本日6月2日に発売になった『BIOHAZARD THE MERCENARIES 3D』。ニンテンドー3DSで初のバイオハザードであり、今までのシリーズとは装いを変え、アクションとしてのバイオハザードを満喫できる内容となっています。インサイドではカプコンの川田将央プロデューサーと、井上和久ディレクターにお話を伺うことができました。―――まずはこれまでに担当したゲームについて教えていただけますか? 川田: 元々デザイナーで色々なタイトルに関わった後、プロデューサーとしては『バイオハザード5』やWiiのガンシューティングの「クロニクル」シリーズを担当していました。今回はプロデューサーとして『THE MERCENARIES 3D』と『REVELATIONS』の両方をやっています。 井上: 最初は企画マンとしてカプコンに入社しまして、色々なタイトルに関わってきました。ディレクターとしてはDSの『ワンタメミュージックチャンネル DokodemoStyle』が初めで、複数のタイトルを経て前作は『Fate/unlimited codes』のスタッフとして。。今回はディレクターとして『THE MERCENARIES 3D』を担当しています。―――『THE MERCENARIES 3D』の概要を教えてください 川田: これまでの「バイオハザード」はサバイバルホラーゲームとして作ってきたのですが、今回はアクションに注力してサバイバルアクションとして楽しめるゲーム、というのが大きな特徴です。身構えて何時間も遊ぶというよりは短い時間で比較的どこでも遊べる、携帯ゲームとして遊び易いゲームとして企画しました。それはしっかり実現できていると思います。―――企画はどのように誕生したのでしょうか? 川田: もともと3DSでは『REVERATIONS』の方が先にスタートして、3DSの技術検証として『THE MERCENARIES』のステージを使って実験をしていたんです。作っていると、3DSというハードのスペックがかなり高いことが分かり、そのまま家庭用のスペックでもゲームを作れる事が分かり、技術検証をしながら実際のゲームとして制作することになりました。―――なるほど 川田: 『REVERATIONS』は全く新しいバイオハザードとして制作を進めていますので、大々的にスタッフを投入して制作に入る前の段階で時間を長く取っていて、『REVERATIONS』のコンセプトを固めている裏で『THE MERCENARIES 3D』が作れるんじゃないかという判断で始まって、実際効率的に作れているんじゃないかと思います。 井上: スタッフにとってはずっと忙しい時期が続くということなんですけど・・・(笑)。 川田: 本当に申し訳なく思っています(笑)。ただ、出来上がってきているものを見ると、かなり良い感じに仕上がっていると感じています。―――スタッフも両タイトルは同じメンバーが? 川田: そうですね。一部はもちろん変わりますが。ですから、『THE MERCENARIES 3D』で培ったノウハウで『REVERATIONS』を作っていると言って問題ないと思います。―――3DSで『MERCENARIES』を作るに当たって意識したポイントは? 川田: もともと『MERCENARIES』はボーナスモードだったので、『4』や『5』をクリアして上達した人が遊ぶという前提があったんです。ですから難易度も比較的高めで、歯応えのある内容でした。今回注意したのは、バイオハザードを遊んだことのない人にも楽しめるように、ということですね。カプコンのゲームでこんなに親切なチュートリアルがあるものは無いんじゃないでしょうか?(笑)。移動の方法から教えてくれます。 井上: ただし、チュートリアルといっても単に易しいだけではありません。そこはカプコンのアクションゲームらしい歯応えがチュートリアルと云えども存在し、極めようとすると上達が必要です。―――僕も最初のチュートリアルで時間切れになってしまって・・・ 井上: あはは(笑)。チュートリアルもそうですが、後半に行くに従って、カプコンらしい噛めば噛むほど味が出るチューニングというのは健在です。「バイオハザード」初心者でも遊べるように作りましたが、だからといってヌルいゲームではありませんのでご安心を。チューニングスタッフからも「後半はしんどい・・・」と言われていますので(笑)。 川田: あと、本作にはストーリーというものが存在しない、という割り切った作りになっているのですが、チュートリアルには謎の軍曹の声が登場します。こちらもお楽しみに。―――それは楽しみですね 井上: また、先ほどもあったように、アクションに舵を切ったゲームになっていますので新しいアクションも取り入れています。例えば、今までのシリーズでは禁忌のような扱いになっていた、歩きながら銃を撃つ、といったアクションも取り入れています。もっとゲーム展開をスピーディにしたいということですね。 川田: これまでは何故か誰も手を出さなかったんだよね(笑)。 井上: また、3DSには2画面がありますので、アイテムの選択画面を下画面に置いて、タッチするだけで武器を変更できるようにしました。今まではメニューを開く必要があったのが、かなり遊び易くなったと思います。
《土本学》
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