
2024年、カーナビやオーディオ機器メーカーとして日本を代表するパイオニアが、約20年ぶりにゲーミングデバイス事業に再参入したことが大きな話題となりました。同年の東京ゲームショウでは大きなブースを構え、現在のゲーマーにその存在感を印象付けていたのは記憶に新しいところ。
現在、パイオニアはニンテンドースイッチや携帯型ゲーミングPC Pimax Portalに対応したゲーミングスピーカー「ポータブルゲーミングスピーカー(TQ-PG300K / TQ-PG300W)」を展開中。さらに、デスクトップPCやコンソール向けの「デスクトップゲーミングスピーカー(TQ-FG3000 / TQ-WG3000 / TQ-RG3000)」の発売も控えています。
本稿では、携帯性に特化しつつ音響にもこだわった「ポータブルゲーミングスピーカー」の魅力に加え、過去にさまざまなゲーミングデバイスをリリースしていたパイオニアの歴史も紹介します。
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パイオニアがゲーム業界に再参入!その歴史を振り返る

近年は、カーナビやカーAV、オーディオ機器で知られるパイオニアですが、過去にはゲーミングデバイスだけでなく、ゲームハードやソフトも販売していたことはご存知でしょうか。
古参ゲーマーにとって、1993年に発売されたゲームがプレイできるLD(レーザーディスク)プレイヤー「レーザーアクティブ」は懐かしい存在です。レーザーアクティブは、PCエンジンパック、メガドライブパックを装着することで、PCエンジン系列とメガドライブ系列のカードリッジやCDソフトを遊ぶことができたほか、数は少ないもののメガLDなどLD規格のゲームソフトも存在していました。
そして、1998年に初代プレイステーション用タイトル『serial experiments lain』をリリース。本作は、映像や音声データなどの断片にアクセスしてその情報をプレイヤーの頭の中で組み立てていくという非常に特殊なゲームシステムで、現在でもカルトな人気を誇っている伝説的なゲームです。その他には、2006年にXbox360向けの5.1chサラウンドシステム「HTP-GS1」も展開していました。
そして長きにわたる沈黙を破り、2024年の東京ゲームショウで「ポータブルゲーミングスピーカー」「デスクトップゲーミングスピーカー」と共にゲーム事業に再び参入を果たしたのです。
スイッチのサウンドをよりダイナミックに!テーブルモードでは利便性も向上


「ポータブルゲーミングスピーカー」は、ブラックとホワイトの二種で展開しており、機能に差異はありません。付属物は取り扱い説明書2枚とL字アダプター。

スイッチ本体への取り付けは簡単。スピーカー部を引き上げてホールドガイドを引っ掛けてUSB Type-Cポートに接続すれば完了。

バッテリーレスなので本体からそのまま給電し、スイッチの設定をいじったりする必要もありません。音量の調整はスイッチの音量ボタンで操作できます。

横面には「Hi VOL」スイッチと、USB Type-Cポート。「Hi VOL」は、オンにすると音量が約2倍に。広い部屋や屋外でも迫力のあるサウンドを味わえます。USB Type-Cポートは充電しながらのゲームプレイができるほか、付属のL字アダプターでケーブルの取り付け方向の調整が可能。

反対側には音の広がりを切り替えられる「WIDE」のスイッチを備えています。


背面にはスタンドも装備されているので、スイッチをテーブルモードで安定して置くことができます。

本製品によってテーブルモード中の充電ができるようになるため、バッテリー残量を気にせず長時間のプレイが楽しめるようになります。スイッチ単体ではテーブルモード時にはUSBポートが底面に来てしまうために充電しながらのプレイができなかったので、この機能は利便性を大きく高めてくれます。
2024年10月24日にリリースされたニンテンドースイッチ版『ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン』をプレイして、「ポータブルゲーミングスピーカー」の機能をチェック!

「ポータブルゲーミングスピーカー」を取り付けてのプレイは、サウンドがグッと迫ってくる感じがするのでゲームの没入感が大きく増します。「WIDE」をオンにすると音がかなり広がって聴こえるので、『ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン』の伊藤賢治氏によってリアレンジされた壮大な音楽との相性も抜群。
スピーカーからの音は、「WIDE」をオンにしているとさらに立体感のあるサウンドを楽しめます。音質は重低音がガッツリ効いているようなものではありませんが、安いスピーカーにありがちなシャリシャリ感は全くなく、バランスよくゲーム内の音をしっかりと聴かせてくれる印象です。クロストークキャンセリング機能を備えた音響信号処理技術を使用しているということもあり、ステレオ感はなかなかのもの。
「Hi VOL」をオンにすると驚くほどの大音量になります。広い空間でも十分に音が届くようになるほか、野外などでも周りの音にかき消されることなくサウンドを楽しめそうです。しかも、スピーカーが小型かつ薄いにも関わらず音割れなんてしません。これは80年以上も様々なスピーカーを作り続けているパイオニアだから成せる技術なのでしょう。

本体の重量も130gしかないのと重さのバランスが良いのか、携帯モードで使っていても装着していない状態とあまり変わらない感覚でプレイできました。本製品はスイッチ本体の真ん中に来るようになっているため、手でスイッチを持った際も干渉することはありません。

スピーカーが画面の上部についているため、携帯モードでプレイしていてもしっかりと自分の方に音が向かってきます。

テーブルモードでは、そこそこの音量しか出せないスイッチ本体のスピーカーでのプレイとは大きく異なるプレイ体験を与えてくれます。立体感と迫力のあるサウンドがスイッチから放たれるのは、まるで違うゲーム機でプレイしているよう。
また、前述したように充電しながらのプレイも可能なので、『ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン』のようなじっくりと腰を据えてプレイする必要があるタイトルでもバッテリー切れを心配する必要はありません。
『Fit Boxing』シリーズのような音楽とゲームを組み合わせつつテーブルモードでのプレイにも最適なタイトルとの相性も非常に良さそうです。
取り付けと同じく、取り外しも一瞬。外出先などでもさっと取り外しができるので、軽さも相まって持ち運びも億劫にはならないでしょう。
音にこだわるスイッチユーザーには「ポータブルゲーミングスピーカー」は最適な選択!

迫力のあるサウンドでゲームの魅力を押し上げるだけでなく、テーブルモードでの利便性も向上させるパイオニアの「ポータブルゲーミングスピーカー」。最新ゲームを最適な環境でプレイしたい人はもちろん、プレイ済みやプレイ中のゲームを新鮮な感覚でプレイしたい人にもおすすめです。
「ポータブルゲーミングスピーカー」のブラックカラー(TQ-PG300K)とホワイトカラー(TQ-PG300W)はともにAmazonにて8,480円(税込)で販売中。
また、デスクトップPCとコンソールに向けた「デスクトップゲーミングスピーカー(TQ-FG3000 / TQ-WG3000 / TQ-RG3000)」の発売も控えています。こちらもAmazonで販売されますが、現在のところ価格と発売日は未定です。
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