
VTuber 凪乃ましろさんのスペシャル3Dトークライブが、2026年3月17日にesports Style UENOで開催されました。
凪乃ましろさんのファンにとって喜ばしいイベントとなった中で、実は他VTuberのイベントとは違ったスペシャルな要素が話題を呼びました。
それは、次世代ARグラスである「XREAL Air 2 Ultra」を使用し、VTuberのアバターと同じ空間を共有・双方向でリアルタイム・コミュニケーションを行なうというもの。
MawariとKDDIの2社によって提供された本イベントは、「mmWAVE DE VTuber presented by KDDI×Mawari 凪乃ましろスペシャル3Dトークライブ」として多くの3D/VR関係者にも注目を集めることになりました。
今回インサイドでは、ファンミーティングイベントが始まる数時間前に開催されたメディア向け合同取材の場に潜入。実際に触れ、どのようなものかを確かめてみました。

◆「ミリ波」KDDI×3D配信プラットフォーム「ARAWA」Mawariによる特別な場
今回のイベント「mmWAVE DE VTuber presented by KDDI×Mawari 凪乃ましろスペシャル3Dトークライブ」は、VTuber 凪乃ましろさんのトークイベントをMawariとKDDIのテクノロジーが企画・技術協力し、ARグラスを使用し大人数でトークイベントを開こうというものです。
Apple Vision ProやXREALといった空間コンピューティングによるXRデバイスの台頭により、ARグラスなどを使ったイベントはすこしずつ開催されており、その中にはVTuberやバーチャルアイドルを起用したイベントもあります。
そういったイベントで問題となるのが、トラフィック(データ通信量)と伝達エリアの広さです。3Dビジュアルをリアルタイムで描画しつづけるには非常に大きなトラフィックが必要になりますが、トラフィックが膨大かつ通信環境が良好でなければすぐにノイズが入ってしまう他に、別の場所から遠隔で披露しようとするとラグが発生したり、そもそもハッキリと描画できなくなってしまう……といったトラブルの芽を生んでしまいます。
今回のイベントでは、KDDIが「ミリ波通信」を提供、さらにMawariが手掛けるリアルタイム3D配信プラットフォーム「ARAWA」へとつなげることで、美麗な映像・3Dビジュアルをリアルタイムで表現し、その場にいるような臨場感とともに楽しむことを可能にしました。



こういった技術を体験するために、メディアなどの関係者が会場に集合。筆者も順番を待つ間、ほかの人が先に楽しんでいる姿を見ていました。
すぐ近くにスクリーンがあるのですが、その画面には凪乃さんが登場。司会とともに笑いながらトークする凪乃さん、ARグラスを使って彼女回りをグルグルと歩く参加者の皆様。


ですが実際にはこのように、円の中には誰もいません。


◆そうこうしているうちに自分の番ー実体験してみた
そうして自分の番となって、あらためてARグラスをじっと見てみます。
今回使用する「XREAL Air 2 Ultra」は、XREAL社のARグラスとなっており、2024年1月に発表され、つい先日販売終了したモデルです。


普通のメガネよりもすこしだけゴツめのフレームで、重さはメガネとあまり変わりません。このように普通のメガネのレンズと顔の間に別のレンズが仕込まれており、2つのレンズを通して被写体を見るという形になっています。
レンズを通した凪乃さんを撮影することは不可能なので、ここからは文字でできるだけ伝えていきます。
実際に映し出された凪乃さんは想像よりもかなり美麗で、凪乃さんと自分との間に他の人がスッと横切っても、凪乃さんが体を突き抜けて描写されてしまうような致命的なエラーはあまり起きず、「おおっ!いる!」と感じられました。
一般的に真正面・横を見ることが多いVTuberの3Dビジュアルですが、今回は凪乃さんを中心にぐるりとまわって見ることができることができ、背中をまじまじと見てしまいました。
10分か15分ほどのあいだARグラスを通して見ていましたが、通信トラフィックに起因したブロックノイズなどはほとんど感じず、表情変化もしっかり見て取れたので、面白く見ることができました。


一方、不満点としてARグラスがゆえの見づらさを感じました。
レンズが2枚重なっているので凪乃さんをしっかりと見るのに"角度"が必要になり、身長が180センチの筆者だと、首をクッと下に向けてみないと良い感じで見ることができず、メガネを着用しているときと同じようにまっすぐ見ようとすると、しっかりと凪乃さんが見えないような状態になってました。
しかもグルグルと周囲を回って歩いて楽しむという形式だったため、一歩一歩と歩く中でキレイに見ようとしいちいち角度をつけてみなければいけない、ARグラスならではの難しさを感じます。
また、等身大というには凪乃さんの身長がかなり小さく、120センチか130センチほどの身長として表現されていました。(御本人は150センチ程度の身長)
ただ、このあたりは調整次第でいかようにでも変化がつけられるところで、むしろ床部分と足元の接地面に大きな違和感がなく、近づいても遠ざかってもピッタリと地面と足がくっつき、影落ちもしっかり描かれているところに、技術力のすごさを感じました。
VTuberのミートアンドグリートイベントと言えば、モニタースクリーンに映ったVTuberと対面で座って会話するという形式が多いのですが、KDDIの「ミリ波通信」とリアルタイム3D配信プラットフォーム「ARAWA」によって制作された本イベントのシステム・クオリティは、VTuberのみならず多くのAR系・XR系イベントにヒントを与えてくれそうです。














