとあるので、ちゃんと罪は背負ってね、という感じです。当然システム上で塞がなければならないところはどうしてもあるのですが、基本的にはプレイヤーが思いついたことはなるべくなんでもできるようにしています。

――では、結構あくどい感じのプレイもできるのでしょうか……。

伊津野もちろんできますし、無理やりくぐり抜けたり、回り道を用意していたりします。

平林もちろん牢屋は前作通りありますよ。

――先行プレイでは獣人の国「バタル」とその周辺を中心にプレイできましたが、マップを見る限りまだまだボリュームたっぷりに見えました。バタル周辺をじっくり探索するだけでも数時間は溶けそうなくらいでしたが、全体のボリュームとしてはどれくらいなのでしょう。

伊津野おそらく全体の20%くらいだと思いますよ。広さよりは遊びの密度を大事にしている……とはいいつつ、それはそれとしてかなりの広さがあると思います(笑)。端の方まで色々な遊びが仕込まれていますよ。

――クエストによっては、時間制限がついているものがあるのが印象的でした。これもファンタジー世界を再現するデザインの一環なのでしょうか。

伊津野まず本作のクエストのデザインについて説明すると、本作にはメインクエスト・サブクエストといった区別は一切つけていないし、それがわかる方法もありません。なので、ユーザーにはクエストや状況を見て受ける受けないや優先順位、急いでやるかどうかなども決めてもらう形です。

なのでクエストにはほとんど制限時間はつけていないのですが、ものによっては「ついていないとおかしいよね」という状況のものもあるので、それに関してはつけた上で、プレイヤーが得た情報によって納得の行く制限にしている、という感じです。

平林時間の概念はこのゲームにおけるシミュレーションの一端をになっているので、ある程度その整合性が必要なものはあるんだなと感じていただけたら嬉しいです。

――私自身が「メインクエストが大変な状況なのに、こんなサブ要素やってる場合なのか?」などと考えてしまうクチなので、興味深いお話です。

伊津野ゲームの利便性としては制限はなるべくつけたくないと思っていますが、ついてないとおかしいものに限ってはつけています。チーム内でも実装までに賛否あり、最終的には時間制限のあるクエストにはそれがわかるようになっています。

――熱狂的なファンも多いシリーズですが、そうしたユーザーの反応を見て反映した要素などはあるのでしょうか。

伊津野ポーンに愛着を持っているユーザーさんがたくさんいらっしゃった……という点はこちらも感じていましたので、よりポーンに愛着が湧いたり、それに対するリアクションを多くしたりということは意識しています。

――クエストによっては目的地がぼかされていたり、ファストトラベルは牛車に乗らなければならなかったりと、いわゆる“ゲーム的な便利機能”は比較的抑えめになっている一方で、ポーンに「Come」コマンドをしたら瞬間移動してきてくれるなどストレスになりそうな部分はしっかりと工夫されている印象を受けました。このあたりのバランス感覚はどのように決めましたか。

伊津野実は僕、すごく面倒くさがりで、物事を記憶するのも面倒くさいんですよ。だから、覚えなきゃいけないことは全部ポーンやシステムにやらせています。マップに目的地マーカーをつけるにはNPCの誰かに聞き込みして「ここに行けばいいよ」とお話を聞かなければならないのですが、一度見聞きさえすればそれを覚えておかなくてもいいようにしているんです。ただ、誰にも聞いたことがない情報はシステム側でも拾わないように……と線引きしています。

――別作品の話になってしまうのですが、伊津野さんがディレクターを務めた『デビルメイクライ』シリーズはハイスピードでスタイリッシュなアクションですが、『DD』のアクションは重みがあって、しがみついて戦うなどある意味泥臭いアクションと、遊びとしては正反対な2作だと思っています。ここまで違うアクションを作る中で、苦労などはあるのでしょうか。

伊津野『DD』の戦闘は、ローテンポなテンポの間になにができるか考えるという遊びですが、その遊びの範囲がとてつもなく広い作品です。地形にクエストにNPCにとさまざまな要素があるので、困難から逃げても良いゲームなのです。

一方『DMC』はハイテンポなゲームになっていて、今この状況でできるアクションのコマンドの中から選べ!というくらいのミニマムかつコンパクトな作りに収まっています。といっても、こっちはこっちなりにできることは無限にあるんですけどね。

こんな感じで、脳みそを使う時間の幅の違いというのが、ゲーム性における大きな違いかなと考えて、その方針の違いをもとに作っています。

――では最後に、ファンに向けて一言お願いします。

伊津野前作のディープなファンの方たちには、おそらく間違いなく喜んでもらえるゲームになっていると思います。今作からやるひとにとってもすごく新鮮なファンタジー世界のゲームとして新たな手触りを感じてもらえると思うので、ぜひ触ってみてください。

平林ユーザーの皆様ごとの旅」という部分をファンタジー世界の中で楽しんでいただけるようにしっかりと丁寧に作らせていただいております。そこに興味のある方には満足できる体験をご用意していますので、ぜひお手にとっていただければと思います。


『ドラゴンズドグマ 2』はPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに2024年3月22日発売予定です。TGS2023で行われたインタビューもぜひご覧ください。




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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《みお》
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