人生にゲームをプラスするメディア

タイムアタックは生涯スポーツだ!『Nintendo World Championships ファミコン世界大会』で蘇る“マリオ1-1”の思い出

『Nintendo World Championships ファミコン世界大会』で蘇る、タイムアタックの思い出。

ゲーム Nintendo Switch
タイムアタックは生涯スポーツだ!『Nintendo World Championships ファミコン世界大会』で蘇る“マリオ1-1”の思い出
  • タイムアタックは生涯スポーツだ!『Nintendo World Championships ファミコン世界大会』で蘇る“マリオ1-1”の思い出
  • タイムアタックは生涯スポーツだ!『Nintendo World Championships ファミコン世界大会』で蘇る“マリオ1-1”の思い出
  • タイムアタックは生涯スポーツだ!『Nintendo World Championships ファミコン世界大会』で蘇る“マリオ1-1”の思い出
  • タイムアタックは生涯スポーツだ!『Nintendo World Championships ファミコン世界大会』で蘇る“マリオ1-1”の思い出
  • タイムアタックは生涯スポーツだ!『Nintendo World Championships ファミコン世界大会』で蘇る“マリオ1-1”の思い出
  • タイムアタックは生涯スポーツだ!『Nintendo World Championships ファミコン世界大会』で蘇る“マリオ1-1”の思い出

往年の名作ファミコンソフトでタイムアタックを競う『Nintendo World Championships ファミコン世界大会』(以下『ファミコン世界大会』)。『スーパーマリオブラザーズ』、『ゼルダの伝説』、『ドンキーコング』など全13作品の一部分をプレイできるとあって人気を集めています。

「名作ゲームのタイムアタック」は今や競技化されており、それまでも個人レベルで行われてきたことがインターネットの発達によってプレイ動画をすぐさま世界中に配信できるようになったため、タイムアタック専門のプレイヤーが急増しました。

そして此度の『ファミコン世界大会』発売により、かつてのファミコン少年が気軽にタイムアタックに参戦できる環境が整ったと言えます。

◆タイムアタックにピッタリな「1-1」

かつて、ファミコンソフトのタイムアタックは人力でそのタイムを計算しなければならないという事情がありました。それは筆者自身が少年時代に経験しています。

筆者は1984年生まれのいわゆる「スーファミ世代」。しかし、90年代前半の子供はファミコンとスーパーファミコンの両方を持っていることが普通でした。筆者の家庭がそれだけ豊かというわけでは全くありません。何しろ、筆者の親父は八王子医療刑務所に勤務していた法務省矯正局の国家公務員。字面で書けば様になりますが、当時の公務員というのはバブルの恩恵には一切ありつけません。老朽化した官舎に住む、安月給の役人です。

その官舎(というより団地)には筆者と同い年の子が3人いました。彼らは例外なく、家にファミコンとスーパーファミコンを備えていたことを今でも強烈に覚えています。

学校が終わったら、彼らを家に誘って一緒にファミコン。ある時期、筆者と同じ官舎の親友Mくんとで『スーパーマリオブラザーズ』の1-1をタイムアタックしようという話になり、親父のストップウォッチを持ち出してやってみたことがあります。画面に表示されているタイムよりも、より正確かつ細かい数字を出すためです。

その時のタイムは覚えていませんが、筆者はMくんにまったく勝てなかったことはよく覚えています。

◆今遊んでも、結構難しいぞ!

この時代の技術では、ステージ区切りのタイムアタックは最初の面しか気軽にできなかったという事情があります。

その点、『スーパーマリオブラザーズ』の1-1は、リセットボタンを押せば何度でもすぐに挑戦できます。また、1-1はクリアするだけなら非常に簡単ですが、タイムアタックとなると障害物がとんでもなくいやらしい位置に配置されていることが分かります。全力疾走のまま走り続けたら、土管にごっつんこしたりクリボーに真正面からタックルしてしまったり……。

結構難しいんです、『スーパーマリオブラザーズ』の1-1タイムアタック!

「どうしてこんなところにクリボーがいるんだ!」「何でこんなに背の高い土管を作ったんだ!」と憤慨してしまうことが多々あり、それをあとでじっくり考えてみると「1-1って、本当によくできたステージだな」という感想が脳の片隅からじわじわと出てきます。

「このゲームはこういう要素があるんですよ」とさりげなくプレイヤーに教えている1-1は、極めて精緻に設計された建造物と表現することもできます。

◆『ドンキーコング』の1面も

また、『スーパーマリオブラザーズ』と平行して少年時代の筆者がハマっていたのは、『ドンキーコング』の1面タイムアタックです。

これも『スーパーマリオブラザーズ』1-1と同様、リセットボタンを押せばすぐに再チャレンジできるという事情がありました。筆者は『スーパーマリオブラザーズ』より『ドンキーコング』のほうが得意であり、これならMくんにも勝てる! と思って挑戦してみても、やっぱりMくんのほうが速かった……という苦い記憶が。

この『ドンキーコング』も、タイムアタックをするにはかなりシビアというか難しいところのある作品です。

マリオが梯子を上る場面、実は完全に上り切らないと横移動ができず、途中で止まってしまいます。ここでつっかえてタイムロスしてしまう……なんてジレンマは、令和に発売された『ファミコン世界大会』でも悩みの種として存在し続けています。ただ、それらの癖を完全に把握して徹頭徹尾流暢に進んでいけば、20秒台も夢ではありません!

◆タイムアタックは「生涯スポーツ」だ

本来の「全面クリアを目指す遊び方」ではなく、あくまでもタイムを競うためにプレイする。ファミコン作品のタイムアタックは、あらゆる世代の人が平等な条件下で戦うことができるスポーツ競技と言えるのではないでしょうか。

通常、スポーツ競技の大会は年代・年齢別のレギュレーションが設けられています。それは当然で、20代の選手と50代の選手が同じ場に立ったらおおよそ勝つのは20代の選手でしょう。そのような年齢差による有利不利が少ない競技は「生涯スポーツ」として近年注目されていますが、ファミコン作品のタイムアタックは極めて理想的な生涯スポーツではないでしょうか。

若い頃、ゲーセンの『ドンキーコング』で腕を磨いたおじいちゃんが、『ファミコン世界大会』で素晴らしい記録を叩き出して孫に尊敬される。そうした光景が、今この瞬間に世界のどこかで繰り広げられているかもしれません。

《澤田 真一》

ゲーム×社会情勢研究家です。 澤田 真一

「ゲームから見る現代」をテーマに記事を執筆します。

+ 続きを読む

編集部おすすめの記事

ゲーム アクセスランキング

  1. 『ワンピース カードゲーム』“ONE PIECE DAY'26”記念商品がプレバンで抽選販売中!特別な「ルフィ」と「ドン!!カード」の2枚セット

    『ワンピース カードゲーム』“ONE PIECE DAY'26”記念商品がプレバンで抽選販売中!特別な「ルフィ」と「ドン!!カード」の2枚セット

  2. なぜ「でもフリューだしな…」と言われるのか? 意欲的な作品を生み続けてきたフリューと、期待を集める『アノマリス』の今

    なぜ「でもフリューだしな…」と言われるのか? 意欲的な作品を生み続けてきたフリューと、期待を集める『アノマリス』の今

  3. 『ゼンゼロ』×『崩壊:スターレイル』コラボがVer.3.4で開催!ロビン、カフカが新エリー都にやってくる

    『ゼンゼロ』×『崩壊:スターレイル』コラボがVer.3.4で開催!ロビン、カフカが新エリー都にやってくる

  4. データカードダス『アイカツ!アンコール』が人気爆発!稼働2日目にして「カード切れ」のゲームセンターが続出

  5. 陸上自衛隊が各国と「ゲーム」で競い合う―英国国防省の主催する“軍関係者向けeスポーツ大会”開催、サイバー技能向上と交流目的に【UPDATE:コメントあり】

  6. 全武将に斬属性が付けられる!『真・三國無双2 with 猛将伝 Remastered』はタイパ重視の育成で、逆に辞めどきを見失う仕上がり

  7. 人気“お絵描きかくれんぼ”ゲームで野田クリスタル軍団が阿鼻叫喚! 擬態センスが問われる本作で、誰が一番センスがあったのか?【TGS2026】

  8. ジニと出会い、育てて、広大な世界を冒険!―『Roco Kingdom(ロコキングダム)』先行試遊&発表レポート KENNさんと相羽あいなさんの生アフレコも

  9. スイッチ版『ルビサファ』や『エメラルド』に期待!?『ポケモンホーム』アプデで追加された“GBAのとある表記”が話題に

  10. 『ドラゴンズドグマ 2:ダークアリズン』で冒険はどう変わる? 本編クリア済みでも苦戦する「ノルガン」と、ハクスラ要素が熱い「遺戦品」【先行レポ】

アクセスランキングをもっと見る