■宮本氏、人をさらう
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いいのか? |
「宮本氏はときどき社内の人間をさらっていきます」。ゲーム開発において、実際のプレイヤーがどのような反応を示すかどうかは重要なポイントですが、宮本氏はときどき社内の人間を見つけては誘拐して、ゲームを遊んでもらうそうです。その時に選ばれる人間は、ゲーム開発とは関係ない人が多いようです。
宮本氏は背中越しに、プレイヤーがどんな反応を示すのか、一瞬でゲームを理解するか、といったところを見守るということです。ちなみにこれは20年前から続けられているそうです。
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背中越しの目線 |
■リズム天国の場合
GBAで発売され、のちにDSでも続編が発売された『リズム天国』は、宮本氏の直接のプロジェクトではありませんが、小規模なチームで制作された例だそうです。
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つんく♂さん | 坂本氏と大澤氏 |
ご存じのように『リズム天国』は、音楽プロデューサーで知られるつんく♂さんが持ち込んだ企画が発端になったものです。有名人の持ち込み企画でスタートしたゲームは任天堂では『MOTHER』が知られますが、岩田氏は「非常に情熱を感じたので話を聞いた」と話し、ゲーム開発現場でも「リズムって何?」という開発チームを指導していたそうです。
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レッスンも仕事のうち |
開発はまず関係者全員がダンスレッスンに行くところからスタートし、その様子の映像が流されると会場は大きな笑いが起こっていました。岩田氏も「ダンスレッスンの予算を承認したプロデューサーは彼が初めてじゃないか?」と笑っていました。任天堂側で担当したのは坂本賀勇プロデューサーや大澤和義氏です。
『リズム天国』は2005年に開発はスタートしますが、当初は2人でプロトタイプを制作し、最終的にも5人という非常に小規模なチームで開発されたそうです。また、ゲームは既にDSが発売されていたGBA後期の作品で、発売前からDSで続編を作る構想があり、こちらも3人でプロトタイプ作りが行われ、約1年間のトライアル&エラーを繰り返した後に、『リズム天国 ゴールド』として発売にこぎつけたそうです。
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日本では大ヒット | 海外ではいかに? |
『リズム天国 ゴールド』は日本では既に160万本を超える大ヒットとなっていて、北米でも4月頭に発売されます。岩田氏は「女性やカジュアルゲーマーだけでなく、ベテランゲーマーも満足させる出来で、自分自身で確かめて欲しい」と話し、会場の出口でソフトを配布すると予告しました。
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