2025年も暮れに近付き、新年に備えてPCを新調しよう……と思っている方も多いのではないでしょうか。そんななか、世間ではPCパーツ価格が上昇の一途をたどる報道ばかり……そんな訳で今回は、さまざまなPCパーツの価格の推移を見ていくことにしましょう。
高騰する各種PCパーツ……やはり「今は時期が悪い」し将来的にも悪いかもしれない
まずはCPUについて、価格.comの人気アイテムを見ていくことにしましょう。
IntelのCPUの一番の売れ筋であるCore i5 14400F BOXの今年1年の価格推移は以下の通りです。

平均価格は昨年末の3万円台から今年6月にかけて2万2,000円台に下がったものの、今年9月以降は値上がりの傾向を見せ、記事執筆時点ではおよそ2万7,000円台に増加しています。
一方、AMD製CPU一番人気のRyzen 7 9800X3D BOXはどうでしょう。

こちらの平均価格は今年初頭は11万円ほどだったものの順当に値下がりしていき、2025年12月現在ではおよそ8万円というところに収まっています。
続いてはメモリーについてみていきましょう。売れ筋No.1のCP2K32G56C46U5 [DDR5 PC5-44800 32GB 2枚組]の価格推移はというと……

昨年~今年9月あたりまでほぼ3万円で横ばいだったのが、10月後半から突然の急騰!2025年12月現在、平均価格は10万円を超えています。嘘だと言ってよメモリー……。
続いてはグラフィックボードを見ていきます。まずはNVIDIA一番人気のNE7507T019T2-GB2031U (GeForce RTX 5070 Ti GamingPro-S 16GB) [PCIExp 16GB] ドスパラ限定モデルから。

こちらは登場後9月あたりで12万5,000円程度まで下がりましたが、12月に入って上昇し現在は約13万円となっています。
では、Radeon一番人気のRadeon RX 9070 XT Challenger 16GB [PCIExp 16GB]はどうでしょうか。

この製品は11月に登場し、登場後の平均価格は約10万円でしたがこれも12月に入って急騰し、現在の平均価格は約11万5,000円となっています。
続いてはSSDについて見ていきます。人気No.1のWD_Black SN7100 NVMe SSD WDS200T4X0E(2TB)の価格推移グラフは以下の通りです。

こちらの平均価格は2025年の間約2万4,000円台を推移していましたが、やっぱり11月末から12月にかけて急騰を見せ、現在の平均価格は約3万1,000円です。なんたること……
逆にマザーボード市場は昨今のメモリ価格急騰を受けて古いマザーボードにも需要があるということで価格が伸び悩んでおり、AMDのB650マザーボードが生産終了を延期したというGAZ:Logの報道もあります。
また、海外メディアtom's HardwareによるとOpenAIの大規模データセンター計画であるStargateにメモリを供給する契約をサムスンとSKハイニックスが交わしており、これによって世界のDRAM生産量の最大40%がStargate計画に投じられると報じられています。この報道通りならば、今後もっと市場に出回るメモリは希少になると思われます。
PCパーツの話になると「やめておけ、今は時期が悪い」と返す定番のネットミームがありますが、各種PCパーツの価格が11月~12月に入って急騰しているところを見ると本当に時期が悪い印象です。さらに今後出回るメモリの量が少なくなると考えると、自作PCパーツやBTOPCの購入は当分の間「時期が悪い」どころか「さらに時期が悪い」ことになりそうです。











