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『サガ エメラルド ビヨンド』「余白」を削った濃密なプレイ体験が衝撃的! 独自のゲーム性を突き詰める『サガ』の新しい形【プレビュー】

待望のシリーズ完全新作『サガ エメラルド ビヨンド』。その発売に先駆け、魅力や特徴に触れたプレビューをお届けします。

ゲーム Nintendo Switch
『サガ エメラルド ビヨンド』「余白」を削った濃密なプレイ体験が衝撃的! 独自のゲーム性を突き詰める『サガ』の新しい形【プレビュー】
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■「BP」を運用して立ち回れ! 一般的なRPGとは一線を画すバトル

『サガ エメラルド ビヨンド』のバトルは、行動順によって攻撃などを繰り出すターン制のバトルで、主人公や仲間への指示はコマンド入力で行います。……が、この説明だけだと、一般的なRPGを連想する人が多いでしょう。しかし『サガ エメラルド ビヨンド』は、王道的なRPGシステムとは一線を画しています。

まず本作には(そして『サガ』シリーズの多くには)「たたかう」といったコマンドはありません。戦いの場において、「たたかう」のはごく当たり前の話。その上で、どの技や術を繰り出すのか、本作のバトルはそこからがスタートです。

1ターンに行動できる回数は、パーティ全体の共通リソースとなる「BP」に左右されます。攻撃の手段によって消費するBPの数が変動しますが、最低でも1ポイントあれば1回の攻撃が可能です。最大5人でパーティを組むので、BPが5あればそれぞれが1回ずつ攻撃できます。

なお、コマンド入力による攻撃の回数はひとり1回まで。ターン中に複数攻撃する場合もありますが、それは特定の条件を整えた結果なので、BP消費による攻撃の回数はひとり1回に限られています。

そのためBPが6以上ある場合は、発動に2ポイント以上必要な術技を混ぜる等、余らせないのが賢い運用法になります。また、必ずしも全員が攻撃する必要はなく、BPの消費量は多いものの強力な術技を発動する方がいい場合もあるので、その判断はプレイヤーの力量に委ねられています。

一般的なコマンドRPGは、キャラひとりにつき1回の行動が確保されており、術や技などは「MP」を消費する形がほとんどです。一方『サガ エメラルド ビヨンド』は、BPを配分する形で行動を決定。消費するリソースはBPのみですが、その配分次第では行動できないキャラも出てきます。

ただし行動しなかったキャラは「防御」状態になるので、非行動=無意味ではありません。意図的にヘイトを集めてから「防御」に入り、他の仲間たちを守る……といった戦略も狙えます。この、BP配分による行動枠の変動制ひとつをとっても、本作のバトルが一般的なRPGと大きく違うことが分かります。

■奥深い「連携」と、戦略を視覚化する「タイムライン」

コマンドRPGという大枠は同じなのに、行動回数やアクションの中身は変動し、戦略性が増していることが窺えます。ですが、この独自性はまだ序の口。ここに「連携」が加わることで、プレイヤーの思考と駆け引きが更に加速します。

攻撃行動の術や技は、それぞれ「連携範囲」が設定されており(連携不可の術技を除く)、この範囲が繋がるように攻撃を設定すれば、複数人による「連携」が成立します。「連携」は繋げるほど与えるダメージが増すので、バトルにおける基本中の基本と言えるでしょう。

また「連携」を繋げると「連携率」が上昇し、これが150%を超えると一定確率で、200%以上なら必ず「オーバードライブ」が発生。「オーバードライブ」になると「連携」が再度発動し、自動的にもう1度攻撃を繰り出します。1回のコマンド入力で2度攻撃ができる、とても美味しいシステムです。

その「オーバードライブ」も視野に入れた「連携」が攻撃の要になりますが、こうした説明を見て「複雑で難しそう……」と感じる人もいることでしょう。ですが、実際にプレイすると非常に分かりやすいので、遊ぶ前から抵抗を感じる必要はありません。

1ターンの行動順は、敵味方ともに「タイムライン」上に並べられており、最も左にいるキャラから順番に戦闘行動を実施します。この「タイムライン」には、選択した技や術の「連携範囲」が視覚的に表示されるので、あとは範囲同士を隣接させるよう各キャラの行動を決めるだけ。「連携」の繋がりや発生の可否が視覚的に分かるので、戸惑わずにすみます。

技や術を選んだ後でもキャンセルが効くため、「一通り入力したけど、どうしても攻撃が繋がらない」という時は、ひとりずつやり直すことも可能です。連携がうまく繋がるよう、術技の組み合わせの中から最適解を見つけ出す……その試行錯誤が楽しく、奥深い戦略性に繋がっています

分かりやすいのに奥深い。そんな「連携」を軸とする『サガ エメラルド ビヨンド』のバトルは、ターン制コマンドRPGが持つ面白さを特定方向に絞り、それを凝縮したようなシステムに仕上がっています。



《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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