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『九魂の久遠』は死ねば死ぬほど“有利”なアクション?飼い主を求めヒトの業に囚われ力を求めるか、抗うか―1匹のネコの運命を導く【プレイレポ】

険しい冥界を抜けた先で待ち受けるのは、愛しい飼い主との再会か、それとも取り返しのつかない絶望か?

ゲーム Nintendo Switch
『九魂の久遠』は死ねば死ぬほど“有利”なアクション?飼い主を求めヒトの業に囚われ力を求めるか、抗うか―1匹のネコの運命を導く【プレイレポ】
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――――ネコんだ。

インティ・クリエイツは、Steam/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/ニンテンドースイッチ向け2D横スクロールアクションゲーム『九魂の久遠(くこんのクオン)』を5月30日に発売しました。

本作のストーリーは単純明快。飼い主にかわいがられていたものの、死んで冥界に堕ちてしまったネコ「クオン」が愛しい飼い主「ツクモ」と再会すべく、現世への帰還を目指す冒険譚です。しかし帰還は容易ではなく、プレイヤーは険しい冥界をクオンを操作して突破していくことに。

道中にはクオンとツクモのやり取りが差し込まれ、見る度に何が何でも現世に還してあげたいと感情移入していくことでしょう。しかし、本作は一筋縄ではいかない手強い2Dアクションゲーム。なんとプレイヤー次第でクオンが果たして幸せになれるのか、そうではないのか……結末が変化するマルチエンド仕様になっています。

本プレイレポートでは、オシャレな切り絵調グラフィックで少しホラーなところもほっこりする場面も1本で楽しめる『九魂の久遠』を、独特な“死ぬ度に強くなる”システムを中心にご紹介します。

◆か弱いネコの大冒険!被ダメージ=即死で手強いアクションゲーム

クオンが冒険する冥界には、「妖魔」と呼ばれる敵が至る所に配置されています。

通常のアクションゲームであればまず敵を蹴散らせばOKなものの、クオンは“ただのネコ”。ついこの前まで現世でぬくぬくと飼い主にかわいがられていた飼い猫に、戦闘能力などありません。しかし、前に進むには激しく攻撃してくる敵を突破しなければならない……。

そこで必須となるのが、無傷で敵をすり抜けることができる「シャドウスルー」というクオン特有のアクション。すばしっこいネコらしく、攻撃を見極め無駄な戦闘は避けてスーッと突破できます。

シャドウスルー中は“無敵”という操作の中心となる便利アクションですが、連発していると画面左上に表示されている紫のバー「スタミナゲージ」が消費されていくため、連続で使える回数には限度があります。

また、ときにはシャドウスルーの距離では届かなかったり、ネコの小さな体では行く手を阻む壁を乗り越えられない場面も。そんなときでもネコらしく、細い通路を見つけ出して潜り抜けてしまいましょう!

このように基本的に“避けゲー”なプレイスタイルが求められ、避けられなければ待ち構えるのは死のみ。すでに死んでいるだけあってクオンは非常にか弱い存在、1回でもダメージを受けるとその場で再び死にます。

殺意高めステージの一例。

この、いわゆるオワタ式が本作を手強い2Dアクションゲームたるものにしており、アクションが苦手なプレイヤーにとっては少々心が折れてしまう要因になってしまうかも……?

◆でも大丈夫!アクション苦手プレイヤーにこそおすすめしたい”死ぬ度に強くなる“クオンの奇跡の力

ところで、読みが似ている単語の組み合わせが特徴的な『九魂の久遠』。「『久遠』は主人公の名前だと分かるけど、『九魂』ってなんぞや?」と疑問を抱きはしないでしょうか。

“九魂”とは、その名のとおり9個の魂。クオンは死ぬ度、最大で9回まで“魂”を取り込んで蘇生できる奇跡の能力「アニマリヴァイヴ」を持っています。

これは取り込んだ魂によって、これまで攻撃できなかったクオンに攻撃能力が付与されたり、翼が生えて空中移動できたりするもの。たとえばゾウの魂なら遠距離攻撃から身を守るシールドが出せるようになるし、ネコなのにチワワの魂を手に入れるとその愛らしさで敵の攻撃全てを無効化することも可能になります。

そう、実は本作はオワタ式ではなく、ちゃんと残機制! 増えもしないけど減りもしない残機は常に9個。10回目の死を迎えてゲームオーバーになるまで、クオンは死ぬ度に強化されていくネコなのです。

ゾウの魂で遠距離攻撃を防御。

これまで避けるしかなかった操作も、このアニマリヴァイヴで幅が広がっていきます。しかも、大体5回目の死あたりからクオンの蘇生に変化が現れ、「ヒト」の魂を取り込んで「業魔形態」になると一気にまたゲーム性が変わります。

業魔形態になったクオンは1つだけだったライフが大幅に増加し、これまで手に入れた魂も超強化、攻撃力も上がり敵を避けずとも真っ向から立ち向かえるように。途端にアクションバトルゲームらしくなり、1本で全く違う緊張感とゲーム性を味わえる本作の魅力のひとつです。

しかし、これまでの小さいネコ姿「幼魔形態」でできたシャドウスルーや潜り込むことは不可能に。アイテムが取れない!

◆強大な力に身を委ねるか、それとも抗うか?選んだ選択は結末に繋がる

そしてボスを倒してステージをクリアすると、取り込んだ魂を解放可能に。解放すると戦闘能力のない、元のかわいい幼魔形態に戻ります。そこから死んで得られる魂(能力)は以前のクオンとは異なるので、今度は全く違う9個の魂からなるクオンが生まれます。

死因となった敵は「冥界図鑑」に自動的に登録。獲得しやすい魂が見れるようになるため、狙った能力ばかりを持った自分だけの最強のクオンを作り上げることもできます。

さらに9回目の死がもたらすクオンの最終形態「九魂逢魔形態」では、これまで得た戦闘能力がさらに超大幅強化。技を出すのに必要な「ヒスイゲージ」の消費量も減少するので、ボス戦でもバンバン大技を繰り出せます。

あと1回しか後が無い、まさにクオンもプレイヤーも追い詰められた状態ですが、何しろとにかく強い!そうそう簡単には死なないので、あえてスリリングかつ爽快なアクションを楽しんでみるのも良いかもしれません。

しかし、強くなるとはいえヒトに近付けば近付くほど人間らしく憎しみや業に囚われていくのも事実。敵にやられた復讐心や手に入れた強大な力に取り込まれるか、それとも抗うか……全てはプレイヤー次第です。クオンの状態はエンディングや道中差し込まれる一枚絵にも反映されるので、ぜひご自分の目でご確認ください。

◆難易度選択は不死身からマジの即死まで自由に選べる!だからこそ高難易度アクション入門に最適

また、本作ではありがたいことに難易度を選べます。残機制の「反魂モード」をはじめ、10回以上死んでもゲームを続行できる「永魂モード」、逆に10回目の死を迎えるとこれまでの冒険は全てなかったことになる「九魂モード」の3種類が用意されています。アクションゲームが本気で苦手というプレイヤーも、永魂モードで当たって砕けろゾンビ戦法でいけば絶対にクオンを現世へ導けますよ。

とはいえ「最低難易度で遊ぶのはちょっと抵抗が……」と懸念を抱えるのも、ゲーム好きならあるある問題。

しかし、9回目の死がもたらす最強の「九魂逢魔形態」を気にせず存分に楽しめるのは、永魂モードであるとも筆者は思います。やはりアクションゲームたるもの、無敵状態でダメージを気にせず敵をバッサバッサと倒して、無双したい!

このように自身の腕前によってプレイスタイルを変化させることができるため、高難易度アクション入門にも最適な1本と言えるでしょう。

それにしても、これまでお届けしてきたスクリーンショットから分かるように本作はキャラクターデザインと切り絵調グラフィックがメチャメチャに良い作品となっています。

主人公のクオンはもちろん、道中にステージボスとして立ちはだかる「妖魔獣人」たちがキャラ付けも見た目も良すぎる。なぜ彼らが冥界にいるのか……ゲームの進行で徐々に見えてくる背景も必見。アクションゲームとしてはもちろん、考えさせられるキャラ同士のやり取りも深い作品です。

九魂の久遠』は、Steam/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/ニンテンドースイッチ向けに発売中です。ネコ好き、アクションゲーム好き、それとも少しダークな雰囲気が好き……いろんなプレイヤーの需要を満たす、一風変わったアクションゲームをぜひお楽しみください。

あなたが導いたクオンは、どんな結末を迎えましたか?


九魂の久遠 -PS5 【特典】A4クリアファイル 同梱
¥4,515
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《八羽汰 わちは》

たまに絵も描く 八羽汰 わちは

はちわたわちは(回文)メディアへの憧れとゲーム好きが融合してゲームライターに。幅広く手を出すが一番好きなジャンルはJRPG。特技はヒトカラ12時間。

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