※本稿では、システム上の関係で簡体字/繁体字で表記すべき部分も異体字に置換している場合があります。
◆『風之痕跡』

9月23日に公式アカウントが開設されて、PV第1弾が公開された『風之痕跡』が、TapTapにて事前登録者数を伸ばしてきています。本作は、『OCTOPATH TRAVELER』や、最近ではリメイク版「ドラクエ3」『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』などでも採用されている“HD-2D”の風合いを持ったRPG。




公開されたばかりのPVでは、日本語歌詞の主題歌を採用し、王道のファンタジーRPGとしての雰囲気はかなりバッチリ。スマートフォン縦画面でも横画面でもプレイ可能なようで、マルチプレイにも対応した作品なのだそうです。
ゲーム内には他にもローグライク要素などが備わっているとのこと。こうしたRPG作品でマルチプレイが楽しめるという訴求は少し珍しいとも思いますが、ゲームとしては中々気になるタイトルです。
◆『梦的第七章』

ハイエンドな3DCG志向のスマートフォンゲームが台頭し、家庭用ゲーム機とのマルチプラットフォーム展開が増えてきている中、『梦的第七章』ではむしろトレンドに逆行する形で、従来のスマートフォンゲームらしいタイトルとなっています。
日中の人気イラストレーターたちが参画して描き下ろす個性豊かな美少女キャラクターたち、そして早見沙織さん、金元寿子さん、戸松遥さん、内田真礼さんといった人気声優陣たちを主要ヒロインに起用したキャスティングなど、公式の訴求ポイントも実にスマートフォンゲームらしい切り口です。




AAAクラスの運営型タイトルと競合するのではなく、市場に長く残っている既存のモバイルゲームアプリユーザーたちに新しい住処を用意する。あえてこの時代にこうしたタイトルが登場するというのは、そんな意図があったりするのかもしれません。
また、最近のスマートフォンゲームはゲームとして作り込み過ぎて、何をするにも時間がかかり、遊ぶ側に大きな労力が伴います。1度でもログインを怠ってしまうといくらクオリティが高くても、ユーザーの熱量は低下しやすいものです。そうした根底の戦略があるのかはわかりませんが、市場のニーズは抑えていると思います。
◆『新月同行』

2024年も残すところ僅か2か月という時期に差し迫りましたが、中国国内向けの大型タイトルとしては、おそらく今年最後になるのが本作『新月同行』です。本特集ではこれまで幾度も取り上げてきたのですが、9月20日にようやく正式リリース日が発表されて、bilibiliやTapTapユーザーの間で話題になっています。




中国では10月3日~7日(5日は除く)にかけて、アニメ・漫画の大型イベント「杭州COMICUP30」が開催され、『新月同行』も出展するようです。
現在、公式サイトの事前登録者数は260万人を超えていますが、配信日までにこうしたイベント出展を経て、この数字はさらに増加していくのではないかと考えられます。中国国内で2024年最後を飾る注目作『新月同行』は、10月24日に正式リリースされる予定です。