任天堂オブアメリカのReggie Fils-Aime上級副社長セールス&マーケティングは「33rd Annual UBS Global Media Conference」で講演を行い、任天堂の現在の販売成績や次世代機「レボリューション」についての興味深い話やサードパーティから寄せられている好意的な支持などについて話しました。Next Generationにて要旨が20項目で掲載されていますので、紹介することにします。 1.ハリウッドの映画産業を引き合いに出して「同じ観客層に向けた映画ばかり製作するのはナンセンスです。それは独創性を失わせ観客を飽きさせるでしょう」ハリウッドはオリジナリティを失い、打撃を受けています。 2.同様にソニーとマイクロソフトは直線を進んでいて、任天堂は新らしい道を探り新規顧客を獲得しようとしています。 3.日本でのハードとソフト市場は10年間で大きく減少しました。97年には8000億円だったものが、今では5000億円未満にまでなっています。 4.これまでゲーム産業はハードの後期に大きな数字を上げてきましたが、この過去3年間は非常に弱い数字しか残せていません。 5.8ビットの市場は3100万台、16ビットは4200万台、32/64ビットは4800万台、そして現在の世代では5300万台の市場となっています。 6.販売台数は増えたものの、家庭にゲーム機を持っている割合は1980年代の30%からほとんど上昇しませんでした。 7.ゲームコンソールの主要ターゲットだった米国男性の数はこの10年間で拡大を続けてきました。しかし今がピーク(1086万人)で、これからは減少していきます。 8.一年前、米国のティーンエイジャーの29パーセントはゲームに興味があると言いましたが、今は25パーセントにまで下がり、75パーセントはゲームへの関心が低下していると答えています。 9.ビジネスの神様の言葉「市場の境界を拡大せよ、新たな需要を開拓せよ」、「"あること"ではなく"できること"へ」 10.岩田社長の言葉「市場を拡大できなければ、産業がゆっくり死に向かうのを眺めていることしかできない」、「今ゲームをしていない人を含む全てのスキルの人にゲームを提供するのはわれわれの使命だ」、「技術だけではビデオゲームを進歩させることはできません。それがわれわれがレボリューションで劇的な方向に進む理由です」、「レボリューションは従来の新型機のような道を辿りません」 11.GEの伝説の経営者、ジャック・ウェルチの言葉「現実には戦略は非常に前向きなもの。全体の方向性を決めてから死に物狂いで達成しろ」 12.ゲームボーイの売り上げは1995年の150万台から2004年の750万台まで増え、2003年には800万台のピークを迎えました。 13.ニンテンドーDSは2画面、マイク、タッチスクリーンといった技術で市場の「破壊」しました。そしてマーケットリーダーになりました。 14.日米のセールスでPSPの426万台と比較してDSは600万台が売れました。 15.同様に『』は新たな市場を開拓しました。「今までのゲームとは違い、社会的にアピールし、米国でのセールスは95万本以上で、女性の購入比率は一般的なゲームの倍です」 16.8月〜10月の米国における携帯ゲーム機の売り上げはGBAが41パーセント、DSが31パーセント、PSPが28パーセントでした。 17.『マリオカート』と『どうぶつの森』におけるWiFiの恩恵と成功について説明。 18.レボリューションは「新しいプレイヤー/新しいスリルをもたらし、また『バーチャルコンソール』の互換性によって、過去と未来が同居するハード」になります。 19.サードパーティの反応「創造性の開放」・「移植が容易」・「従来のコントローラーの器」・「開発者の熱意」 20.サードパーティからのコメント。 セガ「私にはこれを触って心をくすぐられない開発者がいるとは思えない」 スクウェア・エニックス「子供時代を振り返って、その視線から子供だったらどんな遊びが出来るかという点から考え始めなければならないでしょう。恐らく全く新しい形のアソビを実現できるでしょう」 ナムコ「このコントローラーには大きな可能性が秘められています」 エレクトロニック・アーツ「私たちのスポーツタイトルは直ぐにこのコントローラーの特徴を活用できるでしょう。このコントローラーは素晴らしいものです、私たちは今までと同じように任天堂が提供する革新性や楽しさそして新鮮さと楽しさを信じることができます」 アクティビジョン「それは新しいプレイヤーを産業に呼び込むという視点でデザインされました。私たちはしっかりと支えなくてはなりません」 THQ「THQは次世代機でユニークで革新的なゲームプレイを提供することに完全にフォーカスしています。そして任天堂の新しいコントローラーはゲーマーとゲームの関係を根本から変えるでしょう」 ユービーアイソフト「私たちはそれを見た最初のパブリッシャーであり、その能力を生かすことをとても楽しみにしています」
《土本学》
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