
2022年に世界を震撼させた「SAO事件」。フルダイブ型VRのMMO「ソードアート・オンライン」にログインした1万人ほどのプレイヤーが巻き込まれ、約4,000人もの命が失われました。
※フルダイブVR=脳と直結することで五感のすべてをゲームに反映させるタイプの架空のVRシステム。
ゲーム開発者の「茅場晶彦(かやば あきひこ)」が起こしたその事件は、ライフがゼロになった時点でVR用ヘッドギア「ナーヴギア」に電磁パルスを発生させて装着者の脳を焼き切るというもの。
つまり「ゲームオーバー=死」。
ゲームの中に閉じ込められたプレイヤーは、その世界のすべてである「浮遊城アインクラッド」の第100層のボスを攻略するまで絶対に解放されることはありません。そんな状況の中で、ある者は絶望して命を投げ出し、ある者は攻略を進め、ある者はこの世界に順応し、ある者は他者を踏み台にして利益を追求する。
川原礫氏が執筆し、abec氏がイラストを担当した本作ライトノベルは2012年にTVアニメ化してさらなる人気を獲得しました。原作小説は現在も続いているほか、アニメやゲームなどのメディア展開も活発です。
その本作が、すべての原点である「アインクラッド編」を完全新作『Echoes of Aincrad(エコーズ オブ アインクラッド)』としてゲーム用にリブート! 物語の主人公は本編の主人公「キリト」ではなくプレイヤー自身です。つまりゲームの中に囚われたプレイヤー目線でゲームを攻略するという興味深い内容となっています。
またゲームモードのひとつに「ゲームオーバー即セーブデータの消去」というデスゲームモードも実装しており、作中で登場人物たちが味わったであろう「ゲームオーバー=死」のヒリついたプレイが疑似体験できます。
そこで本稿では、メディア向けに実施された試遊会のようすをレポートして、実際のゲームの手触りなどをお伝えしたいと思います。

◆オレは短剣で行く!
さて改めて本作『Echoes of Aincrad(エコーズ オブ アインクラッド)』の紹介です。こちらは家庭用ゲーム機向けアクションRPGとなっており、プレイヤーは「キリト」ではなく一般プレイヤーとしてこのデスゲームに参加させられることとなります。
目的はアニメ本編の序盤と同じく第1層から第2層を攻略すること。プレイヤーはβテスト参加者という設定もありますから、もしかしたら原作と同様、攻略組としてゲームに挑むのかもしれません。
アバターは男女のどちらかを選択することができるほか、髪型や体形なども決められるので自由度がある程度確保されています。そうしてキャラクリを経たらいよいよゲームスタートです。「はじまりの街」を拠点に、クエストに挑んだりサブクエストを受注したりしながらストーリーを進めます。
なお試遊会では、あらかじめ準備されていたキャラクターでサブクエストのひとつ「失われた紀行文」のみをプレイさせてもらいました。デスゲームモードではなく、ゲームオーバーしてもセーブデータが消されない通常モードです。
ちなみにゲームの進行度で言えば「プレイヤーがやっと操作やゲームに慣れて色々と試したくなってきた」あたりの時期とのこと。プレイしやすいよう、若干、装備が整った状態となっています。それではさっそく「アインクラッド」の世界に足を踏み入れてみましょう。
ゲームスタート後、「はじまりの街」にある拠点の一室では、まずは操作を確認をすることに。アクションは移動・ジャンプ・回避・ダッシュ。攻撃はライトアタックとヘビーアタックの2つに加え、ガードと「ヴァリアブルアクション」が使えます。またスキルも当然、さまざまなものが用意されていました。

「ヴァリアブルアクション」とはいわゆるパリィやドッジのこと。本作ではタイミングよく防御や回避をすることで発動させることができてパートナーが追加攻撃をしてくれます。パートナーは本作オリジナルキャラクターの「イオリ」など複数存在していて、試遊会ではその「イオリ」のほか、原作にも登場した情報屋の「アルゴ」も選ぶことができました。
パートナーといえば「SAO」ファンなら思い出すのが「スイッチ!」でしょう。もちろん本作でも可能で、パートナーがエネミーを自由に攻撃する「フリーモード」と、ターゲットを取ってくれる「スイッチモード」の2つのモードを随時切り替え(指示)ながら、状況に応じた立ち回りをおこなっていきます。
本作は難易度がやや高めに設定されており、回復方法が限られる中、いかにダメージを負わずに各戦闘を切り抜けるかという立ち回りが大切になってきます。そんな時に「フリーモード」にしておくと、パートナーが率先して戦ってくれるのでこちらの負担が軽くなります。筆者のようにゲームが下手な人間でもストーリーを進めることができるというわけです。
なおイオリはサポートスキル「ヒールゾーン」で回復が可能、アルゴは周囲の敵や宝箱の位置がわかるサポートスキル「アナライズ」が使えるので、クエストを有利に進められる相手を選ぶことも重要になってきます。


さて操作の確認をしたら次は装備の確認とグロウポイントの振り分けです。用意された状態では片手剣を装備していましたが、素早い動きで手数を増やしたかったので短剣を選択。防具もそれに合わせたものに着替えました。
武器は片手剣、細剣、短剣、棍棒、両手剣、斧の6種。各武器には「固有MOD」という特性が備わっている場合があり、今回選んだ短剣「アイアントゥース」にはノーマルアタックの攻撃速度が上がるMODが備わっていました。ただし同時に盾の装備ができなくなるため、盾で防御する「パリィ・スラッシュ」が使用不能に。回避で発動する「ドッジ・スラッシュ」と、特定の条件によって発動する「リバーサル・スラッシュ」しか使えなくなっています。
開発スタッフによると、どうやら盾で防御する「パリィ・スラッシュ」の方が扱いやすいとのこと。一瞬迷いましたが、「回避一本でもどうにかなるじゃろ!」と楽観的にプレイ続行です。
防具は「全ての状態異常にかかりにくくなる」というハンターシャツ(胴体)、「攻撃時のスタミナ消費を軽減」というロンググローブ(腕)、「回避時のスタミナ消費が減る」というコットンパンツ(下半身)で装備を固めました。
本作はダッシュ・攻撃・回避など、あらゆる場面でスタミナ消費があり、スタミナのない状態では攻撃ができなくなってしまいます。選んだMODはそれらの消費を軽減するもの。回避を中心にビルドするならピッタリでしょう。
ちなみにスタミナが尽きた時こそパートナーの出番です。そんな時はパートナーに「スイッチ」の指示を出して、パートナーがターゲットを取ってくれている間にスタミナ回復を待ちます。


さて装備が決まったら次はグロウポイントの振り分けです。こちらは任意に振り分けられる成長ポイントで、生命力や攻撃力など7項目の強化が可能です。しかも一定のポイントごと「HPアップ+10」や「ダメージアップ+3」などボーナスが得られるので、やみくもに振り分けるよりはボーナス狙いで効率よく振り分けることが大切です。なおポイントの振り分けはお金を払うことで自由にリセットできるので、武器の特性に合わせて振り分け直すと、さらに戦いやすくなるでしょう。

◆いよいよサブクエに出発! そして即ゲームオーバーに!
拠点から街に出て「メインターミナル」に行くといよいよサブクエ開始です。メニュー画面から一気にメインターミナルに飛ぶこともできましたが、ここはある程度「はじまりの街」を見たかったので徒歩で移動。その途中、アルゴと出逢ったので会話もしました。


メインターミナルでサブクエを受注すると、パートナーを決定後、そのポイントに瞬間移動していよいよ冒険の始まりです。試遊したサブクエ「失われた紀行文」は商人から受注したもので、目的は商人が落としたというノートを見つけること。探索と言いつつ各所を細かく調べる必要はなく、マップのマーカーを頼りにゴールに到達すればクリアです。
ただゴールを目指すと簡単に表現しても、実際はその道のりは長く遠く、途中で遭遇する無数のエネミーなど困難が伴います。そこでひとまず、各所に設置された「セーフティエリア」を探すことにしました。このセーフティエリアとはいわゆる中間地点にあたり、回復と拠点への帰還ができるほか、ゲームオーバー時のリスポーン地点となります。
なお本作はアニメ本編と同様、マップを完成させるという目的もあります。当初はデータが存在しない地域でも、「セーフティエリア」を発見することでその周辺情報がマップに反映され、宝箱などの要素が追記されます。


ある程度、装備が整ってるので通常であればそう困難はないはずの道中。しかしこのゲームの肝のひとつである「ドッジ・スラッシュ」を試そうと思うとそうはいきません。コツを掴むのが難しく、試遊時間が約1時間の制限つきなのに失敗が重なってしまい、時間だけが刻々と過ぎていきます。
しかもようやく成功したと思っても、槍を投げる相手や多数に取り囲まれることがあり、なかなか先へ進めません。ようやくコツを掴んでリズムよく先に進めるようになっても、目指すゴールが思った以上に遠く、結局、セーフティエリアをいくつか見つけたもののボスのいるエリアまではたどり着けずにタイムアップしてしまいました。
この調子なら「デスゲームモード」も序盤で終わってしまいそうな筆者でしたが、それでも戦闘は楽しかったですし、まだまだ解放できる要素が多く育成し足りません。そこは泣く泣くリリースを心待ちにするしかなさそうです。



なお「デスゲームモード」とは、“ゲームオーバー=セーブデータ消滅”という過酷なゲームモードのことです。通常は1度ストーリーをクリアしたら解放される要素となっていて、通常のゲームモードと同様に、ストーリー、ノーマル、ハード、ベリーハードの4つの難易度でプレイ可能となっています。販売されるバージョンによっては最初からプレイ可能となる早期解放特典もあるので、腕に自信がある人は、ぜひ初見デスゲームを体験してはいかがでしょうか。
そのほか「キリト」や「アスナ」といった原作のキャラクターも登場予定で、一般プレイヤーから見た「ビーター」のヴィランっぽさが体験できるそうです。
さらにダウンロード版の「アルティメットエディション」には本作の長編プロモーション映像として、「SAO」のアニメシリーズでは初のCGアニメが同梱されます。タイトルは「Unanswered//butterfly」。『Echoes of Aincrad(エコーズ オブ アインクラッド)』の世界を描きつつも、ゲームとは独立した外伝として、110分超の完全新作映像が楽しめます。
『Echoes of Aincrad(エコーズ オブ アインクラッド)』は、2026年7月9日(木)発売予定。
※Steam版は7月10日(金)予定。
ゲームが下手な筆者はまずは1度クリアし、すべてを知った上でデスゲームモードに挑戦する予定です。それはまさにβテストに参加して、その知識と経験で一般プレイヤーをリードした「キリト」と同じ。本作設定の「βテストプレイヤーが主人公」という、設定通りどころかキリトと同じビーターとなってデスゲームモードを味わおうと思います!




<商品概要>
■タイトル :Echoes of Aincrad(エコーズ オブ アインクラッド)
■ジャンル :アクションRPG
■発売日 :2026年7月9日(木)予定
※Steam版は7月10日(金)予定
■対応PH :PlayStation 5、Xbox Series X|S、Steam
■プレイ人数:1人
■PRアニメ:監督 吉平“Tady”直弘、ストーリー原案 牧野圭祐、アニメ制作 ポリゴンピクチュアズ、主要キャスト 黒沢ともよ(エミルン役)内山昂輝(レックス役)
(C)2020 川原 礫/KADOKAWA/SAO-P Project
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